前世が天使だった夫…その後(年の差婚)
※これは前世が天使に関係ないです※
☆年下夫の友達と会うことに…。
年上妻ピーンチ!!
※※※
結婚して数カ月が経った頃、夫から急に「友達に会ってよ」と、言われた。それも、友達だけではなく友達の彼女も連れて飲みに行こうという話みたいで…。(※コロナの流行っていない2年前の話です。)
「絶っっっ対ヤダ。」
「なんで?俺の親友だよ。結婚祝いしてくれるってさ。かなり楽しみにしてるんだけど」
「ムリ。(こっちがなんで?だよ!!お祝いは、気持ちだけで充分ってなんで言わないワケ?!)1人で行ってくれば?!」
「はー?!1人でなんて行かないよ!!ねぇ いいでしょう?なんでダメなの?ダメな理由を教えてよ!!」
(ホントに分かってないよ、この人)
「いや、分かるでしょ?!友達だけじゃなくて彼女もくるってことはだよ、20代の若者3人の中にアラフォーの私が1人混ざって何の話をするわけ?!」
「大丈夫だよ!!俺と話し出来てるんだから。っていうか、もう日にちも決めちゃったし。今週金曜日の夜だから、予定入れないでね。」
(こら。もう決めてるのかぃ…)
大丈夫なワケがない。。。そりゃあ…あなたは夫ですからねぇ。。。フツーに会話ができるから結婚できたワケで。。。
私は、不機嫌になった。
「っていうか〰、何着ていけばいいの…?」
「何でもいいよ、別にパーティーに行くんじゃないんだし」
「そうだけど…」
(あー気楽なヤツだよ、全く)
そりゃあ自分が思うほど、人はそんなに気にしないし見てないかもしれないよ?でも、若ぶってイタイ感じは避けたいし、かといって年相応だと保護者になったら嫌だしとか、考えすぎだけど…いろいろあるではないですか…………もぉ〰。
(考え始めたら、行きたくない気持ちMAXになってきた…)
結局、上はフリル袖のシフォンブラウス。下はサラサラ生地のパンツで靴はパンプスに決めた。
開き直って、何でもいっか。だ。
※
そして金曜日の夜。待ちあわせは20時。
45分前。
「まだ〜?」
「うるさいなー、今 準備してる!!」
3分程経過
「できた〜?」
「まだ数分しか経ってないし!!!」
4分程経過
「まーだ終わんないの?!」
(無視)
「何かお腹痛くなってきた…」
「はい!!仮病〜。却下〜。」
夫を睨む。小学生か!!!
「はいはい、行きます行きますってば!!」
金曜日の夜にしては道が空いていて、15分前には到着した。5分程待った頃だろうか…?
「あ!!きたきた笑」
夫が見ている方向を見ると、若い男女が手を繋いでこちらへ歩いてきた。お友達の男の子はEX○LEにでもいそうな雰囲気、彼女は前髪を揃えたサラサラロングの髪の毛に、黒コンを入れたパッチリお目めのお人形みたいにかわいい子だった。
童顔の素朴な夫の雰囲気とは真逆な感じで、ちょっとビックリする。ますます関係性が謎に見えるのは私だけだろうか?
『こんばんわ〜』
2人が同時に挨拶をする。車から降りて挨拶をし、軽くそれぞれ自己紹介をした。
やばい。テンションが違う…。
(もう帰りた〰い!!)
