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三年計画の定点観測(2022年6月度月報)

◆前書き
昨年も書いてきた1か月程度の間隔で試合内容や会見のコメントなどを拾いながらクラブが提示した三年計画、コンセプトと照らし合わせて考えていく「定点観測」シリーズを2022シーズンも行います。


◆6月の戦績

6/1 (Wed) 天皇杯2回戦 vs 福島 ○1-0
6/18 (Sat) J1 第17節 (H) vs 名古屋 ○1-0
6/22 (Wed) 天皇杯3回戦 vs 群馬(J2) ●0-1
6/26 (Sun) J1 第18節 (A) vs 神戸 ○1-0

※リーグ戦 2勝0分0敗 2得点0失点(+2)
※天皇杯 1勝0分1敗 1得点1失点(±0)

天皇杯の福島戦で久しぶりの勝利をあげた後、名古屋戦まで16日間ありましたが、まずは4~5月のハードスケジュールで消耗した頭と体をリフレッシュすべく6日間(6/2~6/7)をオフに充てました。なかなか上手くいっていないときには練習を重ねて改善を図ろうとすることもあると思いますし、何かアクションを起こさないことに対して不安に思うこともあると思います。なので、1日、2日ではなく、ほぼ1週間休むという判断を日本人が指導者だとどのくらいの割合の人がするんだろうというのは気になりました。

ただ、プレーするのは体力、感情に起伏のある人間なので、負荷をかけ続けていてはいつかパンクしてしまいます。休む時はしっかり休むという判断をしたおかげで、リカルドも含めて頭の中をゆっくり整理することが出来たのかなというのがそれぞれのインタビューから感じました。

(中断期間にしばらくオフがあったが、リカルド監督はどのように過ごしたのか?)
「非常に良かったです。休暇を取って家族で伊豆に行きました。天気はあまりよくなかったですが、ビーチで過ごしてリフレッシュできました。タイから40日ほど非常に多くのゲームをこなしたタフな日々が続きましたが、ここで頭が一度すっきりしました」

(オフが明けてトレーニングを再開した際の選手たちの表情や雰囲気はどうだったか?)
「非常にたくさんの試合があり、ストレスやフラストレーションを多く抱えていた時期の後のオフでしたので、選手たちもすっきりとした表情で帰ってきました。勝てない試合、引き分けの試合が多く、内容としては勝てたけど、という試合が続いていましたので、メンタル的にも影響していたと思います。心身ともにフレッシュな状態で戻ってきたと思います。4月、5月のスケジュールは彼らにとってもタフだったと思います」

「オフの期間で頭の中を整理できたと思います。オフ前のようにごちゃごちゃしている感覚はありません。顔をずっと上げられていたり、すっきりした感覚はありました」
「オフ明けから、縦パスを出すことは意識していますし、ボールを持ったときの目線もまず縦パスありきにしています。ミスをしてもいい。どんどんチャレンジする。縦パスを出せるよ。出すよ。そういう気持ちを前面に出したいと思います。今までもやっているつもりでしたが、試合に出ていないということは、変えないといけないということです。
極端に言えば、縦パスを出して、ミスをし過ぎて周りに怒られるくらい振り切ってもいいのかもしれません。使ってみたい、くらいではなく、使うしかないと思わせるくらいにならないといけないと思っています」


特に5月の試合でピックアップされたのはビルドアップの局面や相手の中盤ラインを越えるところまではボールを運べるけど、ラスト1/4の相手の最終ラインの突破やゴール前では良い形を作れないという点でした。5月最後の定例会見でもそこについての質問が飛んでいます。

(福島戦が終わると、少し休んで2週間くらいトレーニングができると思う。ゴール数が少ない現状で、攻撃をパターン化したり、あうんの呼吸になる関係をつくったりした方がいいのではないかと話している選手もいた。リカルド監督はどういうところに着手していきたいと考えているか?)
「その通りです。今はゴールが足りていない状況ですので、そこをトレーニングしたいと私も思っています。新たな外国籍選手が加入したり、連戦で選手の疲れを考慮して入れ替えながらプレーする、あるいはポジションを動かしたりしながらやってきたことにより、パターンや連動性が少し足りないのでゴールが生まれていないのではないかと思っています。アビスパ福岡戦ではサッカーの部分では非常に良かったと思いますが、明らかな決定機を挙げれば、アキ(明本考浩)や(伊藤)敦樹が決めていれば、2-0で勝てた試合でもありました。全体がシンクロしてゴールを取れるように、パターンをつくることには取り組んでいきたいと思っています」


