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走ると痛くなる脇腹




急に走ると脇腹が痛くなることがあります。脇腹を脾腹ということもありま す。脾腹の「脾」は、脾臓のことです。脾臓は無対の臓器で、胃の左端の裏側で 尾の先に位置しています。つまり、左脇腹にあるのです。ですから、右脇腹を 脾腹というのは正確ではないと思われます。 左脇腹とはいえ左第9~11助 骨に覆われて体表からは触れません。



  左脇腹、脾臓が痛くなるのは、腎臓が原因となっていることがあります。腎には血液を貯める働きがあります。運動をしますと筋肉が多くの酸素を必要と し、酸素を運ぶ血液を多量に送り届ける必要があります。急な運動の際には明会 に貯めていた血液が使われ、脾臓が一気に収縮し、そのことにより脇腹の痛みを 引き起こしてしまうのです。やはり、運動をする時は急にではなく、準備運動が 必要なのですね。



さて、脾臓は、腎臓や副腎のように皮質と髄質とには区分されません。 膵島が腺小葉の中に散在しているように、 脾臓は赤脾髄の中に白牌髄が点状に赤脾髄 は白脾髄に存在しています。 脾臓は血液、特に赤血球を多く含んでいて、その働きは赤血球の鉄を貯蔵した り老化した赤血球を破壊したりすることです。赤血球には、鉄を含んでいる色素とタンパク質とが結合したヘモグロビンという物質が含まれています。赤血球に含まれた鉄が酸素と結合して、血液の酸素の運搬作用をおこなうのです。この赤血球を多量に含んで、肉眼的に赤褐色に見える脾臓の実質が赤脾髄です。

脾臓は系統別ではリンパ系に含まれます。白脾髄はリンパ球(Tリンパ球・B リンパ球)の集まりで灰白色を呈して、マクロファージ(大食細胞)も含まれています。老化した赤血球、硬くなったり形の変わった赤血球は、マクロファージ の食作用で処理破壊されるのです。



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