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弁護士・検察官・裁判官への道|君に適性のある法律家の道はコレ!

はじめに

こんばんは。弁護士のマイクです。

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今回は、法曹三者である裁判官、検察官、弁護士の適性について語ろうと思います。自分のキャラクターを踏まえてどれが自分に合うか考えてみてください。

また、適性を語る前提として、それぞれの役割なども簡単に解説します。法曹三者それぞれの役割を語らずしてそれぞれのキャラクターや性格・能力を語ることはできませんので。

この記事をみている方は、自分のキャラクターや性格や能力などを踏まえ、どの法律家が自分に一番合うか考えて、自分に最も適した法律家についてもらいたいと思います。

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法曹三者の適性について語る前に、私のプロフィールを紹介しておきます。

私は、27歳で弁護士になって、一般民事を扱う事務所の勤務弁護士として働いています。事務所の所属弁護士数は40人弱いるので、中堅の事務所って感じです。今年で弁護士4年目を迎えたので、ようやく余裕が出てきたので、時間のあるときには、こうやって記事を作ったりしています。弁護士を身近に感じてもらいたいと思って記事を作っているので、少しでも弁護士や法律家に興味があるという方はフォローをお願いします!m(__)m

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法曹三者のキャラクター

(1)裁判官

まず法曹三者のうち、裁判官から語っていくことにします。

裁判官の適性については「優秀なこと」

この一言に尽きます。

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なぜ優秀さが裁判官の適性なのかは、司法システムを語らなければ理解しづらいと思います。

裁判所に事件が持ち込まれるときは、当事者双方で紛争が生じている場合です。刑事事件で言えば、有罪か無罪かが争われていたり、有罪だとしても情状をどこまで考慮するのか判断しなければなりません。検察官は有罪だと主張するでしょうし、弁護士は、無罪と主張したり情状弁護を展開したりするので、真っ向から対立しています。

その対立している検察官・弁護人の双方の主張や証拠を見聞きして、最終的に有罪か無罪か、また有罪であるとして量刑をどうするか、実刑にするのか、はたまた執行猶予を付けるのか判断しなければなりません。

裁判所は、検察官・弁護人が争っている事件について、終局的に判断しなければならない立場にあるわけです。終局的な判断を避けて、「わからない」といって投げ出すことは許されません。つまり、紛争について裁判官が最終的に白黒つけなければならないわけです。

白黒をつけるときには、これまで検察官・弁護人が主張してきた事実や提出した証拠を全て精査して、検察官・弁護人が、こういう裁判官の結論・判決に至るのは仕方ないなと納得させられるだけの理論づけをしなければなりません。そのためには、何よりも法律を理解し、論理的な思考力が必要不可欠です。要するに、争っている当事者を納得させられるのは、やはり争っている当事者よりもさらに優秀なものでなければならないということです。

なので、裁判官になるためには、何よりも優秀さが必要です。

法律家の中でも、やはり、裁判官になる人は、とびきり優秀というイメージがあります。

法律家になるためには、司法試験に合格して、1年の司法修習を経て、それぞれになりたい法律家になっていくわけですが、その司法修習期間中に優秀な司法修習生は、裁判所からお声がかかります。「君裁判官に興味ない?」って感じで。クラスの中でも、優秀な人だけがなれるのが、裁判官です。

(2)検察官

次に、検察官についての適性について説明します。

検察官の適性は、標語チックに言うと「元気・やる気・本気」って感じです。つまり職務への情熱があることが適正の一番条件です。

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なぜかというと、検察官の職務は、被疑者・犯罪者を起訴するかどうかという絶大な権限が与えられています。これを難しい言葉でいうと、起訴独占主義といいます。つまり、起訴するか否かは、検察官しかできないということです。

検察官が被疑者を起訴すると99%の確率で有罪となり、罰金刑や懲役刑が被告人に課されることになります。他方で、被疑者に前科がなかったり、被害者との間で示談が成立していたりして、起訴するまでの必要はないと判断した場合は、不起訴処分で終わらせます。そうすれば、前科がつくことはないわけです。

このように、検察官は、裁判所にもっていく前に、被疑者の処遇について強大な権限を持っているわけです。

そのため、検察官は、厳しく被疑者と正面から向き合い、また被害者の声に耳を傾けて、どのように処分するのが最も適切かを考えなければなりません。非常に厳しい立場にあるんです。

また、検察官は、警察組織とも連携しなければなりません。検察官といっても全国で、1800人ほどしかいないため、どうしても警察官に捜査をお願いしなければなりません。そのため、検察官は警察組織と組織の体質としては似ています。要するに、上下関係が厳しい体育会系のイメージがあります。

実際、私も修習生時代に検察修習を経験しましたが、地方検察庁ナンバー2の次席検事が来ると検察官は皆直立不動といった感じでその話を聞いていました。

なので、検察官は、その職務の厳しさと警察組織との連携もあって、体育会系の人が人材として求められます。なので、体育会系の標語である「元気・やる気・本気」が全てです。成績については、検察起案・刑事裁判起案の成績はAを取らなければなりませんが、その他の成績はあまり考慮されません。

(3)弁護士

最後に、弁護士の適性について語ろうと思います。

弁護士は、組織になじめない自由奔放な人にこそ適性があります。

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裁判官と検察官は、それぞれ裁判所・検察庁という組織の中で働くことになります。そのため、良くも悪くも組織の一員です。なので、組織からはみ出したようなことはできません。

一方で、弁護士は、特に組織というものはありません。1人か2人で事務所をやっているというところが大半です。統計的には、全国の法律事務所のうち、77パーセントが、1人から2人の事務所です。なので、組織になじめない人こそは、弁護士になるべきです。

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それから、弁護士の活動の幅は本当に広いです。弁護士の典型は、法律事務所で働くということでしょうが、それ以外にも、会社の法務部に入って契約書をチェックする仕事もありますし、ローファームという400人もの弁護士を抱える事務所に入って、大企業の合併を扱うこともできますし、国際公務員弁護士といって国連で働くこともできますし、司法試験予備校で講師をすることもできます。

こういったことは、裁判官や検察官ではできません。裁判官や検察官は公務員なので、自由奔放に仕事ができないわけです。基本的に組織の仕事の枠内で仕事をしなければならないので、窮屈さを感じるかもしれません。

なので、組織になじめない人や自由奔放にいろんな仕事をしたいという人こそが弁護士に向いています。

最後に

いかがでしたでしょうか。

今回は、法曹三者のキャラクター・適性について語ってきました。

どうでした?あなたにあった法律家の道を見つけられました?

あなた自身のキャラクターや性格を考えて、自分に合った法律家を目指してほしいです。そうすれば、法律家になった後も楽しく仕事ができるはずです。

この記事では、弁護士である私が、実務経験を生かして、生活に役立つ知識や情報、弁護士を身近に感じてもらえるような話、ライフスタイルを向上させるための方法を紹介しています。

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それでは、また別の記事でお会いしましょう。

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