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刀ステ禺伝感想(2/11マチネレポ)

2021年ぶりのTDCホール!!!!
行きはそうでもなかったんだけど、帰り道に東京ドームへ向かうPちゃんたちとすれ違って、人の波に負けるかと思った。
TDC近くのスタバでもコラボとかしてて超楽しそうだった~

私は本当は最初、禺伝は配信だけ見ようかな~と思ってたんですが、則宗が出るっつーんで、まんまと1回だけとはいえ現地に入りました。
結論から言って、良席だったのもあってめちゃめちゃに良かったです。
これが美の指定暴力団、一文字一家……

とりあえず感想

華やか!華やか!これが美だ!!!

最初の暗がりから6振り全員並ぶところ、暗いとはいえ多少見えるので、こう…一文字の衣装が白いから、も~~~~~暗がりだってのにそこにいる感が凄くて……凄いな。
OPで演者全員が大階段()使って集合するとことか、もうお着物が本当に色鮮やかで雅で綺麗で、うぁ~~~~って鳥肌立った。
なんか個人的に、あのOPに今回オールフィメールで望んだフィジカルの良さが全て詰まってたな。
刀ステにおけるオールフィメールがもたらす舞台装置的なギミックについては置いておくとして、全て女性だからこその曲線的な美というか、生物学上どうしても男性の身体では再現しにくい(絶対できないとは言えんが)、曲線的な動きが、もう凄く全面に溢れてて素敵だった。

ところでOPなんですが、

則宗がバレエの蹴り上げみたいな技を繰り出して袴ズボンが扇のようにしゃらら~となる様

上記の則宗の技を見てから、あまりの衝撃にちょっと記憶が飛びまして候。
本当に、本当に美しくてぇ……
1ポーズ目の予備動作から、あ…!これは袴のプリーツみたいなとこが、絶対しゃらら~って扇状になる…!なる…!な、なったーーーーー!!!!!!みたいなのがマジで、光よりも速く駆け巡って行って、まさにその通りに出力されて本当にアドレナリンだっぱだぱに出た。

あと山鳥毛はじめ、皆さん本当に本当に足が長くて……
なんかさ~フリーレッグ?(軸足じゃない方の足のことを言いたがっています)が美しすぎて分かんないな。
っていうか、女性特有のフリーレッグの曲線で美しすぎ。
私は所作における女性らしさとは中間が見えることだと思っていて。
どちらに優劣を付けるではなく、男女にはどうしても身体的に生物学上の性差があって、筋肉はその最たるものの1つだと思うんだけど、則宗の足上げ1つ取っても、足を上げきるまでの間にアニメーションなら1枚中間を入れたい。男性が同じ挙動をするなら始点と終点のみでいい。人間の目は錯覚を覚えて勝手に補完するので、どちらも同じ足上げに見えるけれど、そこに中間の1枚が無いという差が、女性らしい・男性らしいを分けてると思う。筋力の瞬発力の差というか。

一番則宗を感じた瞬間

もちろん、台詞喋り方殺陣居方、どれも則宗だったんですけど、1つ前後の記憶ぶっ飛ばすほどのがあって、

おい、則宗すぎるぞ所作が。

今回お席が、アリーナ1桁奇数列上手ブロックセンター寄りみたいな良席だったんですが、1幕のやや終盤よりみたいなどっかの場面(わりとみんな舞台上にいて、センターで歌仙か誰かがメインで誰かと話してる場面だったはず)で、なんか上記のようなことが起きまして……
私は視力が良い方なので、オペグラ使わなくてもステージの手前側なら表情もある程度分かるし、オペグラ使うとしたらセンターより逆サイドかつステージ中ほどより奥だと使うかな~って感じだったんですが、
そんな感じでオペグラ使っていないところで、なんか本当にちょうど目の前に則宗がすっと立ってて、体感としては2~3列前のお客様1人をじっと見つめた後に、ゆっくり顎を上げて、目をちょっと細めて、にたぁって唇が弧を描いてくのが、あまりにも則宗過ぎて、す、凄くて……
最初の見つめてる1・2・3の間にオペグラを構えることも出来たはずなんだけど、そのオペグラすちゃってやる間のコンマ数秒でも逃したくない!っていうか、逃すなよ?って感じで、体が動かなかった……ただただこの光景を目に焼き付けねばって感じで……メデューサに睨まれるってこういうことなんだなぁ。則宗ってメデューサ?