このタイミングで96さんにお招きいただき、この時点までの浦和の状況について議論したのですが、個人的には上記の質問で出た「パターン化」(ミシャが監督の頃のやり方のイメージ)ではなく、チームとしての優先順位の設定、つまり、チームとしてはこのエリアを狙いたいので、そこに入るのはどのポジションの選手だ、それがダメなら次はこっち、と言ったことを設定して、その場に応じて選手が判断できるようになるようにする、というアプローチがこのチームで求められるのではないかということを話しました。(一応リンクを貼っておきますが、この回自体が長いので聴かれる場合はご注意を)


普段のトレーニングをなかなか見られない人たちがそう思うのだから、チームの中にいるリカルドやコーチ陣がそこを気にしないはずがないです。ということで、オフ明けからは攻撃を中心に、そして今まで積み上げてきたことの復習に主眼を置いてトレーニングを行ったようです。

(中断期間はどんなトレーニングを行っているのか?)
「トレーニングは攻撃を中心に行っています。チームの連動性を高めること、全体で同じイメージを持ってプレーすることに注力しています。また、アレックス(シャルク)や(ダヴィド)モーベルグが全体のトレーニングをこなすようになりましたので、それも良かったと思います。3日間、非常に満足のいくトレーニングができていて、チームとしての理解も深まっていると思います。そのトレーニングによって、さらに危険な場面をつくることができればと思いますが、今までもチャンスメークという意味では、そこまで悪くなかったと思います。ただ、最後のところで決め切ることができていませんでしたので、そこを改善点として取り組んでいます。引いた相手に対してどうするかということもやっています」

(昨季は5レーンに基づいたポジショナルプレーをやっていたと思うが、そこをもっと突き詰めていると考えてもいいのか?)
「今までやってきたことに何かを増やすより、トレーニングからやってきているコンセプトの復習のトレーニングをしています。トレーニングキャンプのときにはまだ合流していなかった選手がいますし、最初はサイドで起用していたけど今は前線でプレーしている松尾(佑介)のように違うポジションでプレーしている選手もいますので、そういった選手たちが全員同じ考えのもと、基準を合わせていくことを行っています。連戦の中でもトレーニングをしていなかったわけではありませんが、この3日間はそこをテーマにトレーニングできたと思います。3月に少しトレーニングする時間があった際は、ビルドアップの改善をテーマに行い、そこは非常に良くなってきていると思います。今はさらに前に行ったところ、前線でのトレーニングを中心に行っています。トレーニングをしなければ忘れてしまうということで、今は復習を行っています」

(この2週間は攻撃的な選手たちとの連係もトレーニングしてきたということか?)
「その通りです。この2週間は攻撃での最終局面を反復してトレーニングできました。そして、チームとして相手にとって危険なゾーンにどのように攻撃していくのか、フィニッシュの要素も含まれたトレーニングがしっかりとできました。その準備がしっかりとできましたので、試合でチームとして表現したいと思っています」

(どのようなイメージでゴールに直結するプレーをしたいと考えているのか?)
「しっかりとした走りの質を出し、危険なところに侵入していくこと、そして自分が走ったことによって周りの攻撃陣にもチャンスをつくること、お互いにアイコンタクトなどで確認しながらしっかりと連係することが必要です。たとえば江坂(任)選手も、このポジションにいることによってスペースが空いて周りの選手がゴールできる、というようなチャンスをつくる選手ですが、自分にもそのようなプレーが多いと思います。自分のスタイルとしてはシンプルにお伝えすると、相手にとって危険な位置でボールを受け、どちらの足でもシュートを打つことができますので、そういうプレーを見せていきたいです」

また、有料記事なので引用はしませんが、6/14に出た平野のコメントのうち、4つ目のQAは個人的に思っていたことと実際にチームが取り組んでいることがリンクしていたので、ここまでクラブ全体が発信してきたものを理解しようとすればなんとか想像できるものなんだなという自信にもなりました。(手前味噌すみません)


クラブからは中断明けの名古屋戦の手前でメッセージが発信されました。

あくまでのシーズン途中なので、自分たちのコンセプトのうち、この部分がこんな感じで上手くいきませんでした、なんて自ら手の内を暴露してもマイナスな面の方が大きいので出てくるとしてもこの程度の内容になるのは仕方ないでしょう。

昨年の江坂、酒井の加入会見のように質疑応答が出来るのであればまた違った内容のものになったと思いますが、ここは一方的な発信だったのでリーグ優勝は難しいけど、今できる最大限のことをやる(目指せるタイトルを目指す)としか言えないだろうと思います。