お店に入ると、「4名様ですね、こちらへどうぞ」と奥に案内された。
席につくと、お友達の玖蘭(くらん)君が「飲み物どうしますか??」と、聞いてくれた。
「運転して帰るので…」
「じゃあノンアルビールでいいですか?」
「はい…」
すみませーん。と、店員さんに注文をしてくれて、飲み物を待つ間夫達の小学生時代の思い出を聞いていた。頼む。ずっとその話をしていてくれぃ。
…と、夫が急に私の方を見る。
「何?!」
「あれ、なんでしゃべんないの?いつもよくしゃべるのに」
「話を聞いてたんだよ、そもそも小学校の話で私が話すトコないでしょう?!」
(余計なコトを〰)
「ハハハ」「ふふふ」
玖蘭くんと、彼女の友莉亜(ゆりあ)ちゃんが又同時に笑った。
「仲がいいですねぇ〜」
「そーなんだよ!!仲いいよね?俺ら」
「仲いいか〜?(夫を見る)毎日子どもみたいなケンカしてますヨ」
「お互い言いたいことを言えるってことは、仲がいい証拠です」ニコリ
(大変キレイにまとめてくれて、ありがとう笑)
次の言葉を発する前にタイミングよく「失礼致しま〜す」と、店員さんが登場。飲み物が並べられて『乾〜杯』「おめでとうございまぁす」…と、ここからは玖蘭くんと夫が酔っぱらいモードになっていった。
グラスが早いペースで空いていき、お互いの近況を話しているようだったが、もぉ2人は笑いすぎてお腹を抱えて涙目状態…。話はよく分からないけど笑い方が面白くて笑ってしまった。
友莉亜ちゃんは、かわいい名前のカクテルを飲みながら話の間ずっと、玖蘭くんを見つめていて玖蘭くんが笑うと一緒にクスクスと笑っていた。
玖蘭くんと同棲してると聞いていたので「友莉亜ちゃん達は結婚しないの?」と、聞いてみると「まだかなぁ…」なんて答えだったので、ツッコまず話を変えた。
すると今度は友莉亜ちゃんから逆質問。「子どもとか、考えてますかぁ〜?」
「ん〰」
すぐに答えられなかった。
「年の差もあるしね、まぁどうだろ。まだ分かんないかな。友莉亜ちゃんは早くほしい?」
「同じ年に産みたいでーす!!!」ニコリ
(そうくる?!)
「そうだね~」ハハハ
(ため息。いや〰なかなか鋭い質問でしたわ…涙)
玖蘭くんが追加で注文した焼き鳥を食べながら「何の話をしてたんですか?」と私に聞いたので「いろいろとネ」と友莉亜ちゃんを見た。ほろ酔いか眠そうに目がとろんとしていたので「そろそろ帰る?」と聞いて、時計をみると23時だった。
(3時間も、よく耐えた!!私エライ!!)
「俺たちは、これからもう一軒行きます!又飲みましょうねー!!」と、玖蘭くんが言う。
「俺たちは??」…と、夫。
「帰るよ」
ふ〜ん…言葉はなく頷く感じだった。
「今日は、お祝いなので奢ります!!行きましょう!」
玖蘭くんがお会計をしてくれている間、外で待つことにした。
ガラガラッと重たい戸が開いて、お財布にレシートをしまいながら玖蘭くんが出てきたので「ごめんなさいね、ありがとうございます。ごちそうさまでした。」と、お礼を言うと
「いえいえ」と私を見て、夫に「じゃあな!また!」友莉亜ちゃんもペコリと頭を下げ、並んで少し離れた駐車場へと歩いて行った。
「あ〰、疲れた」と、助手席を見ると夫は寝息を立てていた。
(秒で寝たな…。やれやれ。)
※
結局1年後の夏に玖蘭くんと友莉亜ちゃんは授かり婚をし、春には男の子が産まれた。
「流行病が収束したら、反対にお祝いをしないとね」と話す。
「前も言ったけど、玖蘭と会ってくれてありがとね!!」
あまりに嬉しそうに言うので、笑ってしまったけど「今度は私の友達にも会ってもらうからね〜」と、言ってみた。
「俺!会いたい!!会わせてよ!!」
(まーぢー?え〰っ!!て言わないのねー…)
「まぁいいけど…。」
(これは私の友達の方が会ってくれるかどうか…。)
どうやら年上妻と年下夫の感覚は違うみたいだ。
※※この話は終わり※※
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