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【仕事術のその前に】全ての仕事術は「上司視点」に通ず

#創作大賞2024 #ビジネス部門

仕事術はたくさんありますが

これまで多くの仕事術に触れる中で、あなたはいくつ使いこなせているでしょうか?

多くの場合、流れてきた情報にその時は感心しても使うのはまれで記憶の奥底に沈むのではないでしょうか。

しかし「上司視点」を持つだけで一気に欲しい仕事術が見つかり、それがあなたの武器になります。

本記事では全ての仕事術を使う「目的」に焦点を当てます。

全ての仕事術は「上司視点」に通ず

「資料はA4一枚にまとめよう」「伝わるプレゼン作成法」など、仕事術は無数にあります。
これらのテクニックはあくまで手段です。

これらを実行することの目的は「あなたの上司、ひいては経営層が仕事を進めやすいようにする」という点に集約されます。

自部署の仕事を理解している上司と、経営層は同じ資料では納得させられないように。目的が不明瞭なままテクニックを駆使しても効果は望めません。

極端に言えば、今の仕事であなたの上司が判断に必要な情報をまとめるのにA4用紙3枚どうしても必要であれば1枚にまとめることは情報不足になります。
ジョブスのような大衆に伝わるプレゼンも、叩き上げ現場を知ってる上司であれば冗長になり悪手になります。もちろんその上の経営層を説得する資料はまたその人に合うものにする必要があります。

つまり、「あなたの」仕事内容、上司、経営層により必要な仕事の仕方は都度変わり、それに合わせた仕事術を選び取る必要があります。

「変化に対応し続けないとビジネスでは勝てない。」と言われますが、一つのスタイルにこだわらず、職場環境や、部署、報告相手や目的に合わせて仕事術を変えていけるのが「仕事ができる」ということになります。

「上司視点」とは:自分の立場を出世させてみましょう。

ケース①    新規プロジェクトを立ち上げるためのプレゼンを行う。

まず、説明する上司の視点になり、説明に必要な情報を把握します。

上司視点:部下の説明を聞いて経営層に上げるべきか判断する。プロジェクトをやるメリットがあるか、追加で必要なリソース、現行の仕事への影響が正確に見積もられているか。

その他気づきをまとめておきます

気づき:社内の決議であれば夢のような物語やドラマなど感情に訴えるのは不要(判断、説得のための具体的なデータが欲しい)。
経営層に出す資料であれば、細かいミスが多いとプロジェクトを任せてよいのか信用を失うリスクあるので数字などチェックすべき。

ここまで考えてから資料作成に取り組めば大きく外したものにはならないはずです。

ケース②    昨日起きたトラブルの状況を報告する。

報告を受ける課長の視点で考える。

上司視点:トラブルの事実(日時、人、状況)、原因、影響(休止期間)、リカバリー計画が必要

気づき:トラブルが起きた場合の言い訳は、判断や会社への報告には関係ないので不要。
上司はトラブルの内容と、推定原因をはっきりと認識して報告、対策を指示する必要があるので余計な情報を入れず正確に事象と原因を伝えるべき。
またトラブルの影響は正確に把握する必要があるため、遅れの有無や、損害額、リカバーに必要なリソースを正確に見積もって報告して欲しい。

ケース③    会議の議事録頼まれた場合。

その議事録で行動する先輩の視点で考える。

上司視点:決定事項、発生タスクの担当者/期限、次回予定が必要

気づき:会話のやり取りを見直さないと重要なポイントがわからない議事録は各人に負担をかける。
決定事項とタスクを要約したものを最初に記載して、詳細や経緯を知りたい場合に会話部分を参照できるのが効率的。抜けがないように重要な点を要約するのが大事そう。

以上を見て

「その資料を誰がどのように利用するのか」という視点を第1に持つことです。

何のために行う仕事で誰が判断するのかわからない状態で資料を作ることは暗闇を歩き回るようなものです。新人がうまくアウトプットできない場合ほとんどはこれが原因です。

ちなみに、スキル不足は付帯的な原因でありテクニックやフォーマット、マニュアルを整備すれば解消可能です。

ただどれだけ文書力やエクセルスキルなどがあっても、本質的な良い資料、良い仕事を行うためには上に書いた「上司視点」が必須です。

まとめ

仕事に悩むあなたに必要なのは「上司視点」です。

自分がその仕事を受け取る上司であったとして、あなたのアウトプットを読んで何を判断して次のアクションに移すのか。さらにその上に報告する場合にどんな情報が網羅されている必要があるかは、あなたが報告する上司の置かれている状況を明確に理解できれば自ずと見えてきます。

あなたの車が故障して自動車工場で直してもらうときに必要な情報は故障箇所、金額、納期です。
直すのがどれだけ大変で、どれだけテクニックがあってとか、アニメーションを駆使した資料で説明されても、もしあなたが緊急の場合はまずは知りたい情報が欲しい、と感じると思います。

同様に、多くの報告を受け忙しい上司に報告する場合は、結論や影響の有無から聞きたいと思うのは当然で、がんばった経緯や成功までの試行錯誤、トラブルの言い訳などは、基本的には不要で聞かれれば答えるぐらいが適切であることは想像がつくと思います。

ということで、明日からどうするか

まずはあなたの仕事の提出先である上司の状況を可能な限り理解することが仕事の第1歩です。

上司も十分に説明してくれない/説明できない場合も多いですし、仕事を振るときも明確な目的を提示(誰に何を判断してもらう仕事なのか)できないタイプの上司も多いです。

しかしあなたが仕事に取り掛かる場合は「この仕事の目的は何か」を意識するのは必須です。ある程度想像になったとしても必ず仮定して、可能であれば仕事に取り掛かる前に報告する上司と目的とアウトプットの認識を合わせられればベストです。

これを意識できて初めて下記の細かい部分を詰めていくことができます。
・どのような報告をすれば目的を達成できるか
・経営層などが判断するために必要な情報は何か
・誤字脱字、数字間違い、読みやすさなど何に配慮すればうまくいく確率が上がるか
・相手が短時間で齟齬なく理解するためにはどんな構成にすべきか

ここで初めてそれぞれの仕事術が活きてきます。
(結論を最初に、専門用語を使わない、フォントをそろえる、具体的なデータで語る、ワーストケースも想定する、ロードマップ、スケジュールを作成するなど。)

しかも、それぞれの状況で役に立つ仕事術は変わります。
今の自分の目的を達成する確率を上げるために個々の仕事術は使うべきで、目的と合致した仕事術を使えた時に初めてそれぞれのテクニックが自分の武器になっていくのだと思います。
最近はライフハックなどの情報に溢れ、手段が目的になりがちです(仕事環境の整備やタスク管理ツールの導入のみで満足してしまう、とりあえずジョブスやTEDをまねしたプレゼンをしてしまうが社内プレゼンではあのような形は合わないなど)。
まずは「上司視点」で目的を明確にすれば、あなたに足りない部分も明確になるはずです。仕事術は世に溢れてますので必ずあなたの悩みを解決する仕事術はあります。一つずつ自分のものにしていきましょう。

気付けば上司からも信頼され出世の候補になっているはずです!

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