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オンコタイプDX™️検査は受けるべき?私はやめました

担当医から病理結果を聞いた後、抗がん剤を勧められた時にオンコタイプDX検査を受けるかどうか悩まれる方は多いと思います。私も同じように担当医から「抗がん剤を勧めたい」と言われた後に検査をするべきかどうか、眠れないほど悩みました。

今回はオンコタイプDX検査を受けるか悩んでいる方へ向けて、私が選択しなかった理由を含めて何か参考になればと思い、筆を取らせていただきます。

オンコタイプDX™️検査とは

オンコタイプDX乳がん再発スコア™検査(正式名称)はホルモン受容体陽性、HER2陰性の早期乳がん患者を対象にアメリカで開発された遺伝子検査です。
検査の目的は主にこの3つがあります。

・化学療法の効果が得られるか正確に見分ける
・化学療法の効果の大きさを推定する
・化学療法を個別化する

検査は精密度が高く、これを受けることで自分が抗がん剤を使う場合メリットがどのくらいあるのか数値で分かるようになっています。

副作用が強い抗がん剤は生活にかなり影響してしまいますが、この検査を受ける事によって避けられるというケースも十分あります。

検査を受けるか悩む理由

費用面が高い

ほどんどの方が躊躇する理由はこれではないでしょうか。この記事を書いている2021年9月現在オンコタイプDX検査は保険適用になっておらず、手出しで40万円ほどかかります。(保険適用で3割負担になってもかなりしますが・・)

ただこの費用を投じても検査を受ける価値があるかどうかを見極めていく必要があると私は考えています。

私が検査を受けなかった理由

遺伝子検査陽性は加味されていない

他の記事で書いていますが、私は遺伝性乳がんです。オンコタイプDX検査をした場合、遺伝子検査が陽性だった患者として考慮された結果が出るかを主治医に確認したところ、それは考慮されていないと言われました。

遺伝カウンセリングの記事はこちら

とすれば検査結果をどう捉えればいいのか判断が付かず、治療方針をどう考えるか・・という質問に、主治医もそれ以上答えがありませんでした。

Ki-67値(増殖スピード)が高すぎる

がん細胞の増殖スピードはKi-67という数値で判断されます。これが平均30%程度なのに対して、私の場合80%という高い値を叩き出してしまいました。
この結果をもとに自分がどの立ち位置にいるのかが知りたくなり、色々と探し続けたところ、乳がんプラザというサイトに辿り着きました。

この病院の先生が書かれている記事を読むと、オンコタイプDXの検査結果とKi-67の相関関係が分かります。

記事によるとこの検査はKi-67がグレーゾーンだった時に最も意義があるもので、40%を越えるとデータ上は再発スコアが高リスクとなるケース(抗がん剤の効果が高い人)が半分を占めています。

ちなみに上記のリンク先の記事で文末に記載されている"数字遊び"なるものをやってみたら、自分の再発スコアはなんと47(超高リスク)でした。苦笑

2ヶ月で腫瘍が1.5倍になっていた

初診が5月、手術が7月だったのですがその間に撮ったがんのエコーを見せてもらったところ、1.5倍ほどにすくすく成長していました。
増殖スピードが高いとはこういう事なんだなと改めて実感しました。

Ki-67値の測定方法は病院によって違う

なお残る疑問としては、Ki-67値の測定方法が病院によって異なっているという点です。どういう事かというと、ある病院では腫瘍の中でもがん細胞が集まっている箇所(ホットスポット)だけを抽出して測定し、ある病院では腫瘍全体の平均をとって測定するという状況のため、同じがんでも施設によって数値が異なってくるという事になります。

そうなってくると一体何を信じれば・・と無い頭を抱えたくなります。
ですが、これが現状です。

まとめ

このような理由で私は検査をするまでもなく「ここに40万を使う価値があるか・・?いや、ない。」と自分の中に答えが出ました。
先ほど書いたように測定方法は病院によって違いますが、それは現状どちらが正しい・正しくないという理屈では説明できないのです。

難しい選択ですが、私の経験が少しでも参考になれば幸いです。

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