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ver2.3を終えてピノコニー編を振り返ってみる

崩壊:スターレイルの話です。ネタバレしかないので注意。

ピノコニー編、エピローグであるver2.3まで終えてみて「序盤はよかったものの終盤にかけて雑さが目立った。随所でエモい部分もあるが、全体的に尺の取り方やシナリオ部分・ゲーム攻略部分のバランスが悪く、手放しで絶賛はしにくい」という感想を抱きました。

特に気になったのが、明らかにおいしそうな引き・伏線だったものが未回収、あるいは1行テキストで触れられて終わってしまったことです。

以下、個人的に気になった点を、妄想と考察を交えながら挙げていきます。

◇2.3序盤で「寝ている間に星核が封じられた」ことが発覚するが、星核は誰がどのようにして封じたのか?

星核まわりのことは、なのかからさらっと伝えられるのみ

ピノコニーが宴の星として発展・維持されているのは、星核によるところが大きいという話だったため、星核が封じられることでピノコニーの規模は縮小していくと考えられる。
秩序の力を失ったため、「夢境で死ぬほどの出来事に遭遇した際、どういう影響があるかは不明」とのちに言及されるが、そんな適当な感じでいいのか。
ただでさえ危ういピノコニーのブランド力が地に落ちるのでは?

そもそも、2.3の出だしが2.2の1回目のサンデー戦後と同じような場面転換だったため、正直まだ「夢の中です」と言われても納得してしまう。

2.2夢の主とサンデーの会話
星核を利用していたのは夢の主ではなかった

では誰がピノコニー大劇場の星核を利用していたのか。2.3で触れられるかと思っていたがノータッチ。
オーディが黒幕か? とも思ったが、オーディもそこまでキレ者ではなさそうなのでどうかな。

◇ジェイドの基石は結局何に使われた?

ジェイド初登場時のムービー。いきなり基石を持っている

ジェイドとトパーズの基石はサンデー(ファミリー)が保持していたはず。では彼女らの基石はどのようにして手元に戻ったのか。
命よりも大切である基石がファミリーの手中にあることは、カンパニー側にとっても相当のリスクである。
そのリスクを取ってまで基石をファミリー内部に届けることで、カンパニーには何らかのリターンがあるのだろうと考えていた。が、2.3で基石はあっさり回収され、最後まで一切触れられない。

2.1終盤のトパーズとジェイドの通信
もう1つの宝石=ジェイドの基石と考えられるが…

ここまで盛大な引きを作っておいてノータッチは正直どうなの案件。

この基石周りの空白をものすごく頑張って推理するなら、

ジェイドがポーンショップヒスイを開くにはこの基石が絶対に必要で、ジェイドにとってピノコニーでポーンショップヒスイを開くことには大きなメリットがあった。
一方のアベンチュリンは自分の基石がファミリーに没収されることを予想しており、基石のダミーがいくつか必要だとわかっていた。ジェイドの基石を借りることはアベンチュリンからの提案で、彼はジェイドに上述のメリットを提示し、ジェイドはその取引に応じた。
ジェイドがピノコニーで個人的に取引をした(あるいはその交渉をした)のはホタル、サンデーであり、彼女にとってはこの2つの接触自体に大きなメリットがあった。……

…こんな感じかなとは思うが、このくらい大推理しないとアベンチュリンがジェイドの代わりに翡翠石を持ち込んだ辻褄が合わない。

その後のジェイドとオーディの交渉も「?」が浮かぶ。

オーディはピノコニー株を自主上場すると主張し、対するジェイドはそれならピノコニーのネガキャンするけどいいの? と返す。
カンパニーの資金力とマンパワーを考えると、ピノコニーが自主上場しようが何をしようがカンパニー側が大量に株を買えばいいわけで、筆頭株主になられて終了では…?
(そも、自主上場するほどの余力が今のピノコニーにあるのか? 星核が封印され、夢境が維持できるかどうかもはっきりしないのに?)
カンパニーはピノコニーにブランド力があろうがなかろうが、アスデナ星系の憶質を回収できれば必要最低限のリターンが得られるだろうが。

バチバチの頭脳戦を期待していただけに、正直この程度かとがっくりした。カンパニーとファミリーの交渉は、2.0~2.1の雰囲気的にもっと盛り上がるものだと思っていたこともある。

あと交渉2回戦目でトパーズが席を外されたのも、個人的にはツッコミポイントである。トパーズの格が…下がるじゃん…?

