憂え苦しむこと。

言葉で表すのはたやすい、と思ったが、ふさわしい表現にたどり着けない自分がいる。

苦心惨憺 心をくだいて苦労を重ね、工夫すること。

櫛風沐雨 風雨にさらされながら苦労して働くこと。

愁苦辛勤 思い悩んで憂え苦しむこと。


広島「千光寺山ロープウェイ」の誘導員に対する、不条理極まりないクレームの件が、私の腹の底でマグマのように煮えくすぶっている。

このご時世なのに人が多い。

自分もその一部だということを知らないのだろうか?そんな人混みに、しかも来歴の分からない不特定多数に毎日接している誘導員の方に、敬意を払うことはできないのだろうか。

悔しい。苦しい。

未だにサービス業は、快適な空間を提供するために文句も言わず働く「道具」のような扱いのままだ。

「おもてなし」が、いったいなんだ。

お客がこちらを人として扱ってくれないのに、どうして私たちは働き続けなければならないんだろう。

本来は人と関わることが好きなゆえに、就業する人がいるのだろう。しかし「お客様=神様」ではなくなった現代、こんな利用者ばかりになれば、就業人数が減っていくのも道理だ。介護職についてもそう。保育職も。

自分たちの快適さのために多くの者たちを苦しめている現実があることを、知ってほしい。対等な人であるからこそ、思いやってサービスができるのだから。


怒りにお付き合いいただきありがとうございました。