【映画】アンパンマン、愛と勇気と藤井風
「それいけ!アンパンマン ばいきんまんとえほんのルルン」を見てきた私です。毎年アンパンマン見ているけれど、今年も大人向けになっているなぁという印象。以下ざっと感想メモ。
バイキンマン、ついに異世界転生する
悪役のオレ様が転生したら、愛と正義のヒーローだった件(笑)。
本の中に入るといえば不思議の国のアリスよろしくだけど、培われた技術力を絵本の中でも遺憾なく発揮するバイキンマン、THE転生っぽい(笑)。途中「桶屋の富士」みたいなシーンもあったり(確か江戸時代、大工は花形だった)大人の心くすぐるなぁと。
君の心に、愛と勇気
「君の心の中に友達がいるよ」とほほ笑むアンパンマン。映画のラストで♪愛と勇気だけが友達さ~♪と、ルルンは一人で敵に立ち向かう。そのときふと、藤井風さんの「死ぬのがいいわ」を思い出した。先月米ゴールドディスク受賞したとかで、え、今これヒットしてるんだΣ(・□・;)と検索してたら、この曲、あなたと別れるくらいなら死ぬほうがマシってホラーな恋の歌かと思いきや↓で。
つまりルルンは「自分の中にいる最強の人」を忘れてしまっていた(もしくは育てていなかった)。それを、努力の人、バイキンマンと過ごすうちに育んでいった、てかんじかなぁと。
この歌詞、やなせ先生自身がくじけそうとき奮い立たせるための言葉だったって話だから、それを友達と表現したやなせ先生、最強のあなたと表現した風さん、なんとなく自分の中で通じた。「damn」もそういう感じなのよね、あくせくしながら理想を追う、みたいな。結構好きなんだけど、ライブに行ってしまったら入信してしまいそうなのでCDだけ聞いている(笑)。
森のエネルギーを際限なく吸い続ける敵=現代社会?
今回の敵「すいとるゾウ」は自らは何も生み出さず、ひたすら消費しつくす姿はまさに現代社会では…なんて。冒頭、いつもどおり大型メカでお祭りをぶっ壊したバイキンマンも食べ物は1つも散らばせないSDGsっぷりだった(笑)。それにしてもCV.岡村隆史、やるな、全然わからなかった。
いつも負けるけどオレ様1番
社会がどう言おうが、オレにとってはオレが1番…まさにキングオブ俺様…! 日本の俺様キャラはきっとバイキンマンがルーツに違いない笑。しかし本当に、あれだけ負け続けているのに挑み続ける勇気…アンタ1番だよ!
そもそもはアンパンを配るおじさんからスタートしたアンパンマン、時代の移り変わりとともに、ライバルの信念が謡われるとは…。アンパンマンとバイキンマンは陽と陰と先生が言ってたと思うけど、現代は陰が不足ぎみってことかな。そこまで描かれるかわからないけど、来春の朝ドラはやなせ先生を題材にした「あんぱん」!楽しみ!
わが子的にはイマイチだった模様
最近バイキンマンのほうが好き、と成長してきた(?)わが子。本作はガッチリかと思いきや「泣けなかった」らしい。確かにすみっことかはガチで泣いていた。本作は可哀そうなシーンというか、子供が感情移入しやすいシーンがあまりなかったかも。森はすでにぶっ壊され、仲間も最初からほぼいなかった…あれ、現代っ子って、つまりこういう状況なのかしら…とか、なんだか社会のことを色々考えてしまった映画であった。
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