中断明けの名古屋戦に向けての定例会見では、中断期間にトレーニングマッチをしていないのでゲーム勘やリズムの部分が心配としながらも、それはシャルクやモーベルグという新加入選手がいながらまとまったトレーニングの時間が取れなかったというのも影響していることを話しています。昨年の春頃もリカルドはチーム全体がシンクロしないといけない、誰か一人でもいるべきポジションから外れるとチーム全体の機能性が落ちてしまうということを話していたので、そこは彼の一貫した姿勢だと思います。

(リカルド監督の基本的なスタイルとして、攻撃の仕上げのところでリカルド監督のアイデアを選手たちに細かく伝えて仕込んでいくのか?それともある程度の原則を与えて最後のところは選手個々のアイデアでやってほしいと考えているのか?)
「今回は我々がチームのベースのところをいま一度かみ砕いて選手たちに渡したという期間でした。福島ユナイテッドFC戦まで内容は悪くありませんでしたが、同時に考えて連動するというところは足りなかったと思います。新たに来て、そんなに時間が経っていないアレックス(シャルク)や(ダヴィド)モーベルグのような外国籍選手もいますので、その部分を行いました。私のサッカーでは1人、もしくは2人がポジションにいないことがあれば、チーム全体にも大きな影響がありますので、チームプレーをいま一度トレーニングしました」


そして迎えた名古屋戦では、中断期間中に復習したこと、グループでのアクションの連動性が見事に表現されていました。雑感の中で1点目、2点目それぞれのCKに繋がる保持、非保持のアクションについては書きましたが、特筆すべきは3点目の関根と敦樹のワンツーの場面に象徴されるように、前方向へのパスが出た次の横サポートをきちんと行い、そこへボールを入れたら次はまた前方向へという流れが色々な場所で見えたことでしょう。

この試合に向けて準備してきたことが流れの中でもセットプレーでもしっかり表現できて、それが結果に繋がったというのは非常にポジティブなものでした。


(中断期間でまとまったトレーニングをしてきたが、その成果はどのくらい発揮されたと感じているか?)
「この話は終わることがなく、常に完璧になることがない部分ではあるのですが、我々が中断期間でやってきたことがピッチの中でいくつか表現されていたと思います。3点目に関しても我々が狙っていた形の一つでもありましたし、セットプレーでも、データでは非常にいい数字を出しているのですが、そこでもしっかりと得点できました。そしてセットプレーのセカンドボールの質も高めることができたと思います。もちろん修正点はありますが、ここまでで足りなかった部分がしっかりとこの試合で反映された、修正できたのかなと思います。ただ、先ほど言ったとおりこれは終わりがないところなので、さらに積み上げて、質を高めていければと思います」


ところが、ここで事件です。水曜の天皇杯3回戦群馬戦で敗戦。ある程度引いて構える、SHの選手が最後尾まで追いかけて守備に下がることも厭わない大槻さんのチームらしい戦いを前に、相手ゴールに近いエリアまでボールは運べるものの、最後のところでアクションが起きない、アクションに対してボールが出ない、というチグハグが再び発生してしまいました。

ビルドアップの部分では試合序盤は縦スライドで前を覗くSHの背中に岩波からボールが入るのが何度かありましたが、中を閉めて外へ追い出す、外ではSHのプレスバックも伴ってきちんと蓋をするという群馬側の対応をなかなか突破できませんでした。

前半は左に関根、右に大久保を配置していましたが、左は大畑が引き気味で関根の近くや前のサポートが薄かったのも外から突破できなかったことの一因だったと思います。なので、後半はSHの左右変更も行ったうえで、前半は右CHだった敦樹を左に持ってくることで、左SHに対して横、前のサポートを作ることで後半の頭の方はチャンスを作りました。

ただ、結局はそのチャンスを決められず、終盤になるにつれてよりゴール前を固められてしまいました。この試合は現地で観ましたが、試合終了後のスタンドの雰囲気は本当に最悪で、最終的にはバスが囲まれる始末。(その頃には私は前橋駅前のホテルにいましたが)

この試合については、名古屋戦から全く同じスタメン(ベンチもシャルク→松尾の変更のみ)でした。これは恐らく、リーグでのACL出場権獲得が難しいからこそ天皇杯は是が非でも獲りたいというクラブのリクエストもあったのではないかと思います。だからこそ、この大会を落としてしまったことのショックは大きくて、せっかくリーグで久しぶりの勝利を挙げた安堵感が一気にしぼんでしまいました。

