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 2024年の干支は「辰(たつ)」。辰といえば「竜」(もしくは「タツノオトシゴ」)というイメージが浮かぶと思います。

 私が住んでいるさいたまには「竜」にまつわるスポットが多く存在し、竜はさいたまを象徴する1つとなっていると言えます。

 なぜ、竜とさいたまがつながっているのか―。そのルーツは見沼田んぼにあります。


見沼竜神伝説

 見沼田んぼの一帯はかつて「見沼」と呼ばれた巨大な沼でした。その沼に「竜神様」が住んでいたという数々の伝説が残っており、総じて「見沼竜神伝説」と呼ばれています。主な伝説の概要を下記に記します。

見沼の笛

 干拓前(見沼田んぼが誕生する前)の見沼で、美女と化した竜神が夕暮れ時に笛の音を響かせ、その音に誘われた若い男性の村人たちが次々と姿を消す―という話。

見沼の竜神

 見沼代用水の工事をしていた井沢弥惣兵衛為永のもとに美女と化した竜神が現れ、「村を残してほしい」と願う。
 干拓により住みかを無くす竜神のため、弥惣兵衛為永は万年寺(ばんねんじ)に「竜神灯」と名付けた神灯を掲げ、その霊を慰めた―という話。

見沼の弁天様

 一人の馬子(まご)が、長旅で疲れ切った美女と出会い、その美女を馬に乗せて目的地まで送る。目的地まで送った後、美女はお礼として馬子に小さな箱を渡し、「決して開けないでください」と言い残して姿を消す―。
 その後馬子には幸運が相次いだが、ある日、約束を破ってその箱を開けてしまうと、一転して不幸が次々と襲い掛かってきた―。
 箱の中には1枚の鱗が入っており、家の者は「その美女は竜の化身であり、約束を破って箱を開けたことに怒っての仕打ちに違いない」と考え、祠を作って弁天様を祀る―という話。


竜とさいたまのつながり

 見沼竜神伝説が語り継がれることを感じさせる場所の1つとして、見沼田んぼの一画にある見沼自然公園に竜の像があります。

見沼自然公園内の竜の像

 また、さいたま市のPRキャラクター(ゆるキャラ)、「つなが竜ヌゥ」は、見沼の竜がモチーフにされています。

 このように、竜とさいたまは見沼田んぼと見沼竜神伝説を通じて深いつながりがあります。
 さいたまの見沼田んぼを訪れた時は、見沼の竜にまつわるスポットを巡ってみるのもよいかもしれません。

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