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承認欲求するされる

 承認欲求という言葉がずっと気になっている。
 語の成り立ちとして。

 何も知らずに素直に読めば、承認欲求とは「承認する欲求」であって、「承認される欲求」という意味にはなりそうにないと思える。受け身の意味で使うなら、通常は「被承認欲求」とするはずだ。

 他にもこういう用法の語があるのか考えてみた。「購買意欲」「回避行動」…たいていの語は、やはり「購買する意欲」「回避する行動」みたいに主体側に立つ。でも、「信用問題」はどうか? これは「信用するかどうか」を問題にしているのではなく、明らかに「信用されるかどうか」を問題にしている。つまり客体側に立つ語だ。
 あと、考えてるうちにハイブリッドの語というのも思いついた。

「信頼関係」

 これは「信頼する/される関係」というふうに、主体側にも客体側にも立つ。列挙してみた。

する(主体側)
購買意欲
回避行動
通勤時間
行動様式

される(客体側)
承認欲求
外食産業
信用問題

する/される(ハイブリッド)
信頼関係
緊張状態

 まあ、だからなんだ、って話ですけど。
 単なる思いつきなので、学術的なことは何も調べていない、適当な分類なので悪しからず。

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