見出し画像

WAIS-Ⅳの結果について

WAIS-Ⅳの結果を見せてくれてありがとう。この間の海外留学で自分が目的地に辿り着けなかったところから、自分が発達障害かもしれないと思って受けた、と言っていたね。自分の快適なゾーン(コンフォートゾーン)から出たところで得た気づきをもとに自分を知るために行動することができた、ってことだね。自分を真摯に捉えて行動できて素晴らしいと思うよ。

結果について

結果を見たけど、メンタルクリニックに行って受けたんだね。結果がほとんど開示されていないので、なかなかこれだと判断は難しいな、と思った。調べてみるといわゆるメンタリクリニックで資格を持っている人がカウンセリングするものなので、多分そういうカウンセリングをうけたのでしょう。なので、補助指標の数値も入っていないので細かいところはわからないものの、所見の用紙に書いてあるコメント、ネットで調べたこと、私から見えるあなた、そして親である私自身を総合的に考えながらどう考えていくかコメントしますね

総合結果について

所見に書いてあるように、指標間にばらつきが大きいですね。また全検査IQがそのままIQを示すわけではない、ということも書いてあります。得意なことと、不得意なことの間のばらつきが大きいのは間違いないでしょう。全体の結果がもっとまとまっている人が多いでしょうから、あることは人よりできるし、あることは人よりできない、ということがあり、そしてその数が他の人より多い、ということが言えると思います。
なので、まあ、、生きづらいとは思います。他人から「え、こんなことができないんだ」ということを言われることが多いでしょう。私もそういうタイプなのでそれは申し訳ないのですが、私の遺伝的なところもあるのでしょう。
そういう前提でどう生きるか、ということですが、やはり強みを伸ばして、弱みを減らしていくことが一つで、次に強みが生きて、弱みが問題にならいない環境を探して、そこに移動していく、ということが基本的な考え方になるでしょう。
そのために重要なことは自分を知って理解することが大事です。メタ認知を上げる、という言い方もできるでしょう。なので、こういうテストは受けた方がいいですし、それをもとに自分はどういう人間なのかを推測していきながら、自分の生き方を軌道修正していくことが重要です。

こういうテストの捉え方

ご存知のように私は人材育成がキャリアの一つの柱なので、自己開発やリーダーシップ開発の分野で経験と学習を積んでいます。また、リーダーシップアセスメントの資格や、自己認知を高めるための大人向けのプログラムも作成したことがあります。

そこではいくつものアセスメントを組み合わせて併用するのですが、大事なことはアセスメント(テスト)の結果を鵜呑みにしない、ということです。こういうテストが示しているのは、考え方や行動のパターンを他人と比較したときにどこに位置しているか?ということに過ぎません。それが本人にどのような意味を持つか、あるいは社会的にどのような価値があるか、ということはテスト自体は示しておらず、それはどう解釈をするか、ということに依存します。

ですのでよくあるのは、こういうテストを受けた結果自分はこういうことができない、という負の側面に意識を持ってしまうことで、本当にできなくなる、ということがあります(自己実現的予言効果)。人間は社会的な動物なので、自分が自分をどう見るかや、他人が自分をどう見るかで、自分の心理状態が影響を受け、それが行動に影響を与え、結果に影響を与えるからです。

一方で人間は努力をすることや、うまくできないことに他の強みを組み合わせることででうまくできないことを克服したりすることができたり、また、他の様々な方法を使ってうまくできないことを問題にならないように改善したりすることができます。

人間の考え方や意思がどのように能力や結果に影響するかはポジティブサイコロジーを中心にかなり研究検証されており、興味があれば、マーティンセリングマン、アンジェラダックワース、キャロルドゥエックあたりの本を読むといいでしょう。
また、最近ではライフハックという分野で主にガジェットの力を借りることで、自分ができないことをうまくコントロールして、問題にならなくする方法があります。例えば、AirTagを使えば、物をどこに置いたかわからないことを防いで時間を短縮できたりしますよね。

なので、こういうテストで重要なのは、自分を知るために受ける、ということであって、それをどう解釈するかは一旦保留する、ということです。あなたが日々学んでいることを反映している結果もあるでしょうし、そうでない結果もあるでしょう。それらを総合的に自分で捉えて、理解することが重要です。

言語理解に関する能力について

全体としては、平均の上ながら、言語理解の中でもばらつきがあると書いてありますね。言語理解は類似、単語、知識、理解の4つからなっているようで、所見によると知識は強みだが、類似、単語は比較的弱いと書いてあります。また説明が長くなるということも書いてあります。

確かに色々と話をしていると、自分の気持ちや感情をうまく伝えることが苦手なように見えます。自分の頭の中にある様々なことを瞬時に表現するのが難しいのではないかと思います。私もそう言うところがありました。話をしている中で、様々なことが頭の中に浮かんでくるのですが、それをどのように話したら伝わるか、と言うことに困惑するのです。これは話し方の型をきちんと知識として学んで使うと解消されるでしょう。知識をつけるのは強みであると書いてあるので、伝え方の型を学んでみるといいでしょう。

https://company.kees-net.com/column/detail20/

ネットで調べてみると、こういう研修も見つかります。研修があるということはある程度の人がこう言う知識を必要とし、学んでいると言うことです。なのであなたも学べばうまくなることでしょう。