あと全然違う話するけど、新旧頭が揃って紫式部を見届けるの良すぎだな。

他、考察含めない感想

OP含め、殺陣中はともかく普通に歩いてくる分には何ら問題なく適切に階段降りてくる皆様、大階段すぎ。
殺陣が全体的にくるくる回る系のが多くてかっこよかったな~ってのと、でもたまに歌仙ちゃんに和田歌仙みを感じて、ヌンッッッってなった。
どっかで遡行軍出てくるときに、いつもと同じようにアクロバットで出てきて、あれ?いつもの人たちじゃないんだよね?ってなったな。

あと、最初こそ男士の声の聞き分けが南泉以外あんま出来てなかったんだけど、さすがに観てる内に声の聞き分け出来てきたな。

それと作中で平安貴族の男女観について刀剣男士が嫌悪感を出してるの、2205年から来た刀剣男士は、自分の記憶の強い時代に引っ張られるわけではなく、今の主の時代の価値観の中に生きてるのが伝わって良かった。

ステ考察に関係ない予習資料

私はそもそも学生時代の古典がめちゃくちゃ苦手分野だったので、源氏物語自体、
・紫式部が書いた
・光源氏という男がいろんな女に手を出す物語
・中でも若紫という幼女を自分好みに育てる話がある
ぐらいの知識しか無かったんですが、先に書いたように平安貴族の男女観(女は勉強するなとか、しゃしゃるなとか)については下記の『ファスト源氏物語』を行きの新幹線でちょっと読んでおいたのがめちゃくちゃ良かったです。

特に当時の価値観は、なんとなく知ってはいても改めて明文化された状態のものを読むと、頭に残って良かったです。

あと、紫式部っていうか、源氏物語における大前提を知れたのも良かった。

平安京では努力や根性や知略バトルは評価されない。評価されるのはチートのみ。

ファスト源氏物語「第4話 末摘花・近江の君・源典侍 平安地雷女列伝

なるほどね、光源氏(いろんな経緯からチート状態になった男)がその美貌と権力でぶいぶい言わせて、まぁいろんな状況の女たちも光源氏というチート男に愛されてハッピーチートエンドっていうのが大前提なのか…ふうん……っていうのが分かってて、あは~ってなった。
たぶん普通に現代の価値観で読むと光源氏どう頑張ったってクソ男だし、なんでそんな男に絆される(本当に絆されるのか?)のか?っていうか、これを中宮彰子様はじめめちゃくちゃ流行ったのか?本当か???って思いながら観劇してしまっていたと思うので、私のようなラブコメ少女漫画は砂吐いて読めない組には前提としてこういうこと!!って割り切ってた方がめちゃくちゃいいなと思いました。観劇時の要らないストレスは無いに越したことは無い。
特にこの第4話だけでも読んでおくとめちゃめちゃ、平安京おめぇ~~~~~って気分になれるので、おすすめです。

作中で扱われている登場人物たちだと、特に葵の上と六条御息所の車争いの描写や、そのせいで…というか六条御息所がどういう状況にいたのかとかを事前に頭に入れといてよかったなって感じだった。

あとは、源氏物語自体ではなく、紫式部の周りの人たちとの人物関係は、ちょっと前から『神作家・紫式部のありえない日々』をちまちま読んでいたのが功を奏した感じになりました。

めちゃくちゃフィクション強いけど、紫式部・小少将の君・中宮彰子辺りがどれくらいの関係値なのかを把握するには十分だから、おすすめ。
あとこれのせいで頭中将が出てきたとこで、あぁ~~~~あなたが~~~~~!!!ってなったので、アハ体験できてよかった。

考察が混じった感想みたいな何か

今回の禺伝に対しての考察

光源氏→源氏物語(っていうか作者・紫式部の)厄介ヲタが演じる
作中舞台の源氏物語→源氏供養という紫式部を偲ぶヲタの願いの具現化

過去作の刀ステ本丸が特命調査でちょっと座標がずれたみたいに、今回の本丸は物語に座標合わせられたみたいなことなのかな。
で、そこに座標があってしまった以上、刀剣男士は反転を喰らうので、オールフィメールが成立した的な。

