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Anycubic i3 MEGA アップグレード計画④ カスタムヘッドに挑戦 前編

どもどもYanでっす。

本日のお題は「カスタムヘッドに交換しよう 前編」です。

カスタムヘッドっていうのはノズルがついている部分を改造すること。MEGAのような安い3Dプリンタではかなり行われている改造ですね。

注意

今回の記事内容は3Dプリンタの改造にあたります。メーカーの保証を受けられなくなる可能性が高いので自己責任でお願いします。

カスタムヘッドってなんぞ?

ヘッドをなぜカスタムするのかというと、ファンを効率的に使えるようにしてプリント品質を上げるとか、ヘッドを軽量化してプリント速度を上げても品質が落ちないようにするとか、いろいろ理由があります。

今回はあまり派手ないじり方をしない、はるかぜポポポさんのボーデンmodというカスタムヘッドを使ってMEGAの性能アップを図っていきたいと思います。

Thingiverseにプリント用のデータがアップされてるのでダウンロードしましょう。

注意点

はるかぜポポポさんのボーデンmodはかなりギリギリのクリアランスでモデリングされています。エクストルーダーキャリブレーションだけでなくフローも1%単位で微調整して綺麗なウォールをプリントできる状態になってないと無理やり押し込んで入れる感じになって、後で取り出すのに苦労したりファンのフレーム砕けたりします。

入れようとして途中までしか入らない場合、無理せずに下に掲載した僕がつくったRemixをプリントしてください。

クリアランスを大きくとって11mm厚のファンが収まるremixを作ったのでボディだけはこちらを使ってください。40mm x 40mm x 10mmの12Vファンを別途購入すればポポポさんのやつですんなり入ります。

僕もこのカスタムヘッドは長いこと使ってました。パーツ数もあまり多くなく取り付け難易度も高くないのにプリントクオリティ上げやすい作りになってます。

何はともあれプリントしなけりゃ始まらない

さっそく4つのパーツをプリントしていきます。

使うマテリアルはPETG。

PETGを使う理由はPLAと同じくらい収縮が少なくてPLAよりも熱に強いから。PLAでプリントした場合、ガラス転換温度(柔らかくなる温度)が低いので、夏場にABSなど高温(ベッドもノズルも)が必要なものをエンクロージャーで囲んだ状態でプリントすると、内部温度がガラス転換温度に近くなってベルトを固定している部分などが緩んでしまう可能性があるんです。なのでそれなりに熱に強いPETGをオススメします。

スライサーの設定でいくつかポイントを上げておきます。

Support Line Widthは0.3~0.35mm
Infill Density(インフィル密度)は15%
Support Density(サポート密度)は8%
Support Angle(サポート角度)は65°
Support Top Distance(サポート上部距離)は0.15mm

PETGだとこれくらいの値でいいと思います。他のCURAのプリント設定やサポート設定に関しては、はるかぜポポポさんのnoteがとてもいい内容なので読んで設定を真似してみてください。

まずはベルトホルダーやヒートシンクホルダーをプリントしてみましょう。これが上手くプリントできない状態だと、大き目の本体は難しいです。

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上がヒートシンクホルダーで下がベルトホルダーになります。

え?汚い?

引き戻しの設定詰め切れてないし、エクストルーダーキャリブレーションし忘れたのでマテリアル吐出量が多めぽいですね。まぁこんなもんです。剥がれずにプリントできたのでOKとしておきましょう。

ちなみにベッドへの密着度を上げるためにSkirt(スカート)ではなく、Brim(ブリム)を使っています。ヒートシンクホルダーの画像が分かりやすいかな?

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適正なベッドとノズルの間隔が設定できているとSkirtやBrimはこうなります。薄い板状。ノズルが通る部分の真ん中あたりだけが盛り上がっている状態は高すぎなので注意しましょう。

ノズルから出たマテリアルがベッドに垂れてくっつくのではなく、ノズルが上から押してならすようなイメージ。

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実は僕は全部まとめてプリントしました。糸引きひどいっすねぇ…。

でもこれまとわりついたブツブツとかを取り去るとそれなりにまともなんですよ?

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ほらね?

4つのパーツに自分が満足できるまでプリントし直してください。

特にベルトホルダーは少しだけでもいいので押し込んでベルトが入れられるかのクリアランスを確認してください。分解してから「入らないです!」は元に戻すのちょっと大変なので。

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上手くいってるかの確認ポイントとして、一番多きなボディの上にあるネジ穴はM3のネジがすんなり入るようになっています。これがネジを回して締めるような感じでないと入っていかないという場合はプリントラインが太くなっていて隙間が狭くなっている証拠になります。

ベルトが入りそうになかったらラインが太い可能性が高いので

フローを減らす
エクストルーダーキャリブレーションをする

のどちらか設定を変えてプリントしてみてください。

MEGAに最初からついているベルトは結構厚い丈夫なものがついてるのでラジペンで掴んで押し込むくらいになるはずです。

画像8

最終手段で別の少し薄いベルトを買うという手もあります。僕が実際に確認したのはこのベルト。MEGAについてるやつより薄いです。上が購入したやつで下がMEGAについてたベルトになります。

綺麗にプリントするためのヒント

綺麗にプリントできない人にアドバイスというかヒントというかを書いておきます。

ベッドにくっつく面が汚いのは高さ調整が高すぎ
プリント速度は40mmくらいだと失敗しにくい
温度は適正な温度を見つけること(フィラメントのスプールに書かれている範囲の中間くらいで試してみよう)
糸引きがひどいときはリトラクションを増やす、目安は5mmくらいから初めて7mmくらいが限度
リトラクション増やしても糸引きがひどいときは温度を5℃下げてみる

という感じでしょうか。

まとめ

まず今回はカスタムヘッドの前編ということでプリントしてパーツを揃えるところまで(書いてたら長くなっちゃったので分けました)。

次回はプリントしたボーデンmodを取り付けます。

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