CO-MUSICATION REPORT VOL.15〜ロックバンド発ニューウェーブ行き〜
音楽家・宮田'レフティ'リョウさん(@LeftyMonsterP)が今年の7月に始めた
『アルバム制作過程を1曲目の1音目から全部見せちゃいます!』
という画期的な活動、CO-MUSICATION ROOMの作曲生配信の公式レポートです。
Vol.15の今回お伝えするのは、3人目の新たなゲストコライターとなるギタリストのDURANさんを迎えての配信第9回。
才能に溢れた二人の若い音楽家がCo-Write(コライト)で作る音楽。
お互いの持つ感性やメソッドがどんな化学反応をもらたすのか・・・
二人の才能が共鳴して、音が生まれる瞬間はまるで魔法を見ているような、素晴らしいコライトでした。
その様子の一部をご紹介したいと思います。
■「ヤバいギタリスト」来たる…!
★DURAN★(@THEDURANNAITO)
シンガーソングライター、ギタリスト。
日本生まれフィリピン育ちのスパニッシュ系フィリピン人と日本人の混血。
3歳でピアノを始め、14歳でベーシストの父親の影響でギターを始める。
数々のバンドで活躍する中、稲葉浩志(B'z)、スガ シカオ、小袋成彬などのサポートギタリストをつとめるほか、EXILE ATSUSHIが率いるバンドRED DIAMOND DOGSにギタリストとしても参加。
2018年にスガ シカオ、清春、Katsuma(coldrain)がフィーチャリング参加したアルバム"FACE"をリリースし、本格的なソロ活動スタート。
自ら全てのソングライティング、演奏、ミックスまでこなし、美しくソウルフルな歌声とエモーショナルで超越したギタープレイで国内問わず注目されるアーティスト。
(DURAN公式HP https://www.duranguitar.com/ より引用)
DURANさんのOFFICIAL YouTube はこちらhttps://www.youtube.com/user/DuranOfficial
レフティさんは、配信の前にサロンメンバーにDURANさんのMVを紹介してくれていました。
こちら→https://youtu.be/nSF8tD3YTio
ギターの音もパフォーマンスも、衝撃的にかっこいい…!
サロンのみんなも、期待がますます高まった状態で配信当日を迎えました。
レフティさん(以下「L」)
「本日のゲストコライター、DURANくんです!」
DURANさん(以下「D」)「イェ〜〜ィ」
L「俺らの世代で、疑いなく、一番ヤバいギタリストです!!」
レフティさんがバンドをやっていた頃からお互いに面識があったということですが、これまで一緒に曲を作ったことが一度あるだけで、コライトは初めてというお二人。
L「心地よい緊張感があるね」
D「あるね。まあ、楽しくやろう!」
台本なしのセッション、お二人も"未知数"という楽曲制作の始まりです!
■曲作りはビートから
こんな感じのビートはどうかなと事前に考えていたというレフティさんが、ある楽曲をスマートフォンから流して聴かせてくれます。
L「ニューウェーブっぽい感じ。普通のロックバンドっぽいサウンドをちょっとお洒落にしてる感じっていうのかな・・・」
ニューウェーブは、80年代ごろに生まれたサウンドで、懐かしさを感じる方もいらっしゃるかもしれません。新しいエッセンスを加えながら、今またリバイバルしているそうです。
L「アルバムを作るにあたって、ほかのライターと作ってないビート感のものを作りたいなと思って。ビートである程度楽曲の骨子が決まるから。」
ということで、早速ビートから曲づくりの開始です。
BPM(テンポ)は170。結構早い。
ドラムの音を作るプラグインソフトを立ち上げて、スネアやハイハットの音色を選び、
レフティさんの“専売特許”の指ドラムで、ビートを打ち込んでいきます。
D「ドッタンドドパンのほうが80年代ぽくなるよね」
L「ドッパンットタンだと、スピード感がでちゃうね」
スネアやハイハットの入り方の微妙な違いで、ビートの醸し出す楽曲の雰囲気が変わってきます。
一音ずつ音を選んで打ち込んでいきながら、ビートが完成!ここまで、開始からわずか約10分。いつものことながら、早い…!
ビートが出来上がると、今度はコード作り。
次々とコードを変え、弾いては聴くを何度も繰り返し……
このシンセサイザーのコード進行で曲の大部分が決まるので、一音ずつ、シンコペーションも細かく確認しながら作っていきます。
出来上がったバースを聴きながら、すでにレフティさんの頭のなかには次のメロディが浮かんでいるようで、サビの部分のメロディを口ずさみつつ…
L「DURANも何か思いついたら歌ってみてよ」
D「そうだね・・・適当に歌ってみよう・・」
少し考え込んでいるように見えたDURANさんが歌いだした瞬間…
その素敵な歌声とお洒落なフレーズにコメント欄も大盛り上がり!
