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PROTO #028 【サラリーマンが会社の看板外して活動的な個人に囲まれるとどうなるかの実証実験】

今回のPROTO

今回は自主企画「祭りBAR」の3回目。1回目2回目がPROTOメンバーを中心に比較的クローズドな形でやってきたのに対し、今回はゲストを2組招き、もう少し開いた形でやってみた。
ゲスト1組目は「お祭り好きによる、お祭りで日本を盛り上げる団体」オマツリジャパンの山本さん・原瀬さん。

2組目は高校時代の和太鼓をきっかけに祭りの研究を行う西嶋さん。

さらに前回の祭りBARで発足した蘇民祭体験団の報告。

もちろん今回も山本さんの美味しいMotozakeをお供に。

最後はみんなで「現代日本で祭りが果たすべき役割」というお題でミニセッション。備忘録として今回の祭りBARで出たコメントで気になったものを箇条書き。

・祭りは異なるバックグラウンドの人たちが一つになっていく
 プロセスが面白い
・祭りは共同体であることを確認するイベント
・人の情念によってたまたま続いたものが祭り
・365日のほとんどが平日であった昔の日本人の祭りにおける
 はじけ方は異常
・一年のうち、もっと振り返る時間を持った方がよく、祭りは良い機会

“いわゆるイベント”を開くということ

さてPROTOも3月で終わっちゃうので、最後のプロトタイプのチャンスってこともあり、1回目2回目とは違うチャレンジをしなきゃ!という思いで“いわゆるイベント”のようなスタイルで開催してみた。 “いわゆるイベント”を企画の立ち上げから手がけたのは人生初。やってみるとやっぱり過去2回とは違って色々と気づきがあった。

一つは全体の構成や演出。いざ“いわゆるイベント”ってなるとどうすれば良いのか心配ではあったけど、仕事で参加したイベントの数だけは多かったので、それらのいいとこを見様見真似でとりあえずやってみた。そしたら意外となんとかなった。実際に主催者側としてやってみると、自分が参加者として経験したいいとこって、一言で言えば「スムーズにイベントに入り込む工夫」だったんだなって気づいた。なんにせよとりあえず真似てみるって大事。

二つ目の気づきはゴール設定について。これは付け焼刃じゃどうにもならなかった。ここで言うゴール設定とは「このイベントを通してどういう経験を持って帰ってもらいたいか」を考えること。正直に言えばそこまで突き詰めず、ただ話聞いてみたい人呼んで話してもらった、というレベルでしかなかった。それが如実に出たのは最後のミニセッション。結局ゴール設定が曖昧ゆえにどうして良いのか分からず、ふわっとした議論のまま終わらせてしまった。

最後の気づきは打率の高い出逢いについて。今回は「祭り」というテーマに対してゲスト・参加者含め、異なるアプローチで携わっている人たちを多く集められたので、それなりに密度の濃い出逢いになったかなー、とは思う。人数も20人ほどで全員がそれなりにコミュニケーションを取れるギリギリの規模だったかと。「そこに集まる人の多様性と共通性と濃さ」によってこの手のイベントはその価値が決まるんだろうな。つまり開催当日までが大事。

祭りって何だ

そもそもこの企画を立ち上げた本当の目的は自分が祭りについて勉強するきっかけが欲しかったから。なので最後に、この祭りBAR3回を通して自分が感じた「祭りって何だろう」について。
一番大きかったのは「祭りは畏れ多い変え難きものではなく、時代とともに柔軟に姿を変えてきたもの」と捉えるようになったこと。もちろん歴史ある祭りも数多くあるけれど、奈良時代以前から長い目で祭りの変遷を見ると、時代によって目的がちょっとずつ変わっていっており、かつ、それがその時代時代に必要とされていた姿なのかな、と。現代日本だけで見ると「祭りの担い手が少なく存続が危うい」「伝統がないがしろにされている」という懸念はあるだろうけど、きっとそれはこの時代に求められている変化。だから伝統や歴史を知り敬意を払いつつも、固執することなく、今社会が求めているものを受け止めながらしなやかに考えていけばいいはず。
そんな思いをもってこれから、何かしらの形で祭りに関わっていきたいと思う。

※※※※この連載について※※※※

解体前のビルを拠点に半年間限定で活動するプロジェクト「PROTO」に、THE★典型企業のサラリーマンであるYosukeが会社の看板を外し一個人として臨んだら、いったい何が起こるんだろう。そんなことを記していく連載です。

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