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日本に『哲学』を持ち込んだ男-西 周(にし あまね)

Philosophyを『哲学』と訳した男

「哲学」とは何なんだろう。
哲学の単語の中にある「哲」とは、才知がすぐれているさまを表すらしい。
なんとなく知的でかっこよく、幾分難しい響きをもつこの単語であるが、今日はこの「哲学」という言葉を編み出した西 周(にし あまね)たいう人物を少し紹介したい。
1829年に今の島根県に生まれた西は、儒学を学んだあと江戸で蘭学、英語を習得し、1857年に幕府に仕えた。
1862年からはオランダに留学し、法学、経済学などを学んだ。
これらに加え、当時学んでいたPhilosophyを後に「哲学」と訳し、日本に広めることとなった。

現在も残る西周の功績

西の功績は「哲学」の日本語訳に留まらない。
「知識」「概念」という訳語を創ったのは西であり、その他「芸術」「心理学」「意識」「命題」、更には「帰納」と「演繹」なども同様で、今日の私たちは物事を思索する上で西が創った言葉に大いに助けられている。
彼がいなければ、我々は上記の概念を理解できていない可能性もあり、日本文化の発展に貢献した1人だろう。

彼が行ったことは他にもあるが、ここではこの程度に留めたい。
改めて、日本哲学の創世記に触れてみたいと思う。

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