(天皇杯は早い段階で敗退していまい、予定していた試合数が減るという問題があると思うが、チームのマネジメントで変わってくることはあるのか?)
「天皇杯は敗退したくなかった大会です。浦和レッズは毎年ACLに出場したいと思っているクラブですので、獲りたかったタイトルでした。J1リーグで難しい状況のなか、ACLの道のりの一つである天皇杯は優勝したかった大会です。これからはACLの優勝から来季の出場につなげていきたいですが、天皇杯で敗退することによって、結果としてトレーニングする時間は増えます。今優先している大会であるACLを戦う8月によりフレッシュな状態で臨める可能性があります。ジョホール戦があり、その後も3日おきに試合がある重要な時期ですが、結果としてできた時間をしっかりと活用しながら、J1リーグでも順位を上げ、YBCルヴァンカップでも力強く戦っていきたいです」


(J1リーグでは名古屋グランパスに3-0で快勝した一方、22日に行われた天皇杯3回戦でJ2リーグのザスパクサツ群馬に敗れてしまったが、士気の低下など心配していることはあるか?)
「その2試合ではベストだと思えることとワーストだと思えることが起こってしまいました。群馬戦は良かった名古屋戦の後だったからこそ、無意識に楽になってしまうと思ってしまう危険性がありました。名古屋戦は高い強度でいいプレーができましたが、天皇杯は少しのことで失点すれば敗退してしまう大会であり、そうなってしまいました。これは大きな問題だと思います。しかしヴィッセル神戸戦から反撃をしていかなければいけません。J1リーグでも順位を上げなければいけない状況です」


続く神戸戦は、終わってみればこの試合でロティーナ監督は最後になってしまいましたが、クローズドに試合を進めたい指揮官同士らしく、オープンになる時間帯は発生せず、DAZNでハイライト映像を作る担当の人にとっては悩ましい試合だったのではないでしょうか。

前半は神戸側のプレッシングによってなかなか思うようにボールを前進できないことが多かったと思います。特にショルツと岩波のところを分断され、ショルツの前方も選択肢がなかなか作れない展開でした。

それでも後半からは2CBの距離を狭めて、SBをビルドアップ隊に出入りさせることで大迫・イニエスタによる中央での分断や、汰木・武藤による縦スライドのプレッシングをけん制することが出来、浦和が押し込む時間を増やすことに成功しました。

決定機を数多く作れたわけではありませんが、ボールをペナルティエリア付近まで運び続けたことによってモーベルグのFKからのゴールが生まれました。勿論、流れの中で綺麗にゴールを奪えたら最高でしたが、良い位置までボールを進める回数を増やせたことはこれまでの積み上げの成果です。

本当はもっと前の時期からこのくらいのエリアで個人の質によって理不尽にでもゴールを奪って勝ち点を稼げることが理想だった、というか優勝するチームにはそれくらいの力が必要だと思います。そのための補強を今季に向けてしてきたと思いますし。ここから、どれくらい上手くいかない中でも個人の力で勝ち点を拾っていけるかという点もきちんと評価していく必要があると思います。


さて、月末にようやくリンセンの加入が発表されました。噂が出てからどれくらい経ったか分かりませんが、ゴールを奪う部分での個人の力という点で今季ずっとチームが求めている「ラストピース」です。合流はもう少し先ですが、彼の加入でチームにどのような厚みが出るのかは楽しみにしたいですね。


◆コンセプトは表現できていたか

※各項目5点満点
【個】個の能力を最大限に発揮する
 →2点(2月=2点、3月=3点、4月=3点、5月=3点)
【チーム】攻守に切れ目のない、相手を休ませないプレーをする
 →2点(2月=3点、3月=3点、4月=3点、5月=4点)
【姿勢】前向き、積極的、情熱的なプレーをする
 →3点(2月=4点、3月=3点、4月=3点、5月=3点)

試合数が多くなかったという点もありますが、試合の内容についてはトータルで言うと物足りなかったとも思います。姿勢の面では群馬戦はちょっと。。という感じですが、そこからの神戸戦、特に酒井の熱さというのは今のチームにおいてとても大事だったと思います。誰から見てもわかるくらいに勝負にこだわっている、思うようにいかないときにはそのまま感情を表現する、という点は間違いなく周りに伝わるし、「やらなきゃ」という気持ちのスイッチを押せるものだと思います。有料記事なので引用はしませんが、読めない方も記事のタイトルから察してもらえるのではないでしょうか。


昨年オフにも書きましたが、今のチームにはこうした選手個々の「主体性」とか「責任感」を持っている選手は多いと思いますし、そうではない選手が浮きやすい雰囲気ではないかと思います。

