デスストランディングは間違いなくメタルギアの後継作だーデススト感想#01

11/14 10:25 最下部に荷物運びゲームの非対称性について追記

まだバイクの充電すら終わってないけれど、現時点で思ったことの感想を。

ネタバレなしです。

デスストランディング(以下、デススト)は間違いなく小島監督のメタルギアの続編だなと感じた。

メタルギアにおける一つの大きな発明はフェイズだった。
敵がプレイヤーに気付いておらず巡回している潜入フェイズ。敵が異変に気付いて調査を始める警戒フェイズ。そしてプレイヤーを発見し戦闘状態になる危険フェイズ

プレイヤーが意図して警戒フェイズを誘発した場合は別だが、基本的には警戒フェイズから危険フェイズになる可能性は高く、危険フェイズになるとプレイヤーは体力や回復アイテム、弾丸といったリソースを消費して罰を受けなければならなかった。
罰が嫌なプレイヤーは潜入フェイズを維持して緊張感の中、敵陣を掻い潜らなければならない。
これが基本的なメタルギアシリーズのデザイン。

ただ、コレには課題もあった。

一つ目は、潜入フェイズの緊張感の大きさと、そのリカバリーの困難さ。長時間潜入し続けるプレイヤーの負担は小さくなかった。

二つ目は、非戦闘地帯における緊張の波の作りづらさ。
発見されればかなり危険な警戒→危険フェイズに移行するというデザインから、何もない所は何もない。何かある所はかなり危険。という極端なデザインになりがちで、非戦闘地帯におけるゲーム性の提示が難しいデザインだった。

この二つ目の課題を解決しているのがデスストのデザインだと感じる。
つまり

[メタルギア]
なし→(危険地帯){潜入→警戒→危険フェイズ}

[デススト]
荷重と自然のジレンマ→(危険地帯)

とすることで、メタルギアの遊びの手前に遊びを接続したのだ。


その接続の仕方も大変巧妙。

そもそもメタルギアは、プレイヤーの体力という危険度の軸と別に、敵に発見されるかどうかという軸を足した
デスストは、さらにそれとは別に荷物の耐久度(さらに荷物ケースの耐久度)という別の軸を足したのだ。

メタルギアでは単なる体力ゲージのやりとりが、上手く潜入できればなんとかなるという遊びを足すことに成功した。
デスストは潜入の手前に、どれだけ沢山の荷物を失敗せずに運ぶかという遊びを足すことに成功したのだ。

まだまだ序盤なので、荷物の重要度が低いだけかもしれない。今後そのバランスが変わる可能性は十分にあるが、ここまでの所、荷物を丁寧に扱うという遊びはカナリ低リスクであり、プレイヤーがそのリスクを自分でコントロールできる。

撃ち合いという一番リスクコントロールが出来ないところの遊びに対し、
スニーキングという自分でリスクコントロールを足したメタルギア。
そしてさらにその手前のより安全な所、取り返しが効く所に、自分でリスクコントロールが出来る配達という遊びを足したデススト


間違いなくデスストはメタルギアのゲームデザインの系譜にあるゲームだといえるのではないだろうか。

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(11/14 10:25追記)
コジマプロダクション公式アカウントにリツイートしていただき、多くの人に読んで頂いているようなので、もう一点だけ。

荷物運びゲームの非対称性についても興味深い。

基本的にはゲームのレベル(ステージ・地形・フィールド・環境)というのは行きと帰りというだけでは大きく変わらない。
だから行きと帰りで敵の配置を変えて違うプレイフィールを与える。

だがこれは重力下で垂直移動すると、状況が変わる。上りはゆっくりと辛く、下りは重力で速く危険になる。つまり行きと帰りが非対称。

更にここにデスストの荷物をバランスを崩さずに運ぶという要素が入ると、
手ぶらな行きは難度が低く、荷物を積んだ帰りは難度が高くなり、
それが地形の上り下りの差をさらに強調する。
重力下の垂直移動と荷物運びの掛け算により、行きと帰りの非対称性が強調される。

これが変化しない自然というレベルを何度も行き来するのに、違うプレイ感を与えるのに役立っているという点も指摘したい。

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