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寄り添うこと。
今日、世界は少し歩み始めたところです。
地元では残念ながらありませんでしたが、全国の花火師さんたちの企画で、サプライズで花火が上がりました。特集を組むニュース番組を見ながら、少しずつでも世界は、この緊急事態を生き抜こうと、いろいろな対応をしているんだなぁ、と思った次第です。
企画の立案者の方は、「少しでも上を向いてくれたら」という気持ちだったようです。それに対して起こった、「上から目線というか、ちょっと傲慢なんじゃないか」という意見。新しいことを始めるときには、リスクと批判、そしてこき下ろしがどこでもあるようですね。
よかった、私だけが経験していることじゃなくて。
それはさておき。立案者さんのイメージソングが坂本九氏の「上を向いて歩こう」だったことを知って、前にも思ったことを思い出しました。
日本人のほとんどが、この曲を明るい曲だとイメージしている、ということについてです。
私の中ではこの曲は孤独に耐える悲しい歌だと思っていました。前向きなメッセージというよりは、今の孤独にどう耐えていくか、という意味合いと思っていたのです。
「上を向いて歩こう 涙がこぼれないように
泣きながら歩く 一人ぽっちの夜」
SNSが大流行で、それを便利と思って野放しにしてきた世界は、正しく孤独に向き合う方法を置き去りにしてしまったように思います。
簡単に有名人にコメントができて、友達感覚がどんどん広がっていき、その「意思」がどんな影響を与えるのか、ということに気が付かないまま、自分の意見より大衆の1部として生きる楽さを、覚えてしまったのです。
こんな時にかかってきた「上を向いて歩こう」は、やはり希望の歌ではありません。今こそ個人が、孤独と付き合って、「個人の意思」を見つめなおすための指針となるような歌だと思います。
泣きたいときに泣けないような生き方、というか、「泣くための孤独」を見つけられない生き方なら、もうやめてしまえばいい。
それは死ぬとか辞めるということではなく、もちろん逃げるでもありません。自分であるために生きる。そういう方向に、人間は向かっていくべきだと思います。
お付き合いいただきありがとうございました。