メッシュワーク ゼミナール #2

9月10日(土)に実施した第2回目のメッシュワークゼミナールについてのふりかえり。

やったこと

  • 個人プロジェクトについてのイントロダクション

    • 各人から検討中のテーマについての共有

  • 課題図書に関してのディスカッション

    • 疑問に思った点や関心テーマにもとづくディスカッション

    • 印象に残った部分の共有

課題図書はティム・インゴルドの『人類学とは何か』。

わかったこと

人類学とは、世界に入っていき、人々とともにする哲学である

ティム・インゴルド,"人類学とは何か",2020
  • なぜ人類学が哲学なのかよくわからなかったのだが、ディスカッションを通じてそのエッセンスを多少なり感じられた

    • 他者と対話していくなかで立ち上がってくるテーマ、関心や問いが、人間の存在論や倫理についてであり、身近なことを話しているのに知らぬ間に哲学の門を叩いている

    • 哲学を考えるというのは堅苦しく、気難しいことに感じていたが、あり方や生き方から自然と考える経験ができたのは大きな学びだった

  • インゴルドが捉えている世界観とガーゲンのとらえる世界観に類似性があるように感じた

私たちが「現実だ」と思っていることはすべて「社会的に構成されたもの」です。もっとドラマチックに表現するとしたら、そこにいる人たち が、「そうだ」と「合意」して初めて、それは「リアルになる」のです。

ケネス・J・ガーゲン,メアリー・ガーゲン,”現実はいつも対話から生まれる”,2018
  • 人類学者が関係と過程のただ中に入り込んでいくというのは、人びととともに対話をする、そこで新たな意味をつくっていくことに挑んでいるのかもしれない

人類学の用語で、関係し合う存在(ビーイング・イン・リレーション)は「相互に構成されている」。他者との関係が、あなたの中に入り込み、あなたをあなたという存在にしている。そして同じように、関係が他者の中にも入り込むということなのだ。

ティム・インゴルド,"人類学とは何か",2020
  • 分けて考えることでこぼれ落ちるものがある。全体性ではなくてホーリズムとして捉えていくことが重要

    • デザインがホリスティックであると称されることに近いものを感じた

トライすること

  • 個人プロジェクトのテーマ検討

  • 課題図書の購読

また3ヶ月後、半年後にこの本を読んだときに実感としてつかめている感覚が少しでも増えていると良いなと思う。そのためにも、個人のプロジェクトにおいて自分にとって経験が多く積める実践のフィールドを見つけたい。

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