光源氏(=厄介ヲタ)の狙いは自分が源氏物語を生きた上で、本来は描かれていない最期を『雲隠』に入れ、死を(最期の痕跡を)残して、骨となり、後の世の考古学者たちに任せたい(実在の人物として、紫式部が嘘を付いていない=地獄に落ちないを成立させる)が狙いで、それは現状史実とは異なるので、時間遡行軍が手助けするに値するってことか。
で、光源氏が実存するように歴史改変しようとしていた(作中で厄介ヲタと紫式部の直接の会話シーンがあるので、少なくとも紫式部と同時代の人)ので、その時代に刀剣男士は行こうとしたけど、すでに物語が進行されてしまったところに座標が合ってしまったみたいな。

光源氏が白くなって、それをもし女たちが殺したら、たぶん光源氏の望む通りになってたけど、歌仙が切ったからたぶん願いは叶わないんだろうなと思ってる。
前に書いた考察で、刀剣男士が白いものを切るのは、その白いものを解離した世界から脱出されることと、自身の円環からの脱出?だと思うので、厄介ヲタの亡骸は光源氏として後の世に認知されないし、彼らも本丸に戻ったら肉体はまた男のものになるかも。

それと禺伝、何度も愚伝と書きそうになるんだけど、ついでなので、改めて意味を調べたのね。

禺 ①おながざるの一種。 ②でく。人形。 ③すみ。はじ。

漢字ペディア

作中で「でく」という表現があったが。なる。

派生字
人に似ることから「~に似たもの」「本物と対の」等の意味を持つもの

ウィクショナリー

禺の派生字(にんべんつけたり、しんにょうつけたりした漢字)の説明にこんなのもあって、禺伝の世界はどこまで行っても本物にはなれねぇのか……ってなった。

この物語は心があると愚かになるのか、みたいな。

今回出てきた○○○○本丸とかいうNew概念について

作中で言ってる疑似顕現本丸(ちょっと言葉違ったらごめん)とかいう謎。
作中で一文字一家が語ってるシーンから読むに、
・本来の顕現(私たちプレイヤーが各本丸で顕現している状態)から、本来の逸話とは別の仮の逸話を付与して顕現し、それがどう強さに現れるのかを観察するために実験本丸
・それぞれに本来の逸話と少し違う逸話を付与している
・一文字一家は「一文字」という物語の核が強いので、自分に付与されている逸話が本来のものでは無いと自覚している
・歌仙兼定と大俱利伽羅はその仮の逸話を疑っていない(作中で違うと気付く)
・結局は本来の顕現に使われる物語の方が核として強いので、偽りの逸話の肉付けは長く定着することは出来ないという実験結果を得られた

今回の6振り含むその本丸の刀剣男士たちは本来の顕現とは違う逸話を付けられて顕現してるけど、一文字は一文字の在り方が強いから正気?でいれて、そうじゃない2振りにはそのことを隠して顕現実験みたいなのをしてるのを把握してるのがスパイぽくてやだな~って話だよね?
(維伝の鳥太刀の立ち位置とはまた違う感じ)
ちょっとここ1回だけの観劇だと、齟齬が発生してそ~って感じたので、また改めて確認したい。

ってのは置いといて、私は一文字一家も好きだけど兼定も好きなので、一文字の物語と兼定の物語なら一文字のが強い…ってコト!?って途中でちいかわしたんだけど、おじじの設定癖(っていうか私がおじじに対して持ってる主観)を読むなら、一文字は白いから強いんだろうな……素で繭期のがつえぇんだ。末満の性癖に。
前にも書いたんだけど、なんかステ本丸の中でやべぇヤツはみんな白いんだよ。

一文字が「白」っていう属性持ちだから強いんだろうな~ステ的な意味では。
これはゲームの各本丸に持ち込む話ではなく、なんで源氏物語で光源氏はクズ男としてではなく、イケメン男ムーヴで全てが成立してしまうのか、っていうのと同じ話で、末満おじじの舞台で展開される以上、白いってことは何かしらの機能を与えられてしまっているんだよ……みたいな話だと思う。