L「声、まじかっこいいな…!笑」
レフティさんは、すかさず「この部分かっこいいね!好き!」を連発し、DURANさんの歌ったフレーズを展開させながら新しいフレーズを歌ってみます。
L「あまり考えないで、二人とも同時に歌ってみる?」
そうやって、二人が交互に思いつくままにメロディを口ずさみながら、新しいフレーズが生まれていきます。
■「マイク忘れがち問題」
曲作りが進むにつれ、どんどん夢中になっていく二人。
どちらかが何かを思いつくと、それに触発されたようにノンストップで次々とアイデアが生まれ、曲作りのスピードも徐々に上がっていきます。
あまりに夢中になって、ゲスト出演が初めてのDURANさんは、マイクの存在も、配信でみんなに見られていることも、忘れてしまうことも(笑)
▲レフティさんも、後ろを向いてDURANさんとの話に夢中。
途中までは「DURANさん、ごめん、マイク使ってもらっていいですか 笑」と声をかけていたレフティさんも、後半はそれさえも忘れてしまうくらいに曲作りに集中していきます。
■いよいよギターの登場!
シンセサイザーのバースに、ギターの音を重ねてみようということになり、
レフティさんは、こんな感じどうだろう?と歌いながら、
L「DURAN、適当にギターで弾いてみて」
といきなりの「適当」な振りにも関わらず…
いきなり弾いたとは思えない、素敵でかっこいい音が響きます!
そして、曲の後半では、DURANさんはギターソロも弾いてくださいました!
L「せっかくDURANと一緒に作るんだから、ギター聴きたいっていう気持ちもあるよね」
▲コメント欄も、ギター聴きたい!の声で溢れます。
L「何食ったらそんなギターソロが弾けるの?笑」
D「いやいや・・・あなたもベース、すさまじいですから・・笑」
L「せっかくだからもうちょっと弾いてよ!ここのところ倍尺にするから!」
カッコいいフレーズがあちこちに散りばめられている曲のスケッチの上に、即興でDURANさんのギターソロが乗ってくるという、そんな豪華なセッションを目撃できるということにも、CO-MUSICATION ROOMの特別さを実感します。
■「Bメロを作るか問題」
メインとなるバース、ギターリフなどを作りながら、曲全体の構成も考えていきます。
L「この曲に関してはBメロ作らないで、このコード進行を変えないでそのままでいきたいかな」
D「あんまりコード進行を変えると古い感じになるよね」
L「J-POPのキャッチ―さはありつつ、お洒落な感じにしたい。ちゃんと歌えるもので。」
D「思わず口ずさめるものがいいね。」
Bメロなし、コードのループで進行していくというところは、二人の意見は即一致。
Aメロとサビのつなぎ部分(ブリッジ)をどうするか、間奏や曲の終わり方などメインパート以外の部分も、時間をかけて作っていきます。
L「DURANさん、ちょっと直感で歌ってもらっていい?」
またまた、急にDURANさんにふるレフティさん。
でも、DURANさんには、この「直感で」「適当に」がハマっているようなんです。そんなところも、段々と息が合ってくるお二人。
D「ここでギター入ってロックパートになるとかどうだろう?」
L「それいいかも!ここで我々のロック魂を見せていく・・笑」
D「いいね !笑」
そして、ブリッジ部分を作り上げていく過程でDURANさんが何気なく歌ったものから、仮タイトルにもなっているキャッチーで耳に残る一つのフレーズが生まれました。
このままライブでもコールしたくなるくらいとてもカッコいいフレーズですが、
さて…曲が完成したときにはどうなってるでしょうか…。
■スケッチの完成〜夢のようなセッション〜
およそ2時間半で1曲のスケッチが完成しました。
そして出来上がった曲が、とにかくカッコいいい!
L「ここまでは予想してなかったけど、めちゃくちゃカッコいい曲ができた…!」
D「楽しかった〜!楽しすぎてマイク忘れちゃってごめんなさいー」
L「大丈夫(笑)それも含めて、みんな楽しんでくれたと思う!」
はい!とても楽しくてあっという間の2時間半でした!
レフティさんの引き出しの多彩さと、直感派のDURANさん。
それぞれがお互いの奏でる音を聴きながら、二人の才能が共鳴し、さらに音が広がっていき…
二人がこれだ!と感じる音が生まれる瞬間は、花火がパチパチと綺麗な火花を放つのを見ているような感覚にもなりました。
そんな夢のような素晴らしいコライトセッションの魅力を言葉ではお伝えしきれないので、
ここに書ききれなかった制作の過程も含め、サロンで公開されているアーカイブ、デモ音源で是非確かめてみてください!
配信が終わってからもしばらく興奮が冷めやらないほどの、お二人の凄さに圧倒されっぱなしな楽曲制作現場でしたが、
そこで生まれたフレーズには、今回の曲では使われなかったものも沢山あります。
才能溢れるお二人が、1音目を作るところから最後まで、何度も弾いて歌ってみてを繰り返し、これだと思うものを見つけていく…
そんな2時間半という時間を共有すると、完成したデモ音源のどの1音も大切に思えてきます。
これも、このCO-MUSICATION ROOMだからこそ共有できる思い出の一つなんですよね。
今回の曲はCO-MUSICATION ROOMでの4曲目の作品となります。
これから、歌詞入れ、曲のアレンジやボーカル・ギターの音録りなどを経て、完成までにさらにどんな進化をしていくのか、楽しみです!
レフティさんのアルバム制作は絶賛進行中。
あなたもその過程を一緒に共有しませんか?
text by スイ
(キュレーター@CO-MUSICATION ROOM )
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