また、話をしている中で情報をうまく整理して答えたい時には相手の言っていることを整理して繰り返しながら、内容を理解していることを相手に伝え、そこから自分の言いたいことを伝えるという方法があります。例えば
「はい、ありがとうございます。ご質問の内容は(話を少し整理して)と言うことですね。」と言うようにすることで、自分の頭の中も整理するという方法です。相手の話が少し長い場合は特に有効です。

また自分の中で話がまとまっていない場合は、いくつかの仮説が同時に出ているということでしょうから「お話をお聞きしていて、3点ほど考えたことがあります。A、B、Cです。もし〇〇だったらAが当てはまるかなと思います。もし△△ならBが、もし××ならCと言うこともあるかと思いました。どれがお考えに近いでしょうか?」と言うような感じで選択肢を絞ってもらうことがいいかなと思います。

推測は物事をスムーズに進めるにはいいのですが、ある程度の共通の理解基盤が必要ですし、盲点を産み間違った理解で進めてしまうことにつながったりします。いずれにしろ、知識をつけていくことが強いのは良いことです。調べればなんでもわかりますので、調べて知識をつけることによって色々なことが解決できるでしょう

知覚推理について

全体としてほぼ平均くらいですが、ばらつきがあると書いてあります。関係性やパターン認識、情報把握、解決対応力に比べて、立体操作、空間把握、イメージ変換などは弱いと言うことのようですね。

確かに運転が苦手というのもその弱みが影響しているかもしれないですね。ここら辺は私も同じような気がします。運転していると空間把握をきちんとしているかというと恐らくできていないと思います。一方でパターン認識でどこくらいまで見えると、どこくらいに近づくかというのを慣れていって覚えたようなイメージですね。(でも15年以上ゴールド免許です)

パターン認識や情報把握、解決対応力は、知的な業務では特に必要になります。一方で体を動かして作業するには、立体操作、空間把握などは重要でしょう。ですので、どちらかというと、知的業務の方が合いそうですね。

ワーキングメモリーについて

全体としては高いようですが、ばらつきがあると書いてあります。計算能力と記憶能力は高いようですが、一時的に情報をとどめて同時に作業するのは弱そうですね。

処理速度について

こちらもほぼ平均くらいですが、ばらつきがあるようですね。視覚情報を素早く識別する力が弱い、と書いてあるようです。

総合すると

これらを総合してみると、体を使って作業する分野ではあまり強みが発揮できない感じはありますね。例えば、処理速度の弱みをみると、物事を見て判断するスピードが遅いということになりますので、時間が限られた中で作業を求められるのは(体を動かす仕事の場合、作業が標準化され、効率が求めらているので、ほとんどそういう仕事になりますが)難しいということになります。また時間が限らなくても立体操作や空間把握が弱いと、体を動かして何かを作業する場合問題があることが多いような気がします。(こういう仕事は高度なスキルか、危険を伴うので時間的な余裕はもう少し多い)

一方で言語理解の知識と、ワーキングメモリーの計算、記憶力、知覚推理の関係性やパターン認識、情報把握、解決対応力関係性は高いので、ここら辺を組み合わせて磨いていけば、問題解決をベースとする仕事ができるでしょう(一般事務職は作業が標準化され、効率化を求められるので、課題解決となると一般的には企画などになります)。また、説明能力を上げていけば、人とコミュニケーションをしていく仕事(企画も当然そういう仕事ですが、折衝や営業など)もできると思います。他人から評価されるには、言語化やビジュアル化などの方法で自分の考えを整理して伝えられることは非常に重要なので、説明能力については、早めに手を打ったほうがいいでしょう。基本的な伝え方の型を学んで、その通りに話すことができるようになれば、割と早めに評価されるような気がします。

いずれにしろかなり得意な分野と不得意な分野が細分化されているので、自分の能力を発揮できる環境をきちんと選んでいくことが重要になると思います。平均的に高いレベルを求められるような日本企業的な環境はあまり合わず(強みが発揮できないが、弱みを矯正するという意味であればあり得ますが)、自分の得意な分野をある程度理解した上で、その道を究めていくことで高く評価されやすくなるのではないかと思います。

また、この調査は、自分ができること(CAN)についてですが、幸せに生きるには、これ以外にも考慮すべき要素があります。IKIGAIという概念があり、これによれば、できること以外に、あなたがやっていた楽しいこと、必要とされていること、お金を払ってもらえることが揃った時に「生きがい」が感じられるという考え方です。

今回のアセスメント以外にも、「自分がうまくできること」について、より深く考えてみるといいでしょう。それに関しては、以前送った「StrengthFinder」や「VIA」などをやってみるといいと思います。そうすることで、あなたはより自分のことを深く理解できるでしょう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?