ただ、それを表に出せる選手はあまり多くないというか、表に出すと浮いてしまいそうだな、というのが正直な感想です。良くも悪くもとても真面目に見えます。クラブが性格も含めてきちんと指標をもって編成をした結果、もしかすると近しい性質の人間性を持った選手が集まっていることで、何か起爆剤になるような人がいないのかもしれない、そんなことを感じています。


新加入の岩尾も徐々に試合での存在感も含めてチームの中での立ち位置を確立してきたように思いますので、副キャプテン2人がここからさらにチームをけん引する存在になってくれることを期待したいです。以下は無料部分の引用です。

ー3日前の敗戦からどのように立て直してかということだったと思うが、この試合にあたるまで、どのような準備をしてきたのか
「起こしてはいけないことを起こしてしまったのは自分たちの責任なので、そこに短い時間の中で僕自身も向き合って、群馬で赤いユニフォームを身にまとっていた人たちに恥をかかせてしまったという想いが率直な感想だったので、僕も恥ずかしかったですし、恥ずかしい想いをさせてしまったのはプロとしていただけないので、それを挽回するためにも切り替えて今日の試合どう戦うかというのは僕としても非常に重要な所だとみていたので、そういった強い気持ちをもって、今日だけは絶対に負けてはいけないと。個人としてもそうだし、組織としてもそういう一日だったと思います。難しい試合でしたけど、デビットが素晴らしいFKを決めてくれて、一つ勝てたのはすごくポジティブなことだったと思います。」


◆7月の試合予定

7/2 (Sat) J1 第19節 (A) vs G大阪 (20pt / 5 / 5 / 8 / -3)
7/6 (Wed) J1 第20節 (H) vs 京都 (20pt / 5 / 5 / 8 / -4)
7/10 (Sun) J1 第21節 (H) vs FC東京 (25pt / 7 / 4 / 7 / -3)
7/16 (Sat) J1 第22節 (A) vs 清水 (17pt / 3 / 8 / 7 / -7)
7/23 (Sat) PSG Japan Tour 2022 (H) vs PSG
7/30 (Sat) J1 第23節 (H) vs 川崎 (34pt / 10 / 4 / 4 / +6)

※浦和 (21pt / 4 / 9 / 5 / +3)
※()内は6/30時点でのリーグ戦の 勝点/勝/分/負/得失点差

中位が団子状態のおかげで6月の2勝で順位はジャンプアップしましたが、それは再び勝ちから遠ざかれば簡単に順位を落としかねないというでもあります。

天皇杯を敗退してしまったことで、7/13は試合がなくなったので、月初の3連戦の後は週1試合のペースで進むことが出来ます。今年はここまでこのペースで試合をすることが出来ず、そのせいもあってなかなかチームで共通理解を深める時間が取れなかったり、出場機会が少ない選手も含めたトレーニングやチェックが難しかったはずです。

例えば昨年は9月が週1試合ペースで試合をしながら新加入選手を含めたチーム構築を進める機会になって、相手が上位勢でなかったとはいえリーグ戦を3戦3勝することが出来ました。

きちんと準備期間があれば結果も内容も積み上げられたのが昨年のリカルドでした。「相手を見る」が信条のリカルドにとって準備期間が大切なことは言うまでもないです。ここでどういう内容、結果を示せるかでリカルドの真価が問われることになるだろうと思います。


ピッチ上のプレー自体についてはもちろんですが、先の項で書いた【姿勢】の面でどれだけ自分たちに強い矢印を向けて、それを表現できるのかは注目したいところです。リーグ優勝やリーグ戦でのACL出場権獲得は現実的ではありませんが、だから今シーズン残念だったねで終わるわけではありません。終わってもらっては困ります。

今何が出来るの?今何をすべきなの?ということをきちんと意識する、それを"ピッチ上で"表現するということが見ている我々のお尻を浮かせてくれるはずです。むしろ、それくらいのプレーを示してくれない限り、埼スタで声出しが解禁されてもそれに見合う声は出てこないかもしれません。サポーターが闘っているのに選手が闘っていないなんて変ですからね。

それが大槻さんの至言である「勝っていても負けていても同点でも、どんなに苦しい状態でも戦いなさい。走りなさい。そうすれば、この埼玉スタジアムは絶対に我々の味方になってくれる」ということなのだろうと思います。

例年よりも既に暑いですが、それよりも熱い試合をしてくれるってことですよね!頼みます。


今回も駄文にお付き合い頂きありがとうございました。

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