<メモ>
十の石心に与えられている存護の権能力はそれぞれ異なり、アベンチュリンはビジュアル系。
トパーズはビジュアル系ではない。
ジェイドは交渉相手の過去を読む、心を読む、などか。

◇アベンチュリンとブートヒルはどのようにして合意に至った?

衝撃的だった2.2の引き

2.1であれだけ尺のあったアベンチュリンだが、2.2ではほとんど出番がなく、最後の引きでのみ登場。
その引きがまあまあ盛大だったため、2.3ではオスワルド・シュナイダー絡みのエピソードもそこそこあることを期待していた。少なくとも、2.x中で完全解決はしないにせよ、3.x以降につながるようなさらに大きな伏線があるのだと思っていた。

…が、実際のところは、

2.3の自由探索中

……これだけ。おい。…おい!
こんな雑な締め方をするから、ますます2.1のアベンチュリンの長尺が浮いてみえるだろ!
アベンチュリン推しの私でも尺取りすぎだろ!! と思うのに、アベンチュリンが好きでもないプレイヤーの気持ちたるや。

博学な友人はレイシオのことだと思われる

2.2当時アベンチュリンもドリームリーフ近辺にいた模様。だが、具体的にどういう情報を得たのかは不明である。
(憶質ホールにまつわる情報か…?)

また、ジェイド曰くアベンチュリンは「ピノコニーでの宴の最大の黒幕」らしいが、「最大の黒幕」とはどういう意味なのか、この辺も一切触れられない。

2.2ラスト

…が、一応、
ジェイドはアベンチュリンがブートヒルと接触・取引をしたことを把握しており、それを指していると考えることもできる。

<メモ>
アベンチュリンは過去ジェイドと取引をし、オスワルド・シュナイダーに復讐する力(カンパニー社員の身分)を手に入れている。つまり、アベンチュリン=ポーンショップヒスイの客と捉えることができる。この場合、彼が質に入れたのはカカワーシャとしての人生(過去未来を含む)か。

メモという名の妄想

◇暉長石号の爆弾テロ騒動は、花火の幻影?

花火と金魚はしばしばセットで描かれる。

花火の戦闘スキル「夢を泳ぐ魚」

開拓クエスト中、あるいはキャラクターPVなどにも金魚は頻出しており、

金魚その1(黄泉のキャラクターPV)
金魚その2(2.0稚児の夢に飛ばされる直前)

上記シーンを鑑みるに、この金魚は「幻覚」あるいは「別の夢境への移動」の象徴と考えられる。

金魚その3(2.3爆弾テロ騒動)

よって、2.3爆弾テロ騒動が実際にあった出来事なのかが怪しくなってくる。

セレモニーの参加者と協力し、爆弾を処理するシーン

カンパニーの一員であるトパーズに対し、ブートヒルが普通にメッセージを返しており、少し違和感がある。また、これまでのブートヒルと開拓者のメッセージのやり取りではボイスをテキストに変換したログがあったため、ここも違和感あり。


さらに1000個目の爆弾の処理も済んでいない割に、

悠長にカクテルを飲んでいたり
ビリヤードをしていたり踊っていたり(?)する

そんなことしとる場合か~~~~!
伏線なのか、ムービーの修正が納期に間に合わなかったの(要するにミス)か、どちらだ。

…冗談はさておき、爆弾テロ騒動が幻覚だった場合、どこまでが幻覚なのだろう。打ち上げ花火の上がるなかホタルと手を取り合ったあれは、本当に現実の出来事だったのだろうか?


◇その他、花火にまつわるいくつかの謎

花火は開拓者に対し、2.0時点ではホタルと接触することに忠告めいた発言を繰り返している。

話の流れ的に、「魅力的な光」はホタルのこと

このときの花火は、開拓者とホタルが急接近していることに疑問を呈し、暗に何かを伝えようとしている風に見える。
実際、私もプレイをしながら開拓者とホタルの急接近と開拓者があまりにもホタルに対して好意的であることに疑問を感じていた。
2.2でホタルが星核ハンターであることが判明してもなお、開拓者はホタルに好意的。

2.3折り紙の小鳥マッチより
君、なんでホタルのことそんなに好きなん…?

