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温泉って好き。


旅行に来ています。

半年前、私の誕生日に生後6ヶ月の娘を連れて行った以来、2度目の家族旅行だ。

あの頃まだハイハイだった娘もスタスタ歩くようになり…

おかげで、子連れの旅行ってこんなに大変なのかよという疲弊と子連れの旅行って可愛くて楽しいと感じた興奮で露天風呂に浸かる。

あぁ〜〜温泉って好き〜〜


暖かいし、気持ちいいし、特に露天風呂は最高。
家に持って帰りたい。

家族で旅館とかホテルに来ると、(今は)1人で風呂に入ることになる。そうすると必然的に脳内独り言は加速するわけで、たまにはnoteでもしたためてみるかと筆を取った。
駄文だが、承知の上でご覧ください。

さて、このホテルの大浴場には先の通り露天風呂がある。
コロナの規制緩和もあり、外国人のお客さんもチラホラチラチラ…

お風呂でももちろん一緒になる。

そういうわけで、私と同じくらいのタイミングで入ってきた親娘がいた。
私もいつか娘と入ることになるのかな〜なんて考えながら湯に浸かっていると、その親娘も入ってきた。
子供はまだ5〜6歳だろうか。

浴室に入ると持っていたタオルを浴室にぼちゃん。

あ、あ、それってやっちゃダメなヤツでは…?

なんて言い出せず、何度かボチャンし湯から露出した肩に掛けている。話している言語はおそらく中国語。
ヨシ、ここは大学で学んだ英語力でピシッと言おう。
マナーってもんだし、何より私が気持ちよく入りたいし、

ええと、
『インジャパン、ザタオル、ドンド、ウォーターダウン。オーケー?』
こんな感じか?伝わるか?

よし言おう。今日は月が綺麗だ。みんな気持ちよく入りたいよな、よし、よし!

インジャパn

「奥さん、タオルは湯船につけちゃダメよ」

!?


向かいにいたおばちゃんが一言注意した。
なるほど。日本語でよかったのか。
しかも一言で。すげえなおばちゃん。

「すみません!教えてくださり、ありがとうございます!」

ちょっと、奥さん日本語ペラペラじゃないの。
そっか。よかったよかった。

にしても、私なら注意されたらどんな言い方でも気まずくなっちゃう。
奥さんも、きっともう出ちゃうだろうな。

「すみません、この手酌使ってもいいですか?」


奥さんは、注意おばさんのすぐ横にある手酌を取る。

「いいのよいいのよ!はい、どうぞ」

そう言って、手酌を取ってやるおばさん。


え〜全然気まずくないじゃん。
良い空間すぎるじゃん。
なるほど〜、いいね〜こういうの。

みんなそれでいて素っ裸。
いいね〜人間の暖かさを見たよ。



自分が注意しなくてよかったと、ホッと一息つきながら私はその風呂を1番に出た。
なんかちょっと気まずくなっちゃうんだよねやっぱり。

うんうん、そういうもんだよね。


露天から内風呂に戻ると、コロナ禍で同じく規制されていたサウナが営業をしていた。

久しぶりに汗かくか!と気楽な気持ちで入ったのだけれど、私は今まで整ったことはないし、水風呂は嫌いだ。

サウナは暑く、苦しく、どうしてこんな辛い思いを人間はするのだろうなんて考えるほど。

せいぜい5分で飛び出し、水風呂をピチョピチョ浴び、冷えた体にシャワーぶっかけて温泉を後にした。
2週目は、全然したくなかった。
整うって何?


そんなんこんなで温泉を満喫。
普段から1歳児に付き纏われている生活をしているから、ほんの少しひとりになっただけでもう娘が恋しい。

早く一緒にお風呂入れるようになりたいけど、こうやって1人で入る時間も大事にしよう。

あ〜温泉って好き。

脳内にて、そんな少し格好をつけた言葉を並べながら、
水を一口飲み、そそくさ体を拭いたり色々塗ったりする。


サウナの余韻を感じグダグダしていると、先ほどの親娘も上がってきた。

タオルで拭いたのも束の間、娘はなんとオムツを履いているではないか。
失礼ながら二度見してしまった。アリかよ…いやナシだろ……

ジロジロ見てはいけないね、と思いつつも意識がそちらを向く。意識がーとか言ってるけど、実際はもっとガン見していた気もする。

ちょっと目を離したら奥さんは浴衣を着ていたのだが、
アレ?ちょっと待って?襟の合わせ方逆じゃない!?

まだ素っ裸な私は親娘を視界に入れながら思い出す。
確か【右うえ、左した】だったよな。
語呂が良くて覚えていた。間違っていないはず。

奥さんの浴衣は【右した、左うえ】だ。
これは逆だ!大変だ教えなきゃ。

勇気を振り絞った私は自分の装いも他所に声をかける。

「もし☺️浴衣が逆のようですよ。日本では【右の襟が下、左が上】だと死装束なんです。直してあげますね。」

ありがとうございます、とお礼を言われながら慣れた手つきで帯を直す。
人の浴衣を着せるのは初めてだけど、なかなか上手くできたのではないだろうか。

お礼を言われながら自分も浴衣を着る。


……うん、こんな感じになったら最高だな。
よし、声をかける前に、ちゃんと調べておこう。

【──次に左が上になるように巻き付ける。左が下だと死装束の合わせ方。縁起が悪いとされNG。】

(じゃらん─https://www.jalan.net/news/article/578320/)


あっっっぶねーー!


右が下かよ。うっかり逆にするところだった。
奥さんあってるじゃん。私間違ってるじゃん。
もうしないしない。声かけなんてしないしない!!


全くやれやれ…と思いながら、じゃらんの通りに浴衣を着て浴場を後にする。
そんなちょっとドジでバカな自分が時々顔を出す。

そんなところも含めて旦那には愛してもらいたいよね。

そうです、旅行です、夜です、私は正しい浴衣です。

皆さんの期待に応えて!
今日はセックス

致しません!!


いびきを書いて寝ている旦那と、横で静かに寝息をたてる娘。

私も並んで眠りたいと思います。


以上、三重の夜からコアラがお送りしました。

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