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第5話 デート④

「どういう風に見えてるの?」とよく聞かれます
主に裸眼視力の良い、メガネの要らない人に聞かれます
まあ、単純にそう聞きたいだろうとは思うんです
『全く見えないわけじゃないけどけっこう見えてない』
じゃあどんな風に見えてるんだろう?って思うでしょう

ぼんやりとして見える、とか、解像度が低いって感じですかねーとか、そんな感じでなんとなく答えてますが、

私の顔がどういう風に見えますか?
とか
あの木がどんな風に見えるるんですか?

って質問がね、多いんです

いやぁ…どういう風って聞かれてもねえ…
聞いてくる人の大半は(多分)悪気は無いのでしょうが
ちょっと困るというか、正直…

うんざりしている

っていうのが本音だったりします

この聞き方は大人になった今でも苦手です
加齢による多少の目の衰えはあるものの、
私は生まれつきの弱視で、この見え方しか知りません
聞いている人は、『ふつうの見え方』とどう違うのか聞きたいのでしょうが、
その人が思ってる『ふつうの見え方』を私は知らないので、
自分の見え方との違いがわからないんです

そう、私はこれが『ふつう』
私は私の『ふつう』を生きてるのですから

顔がどう見えるか?
そうですねぇ… 近距離(例えばレジでお会計する時の店員さんくらい?)なら、イケメンかどうかくらいはまあ…
しかし、あなたがイケメンじゃないことはわかります、とも言えないので、
「人の顔ということはわかるがパーツの細かいところまではちょっと…」という感じで…

語彙力が無いので困ったもんです
昔、見え方紹介カードというのを持っていましたが、
使えるような場面があまり無くてほぼ使いませんでした
具体的に、これは見えるか?あれはどうか?と聞いてくれたら
こちらも正確に答えられるんですけどね


ところで、黒川とユキコの身長の設定ってあるのでしょうか
身長差カップルいいですねぇ〜

#ヤンキー君と白杖ガール #漫画 #弱視 #コミュニケーション



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