他の星核ハンターには割と塩対応なのに対し、ホタルと接触した列車組はなぜか全員ホタルに好意的。
前述の花火の忠告もあり、この「開拓者たちがホタルに対し異様なまでに好意的」な状態が何らかの伏線ではないか、とも考えられる。

ホタル推しではないから浮いて見えるだけかも
2.3後、花火がホタルの3度目の死を演出した経緯が明らかになる

花火がホタルの3度目の死を演出したのは、「ゲーム中に知り合った友達」からの依頼で、その依頼を引き受ける代わりに花火は「依頼者の脚本」を得た。
「脚本」と繰り返されることから、依頼者は星核ハンターであることが推測される。「ゲーム中に知り合った友達」を素直に受け取れば、銀狼だろうか。が、この「ゲーム」が単純なゲームを指していない可能性もあり、依頼者がエリオであるパターンも否定しきれない。

開拓者(=プレイヤー?)がホタルとのハッピーエンドを望んだため、花火が2.3のシナリオを演出した、と受け取れる。
が、どうも花火(愉悦)らしくない挙動のように感じる。

開拓者(プレイヤー?)が望んだハッピーエンドらしいが
私は別に頼んでないです(ド直球)


また、花火曰く開拓者は「このドラマの主役」らしいが、この辺りのやり取りがどうも引っかかる。

2.3エピローグより
メタメタのメタ。

というのも、「監督」人形とのやり取りがあまりにもメタいのである。
他にも、2.3シナリオでは開拓者が度々「伏線回収」と口にしたり、メタ発言がひどく目立つ。
ライターはこのメタ発言でプレイヤーのガス抜きを狙っているのか? あるいは他に意図があるのだろうか。

話は少し逸れるが、花火関係の動画にも触れたい。

2.3アップデート後に公開されたPVでは、花火がプレイヤーに直接語り掛けてくる。これは以前サンポもやったことなので織り込み済みだが、

スウィート・ドリームフィナーレPV「タルタロフの終演の挨拶」

「少しでも愉しんでもらえたかな?」「そうじゃないなら…今夜覚悟しといてね~」とは一体なんだったのか。
……ただの「覚えてろよ!」程度の捨て台詞か?

彼女のキャラクターPVには焼鳥(文字通り)が出ており、これも気になる。

花火=シナリオライター・焼鳥氏の代弁者とも解釈できる。


◇2.2で黄泉が触れた「ホタルの献身と努力」について

2.2サンデーとの決戦前

2.3でホタルの献身と努力について触れられると思っていたが、2.3では一切触れられなかった。
ここも盛大に前フリをしたわりにノータッチだったため、非常に勿体ない。

打ち上げ花火エンドよりも、尺を使って回収しなければならないエピソードがあったように思う。

◇開拓者はなぜホタルに対して異様なまでに好意的なのか?

2.1でのアベンチュリンの長尺といい、ホタルと開拓者のイチャイチャといい、この辺はそのときに売りたいキャラクター(ガチャのピックアップ対象)を最大限売るための商業努力のあらわれと取るのが一番素直だろう。
が、そうとだけ受け取ると、崩壊:スターレイルのシナリオに今後一切の期待が持てなくなるため、色々こじつけてなんとか一縷の希望を持ちたい。

まずはホタルの故郷グラモスについてまとめる。

https://wiki.hoyolab.com/pc/hsr/entry/1599
https://wiki.hoyolab.com/pc/hsr/entry/1599

グラモス鉄騎兵団…虫の末裔と戦うため、遺伝子を改造して生み出された戦士。「女皇ティタニア」とテレパシーでつながっており、彼女に束縛され彼女の指示のもと戦う。鉄騎兵団の素顔は一般的には知られていない。

女皇ティタニア…スウォームと戦うために生まれた人造の存在。鉄騎兵団をテレパシーによって統率する、対スウォーム戦の要。だがグラモス共和国(帝国)におけるその他の権利権力は持っておらず、グラモスの旧人類のもと監禁状態におかれている。後に、旧人類による監禁に抵抗。

グラモス共和国(帝国)…スウォームの侵攻被害に遭い、旧人類の遺伝子を改造しティタニアと鉄騎兵団を生み出す。スウォームとの戦いには勝利したものの、共和国はスウォームのようですらある鉄騎兵団とティタニアを恐れ、遺伝子改造戦士たちの処分を決定した(?)。