どんだけ平安貴族男の価値観に見合う超々々いい貴族女が現れたとて、藤壺に似てて(もしくは血縁が近いから藤壺に似てるかも!というような引っかかりを持たせる女)、光源氏が持つチート能力で救いがいのある女じゃないと意味が無いみたいな話でよ……

だからどんだけ兼定の物語があろうと、白という属性が無い以上は、白属性持ちよりかは何かしらの設定が強くないみたいな。
どんな強い物語よりも、白属性をチート扱いすることにする、みたいな数学の問題文にある条件定義みたいな感じ。

あと、これは考察には関係ないんだけど、則宗が沖田くんの話をしてさぁ。
則宗の沖田くんは則宗の語り(顕現台詞)には存在しないけど、在り方として存在してる(特命調査時の台詞含む)から、物語の否定を強くは出来ないけど、笑ってやれるほどには強いのがさ~~~……
その疑似顕現本丸とやらでも、お前は沖田の坊主たちとも仲良しなんだ~~~と思ったら切なくて愛しくなったな……

ステに出てくる他本丸

演練で会ったまんばは荒牧まんばで確定として、これで維伝のは別本丸(ないしは円環の中の別ループの同本丸)の可能性が半々ぐらいになったし、やっぱ科白劇本丸は今回の禺伝本丸同様、別本丸なんだなって感じになってきたな~

個人の考察としては
・刀ステ本丸(荒牧まんばがいる本丸)
・科白劇本丸(綺伝での調査内容と差異がある他本丸の特命調査を、刀ステ本丸目線で読み解いているという解釈)
・禺伝本丸(作中で荒牧まんばを他本丸と表現しているので確定)
・維伝で倒されていた本丸
の4つがあるな~と思ってる。

維伝の倒された本丸については、別のループ軸のステ本丸なんだけど、ジョ伝みたいに交差してしまったのかなって可能性も考えたんだけど、
よく考えたらジョ伝は同軸のループ内で、出陣先の時間軸が交差してしまったっていう、あくまでも同じループ内の初期の頃と、三日月顕現以降の頃じゃないと話が合わないので、時間軸が重なるという表現は同ループ内での話で完結しないといけない。
記憶を持って別のループへ移動できるのは、現状確認できる限りでは三日月宗近とおそらく山姥切国広だけ。
折れた6振りの中に陸奥守吉行がいる以上、
・過去に文久土佐に出陣した記憶が無い(同軸ループではない)
・ステ本丸のループとかの概念の外にいるはずの吉田東洋たちが刀剣男士を覚えている(ジョ伝の長政様たちは男士たちは交差してるだけで、彼ら自身はその介入の中にずっといるので違う)
っていうのを踏まえると、別本丸の特命調査先とダブったの方が若干話が合うかなって気もしてきた。
ただ、書いててこんがらがってきたけど、まだまだステ本丸の別ループの可能性も全然捨てきれないので、あんま深く考えるのはやめておこう。

ただ科白劇本丸は、別のループ軸に記憶を持って動けるのが三日月とまんばのみで、時の政府も全体を捕捉出来ていない可能性が悲伝の状態だとかなりあり得るので、あの別本丸の調査書を別のループ軸に届ける術がちょっと考えにくいので、完全に別本丸として扱って良さそう。

今回わざわざ禺伝をやった理由は、もちろんおじじの中にはいろいろあるだろうし、ステ本丸に別本丸と接点があるっていうのを科白劇本丸以外にも持たせるっていう大事な意味もあるし、謎のNew概念も生み出したけど(っていうか、舞台に出てくるのは1つの本丸だけでなく、複数の本丸を描いているよっていうのを言葉で表すことで確定させてるって感じもする)、個人的には点と点を結ぶ作業だなと思ってる。思ってるっていうか願っているみたいな。

先に所作における女性らしさとは中間が見えることだと思ってるっていったけど、始点と終点だけで描けるところに中間地点を入れることで、より奇跡が緩やかに綺麗に形を持つと思うんだけど、中間を持つからこそ点と点が結ばれるみたいなこともあるのかなとかいう願い。
それを別本丸として、他の男性俳優に演じてもらうことも出来るけど、女性俳優が演じるからこそ中間の演出が出来るみたいな、……願いだよ。

……とりあえず、書いておきたいのはこれぐらいかな…!また何か書きたくなったら追記なり、記事追加なりします。


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