読書感想文 : 烏に単は似合わないが好きだよ!!!という文
9月3日に八咫烏シリーズ第二部の一作目(言い方あってる…?)楽園の烏が発売されます〜!!!発売されるまでに今の視点で感想文を書いておこう!と思って書くことにしました 9月3日まであとちょっとしかない…と焦りながら書いてるので書ききれていないところも絶対あるし言葉も変だと思います オタクが一人で喋り倒してるみたいになると思いますがそこは許してください
まだ読んでない人への紹介
たぶんほとんどの人はこの本を知っているはず…!
表紙がきれいだと思ったから…でもいいし、タイトルがセンスありまくりで気になったから…でもいいのでとりあえず読んでみましょう(勧誘)
若宮の后となるべく大貴族四家の姫君が集まる…というお話! 描写がめちゃくちゃ美しいですよ〜! あとコミカライズも出てます!とにかく美!!!です本当にコミカライズ最高ですのでコミカライズの方も読んでみてください!
(今思ったけど思いっきり読書感想文とか書いてるのに未読の方でこれを読もうとする方はいるんだろうか…?と書きおわってから気づいた 自己満)
⚠️以後単、単のコミカライズのネタバレあります!
ここからは自分のお話なので感想が読みたい人は目次から描写が美しいのところまで飛んでくださいね〜!
紹介がめちゃくちゃ下手…笑
おたくならわかると思うんですが烏に単は似合わないを人におすすめするときの楽しみっておもしろいよ!と言って渡して絶句してもらうことだと思う(え)
絶句っていっても全部自分なりにちゃんと理解して絶句して欲しい
私は小学生のときに単を初めて読んで、こういう話だと思ってなくて二週間くらいショックうけて、なんなの!ってなっちゃったんですね… それから数年経って、初読ほどの衝撃はもう受けられないけどようやく理解できるようになって今やオタクです 一回目読んだときはどんだけ読み返してもあせびちゃんが理解できなかったんですよね〜… 理解できるようになってオタクになってうれしいししあわせ!
前置きがめちゃくちゃ長くなっちゃった ここからが感想文です!
描写が美しい!
烏に単は似合わないの魅力の一つに何より描写の美しさがあると思う あせびの長琴演奏シーンを読んで(私の少ない語彙では表せないけど)初夏の爽やかな薫り、風景が鮮やかに思い浮かばなかった人はいないんじゃないかな…と思う あのシーンはいつ読んでも感動する… あんなに鮮やかに描写を思い浮かばせる本を他に読んだことがない
あと個人的に真赭の薄が秋殿であせびの小袿の破れ目を繕ってくれてるシーンが美しいな…!と思う 秋殿にはもちろん行ったことないけど、この秋殿の美しさも本当に今見ているみたいに読んで伝わってくる 私の推測だけどこのシーンのはじめにある“雨の湿った薫りの中に、落葉独特の甘さが感じられる。” ここ!!!ここだと思う 私はこの匂いのことを秋の山の匂いって呼んでるんだけど(びっくりするくらいそのまま)、秋の山の匂い、知らない人はいないと思う ここ読んだとき あ!!!この匂い知ってる!わかる!って思いませんでしたか…?私は思ったんですけど… ここで記憶の中にあるこの秋の山の匂いに包まれて読むからめちゃくちゃ鮮明に美しさが伝わるんだと思う 他のめちゃくちゃつたわってくるシーンも然り
どんでん返しが本当にいい
よく言われるように、この本の何がいいってどんでん返し…! どんでん返しって言っても言い切れないくらいのどんでん返し…
今や単のセリフを丸ごと言えるんじゃないかというくらい何十回も読み返しているので、時を戻して結末知らない状態で読みたい…
はまってしまうとこれは本当に底無し沼 読みおわったあとにニヤニヤしながら最高!と叫んじゃう
沼にはまってしまったのでああだとわかったうえであせびちゃんが好き☺️ こういうタイプの方はコミカライズの書き下ろしも最高だったんじゃないでしょうか…
語彙力がないので単に関しては最高!としか言えない 困った…
どんでん返しが最高すぎる理由
まずひとつめに、誰目線かでこんなにも変わってしまうのか…!という驚き
終盤になるまで微かな違和感を抱いたとしても、この今あせびの目を通して見ているものが彼女が自分の潔白を信じているからこその、彼女に都合のいいように解釈されたものだということはまさか思わないので、それをたぶんほとんどの人はそのまま受け取ってしまう そして終盤で視点が変わってえ!?!?ってびっくりする さっきまで(あせびの視点だから)もう選ばれるとしたらあせびしかいなくないか…?と思うくらいだったのにさっきまでかわいらしく見えたその表情が全く違って見えてくる これほんっとにすごい こんなにこわいくらいどきどきしながら本を読んだことがある…!?
今まで起きた事件の真相を明かしつつ、密かに視点が変わって、視点が変わったそれだけで読者が想像もしなかった結末に至る…というどんでん返しの仕方がもはやびっくりしてしまう
ただびっくりするだけではなくてさっきまであせびの味方みたいな気持ちで読んでたのに気がついたら自分自身があせびを冷めた目で見ている “今や、二人を見る目は、急速に温度を失くしつつあった”たぶんここまではっきりとあせびを非難?するような言葉がないので今あせびを冷たい目で見ている自分は(正しいも何もないけど)正しいのか…?って自分を疑いませんでしたか このもはや自分を疑ってしまうまでの素晴らしすぎるどんでん返し…これから単を読んで戦慄する人々が羨ましい…
どんでん返しが最高すぎる理由2
単のどんでん返しはただのどんでん返しではないからハマってしまったら抜け出せない もちろん主人公がああだったっていうのはびっくりする結末だけどそれだけでどんでん返しができているのではなくて! そのどんでん返し、結末が人々のいろんな感情などが重なってできたものだから面白い ここからは私の解釈だけど、
藤波が早桃を結果的に殺してしまったのはあせびのため、と一言で言ってしまえばそれだけなんだけどこんなにもあせびに協力するのは十二の藤波が誰かの愛情を求めているからだということ
あせびが何があろうと自分の潔白を信じていること
未だ浮雲を諦められず、あせびに手紙を送る今上陛下
など それぞれの心情が重なってできる結末 本のカバー?袖?にも書かれていたように微妙な心情描写ほんっっっっっとうに!!!すばらしい
はあ…良い…阿部先生本当にすごい…こんなにすごいものが書けるの本当にすごい…
⚠️ここからは弥栄までの八咫烏シリーズ第一部全部のネタバレあります
何ってシリーズの一番はじめにこの単を持ってくるセンス…🤭 まだまだシリーズのなかでは序章なんだけどそれでもインパクトのありすぎる序章 まだ第二部あるけどこの順番だから弥栄が引き立つよね…(弥栄のオタク)
単のはじめにある山内囀喙集の最後に“宗家の始めであるという─”とあって、単自体が最後に宗家忘れんな!という感じの構成?になってるのでまずそこではあ〜!最初のやつじゃん〜!となると思う その役目もちゃんっと果たしておきながらさ、弥栄の…ねえ…シリーズの一番最初の最初にこれをだすあたりがねえ…ほんと… あと烏に単は似合わないというこのタイトルもね…(言葉を失う)
ふつうに単読んで、そのあと第一部全体で見てぞわっとするのが好きです…つたわれ
最後もはや言葉を失っちゃっててすみません… 楽園の烏発売まであと少し!発売までにどうにかこの読書感想文を第一部の全巻あげれるようがんばります…!