次はホタルのキャラクターストーリーについて。

https://wiki.hoyolab.com/pc/hsr/entry/2494

・培養カプセルの中で、さらに卵の殻に包まれた状態で生まれた模様。卵生?
・鉄騎兵団は虫の潮のように空を舞い、共和国の旧人類は彼らを「スウォームに向ける恐怖の眼差しと同じ」ように見る。

このことから、鉄騎兵団の遺伝子にはスウォーム因子が含まれている可能性がある。当然ホタルも同様。

ホタルのショートアニメ「グラモスの余燼」

鉄騎兵団全滅後、生き残ったホタルの涙から木が芽吹き、覚醒。木なのが気になる。(木だけに)
巷では、ホタルの覚醒には豊穣が関係しているのでは? という説も見かけたが…

https://wiki.hoyolab.com/pc/hsr/entry/892

タイズルスは鞘翅目の最後の一匹。蛍も鞘翅目の昆虫。…これは偶然の一致だろうか?

ホタルは、もしかするとタイズルス「繁殖」の星神やその末裔と同系統の能力を持ちつつ「繁殖」以外の思考を併せ持つ新たな存在になっていやしないか?

花火が2.0で「魅力的な光(=ホタル)に騙されないようにしてください。あなたがそんな奴に屈したら…僕はとても、とてもガッカリしますから」とまで言っていたわりに、2.3で真逆のムーブをはじめたのも、2.xのどこかの時点でホタルのこの能力を知り、開拓者とホタルのハッピーエンドを「演出」した方が面白いと思ったからではないか?

階差宇宙の方程式より

ホタルがこの虫と同等以上の能力を持ち、開拓者がその影響を受けているのだとしたら、はちゃめちゃに面白い。花火が「演出」を買って出たことにも納得がいく。


まあ、そうだとしても2.1のアベンチュリンの長尺や諸々のおいしいヒキを雑に消化したやらかしはなくならないのだが。

……ただ、この尺の偏り、ヒキの消化不良もあるいは意図された伏線なのかもしれず、現状は判断が難しい。
これについては、次の小見出しで少し触れる。

◇そもそも開拓者は、どのタイミングで「主役」になった?

少なくとも2.0の段階では、開拓者は「主役」ではなかったはずなのである。

2.0の花火のセリフ

このセリフは、誰もスポットライトを浴びたくない(=主役になりたくない)から、芦毛を前に押しやろう(スポットライトの当たる場所、すなわち主役にしよう)としており、この段階の開拓者は少なくともまだ主役ではないと読み替えることができる。

2回目で申し訳ない、2.3「監督」人形のセリフ

だが、2.3エピローグ時点でははっきりと「主役」になっていることがわかる。

RPGにおける選択肢は常に「ストーリー上(≒制作者)の制約」を受けるものだが、果たしてこれは言葉通り受け取っていいものだろうか?
(同じく2回目で申し訳ないが引っかかるので)

開拓者は、2.xシナリオ中のどこかのタイミングで、主役の座に据えられている。
また、花火のこの物言いからは、可哀想な芦毛を前に押しやったのは「花火以外の誰か」というニュアンスを感じる。
であれば、開拓者はいつどのタイミングで、どういう人物(たち)の意図で「主役」になったのだろう?

開拓者が「主役」に押しやられたからこそ、開拓者が主役の物語に関係のない部分(基石の謎、アベンチュリンの足跡、アベンチュリンとブートヒルの取引など)が省略されてしまったと受け取ることはできないだろうか?
そして、この状態自体が脚本上のギミックの可能性はないだろうか?
もしかして2.3の段階では、開拓者は「主役」のロールプレイを強いられている状態なのではないか?


……この辺は深読みしすぎかもしれず、そうだったらとても恥ずかしい。そのときは素直にごめんなさいします。
(とりあえず私としては、ロビンとサンデーの話がもっと見たかったです)



◇未整理のメモ

2.0で提示されたもののうち、浮いている・あるいは矛盾しているように見える情報。気がついたら追加していく。

■サムと遭ったハウンドや来賓から、ヴェルトが手に入れたもの。

隠しマップの座標コードとサムからの伝言

文脈的に「あいつ」=サム/ホタルだと思われるが、ホタルであるならば彼女がこんな伝言を送ってきた理由がわからない。

■稚児の夢に入る前の段階では、ホタルは「集団」に後れを取っている?

稚児の夢に入る直前の花火のセリフ
文脈から「あなた」=ホタルのこと

「この状況」とはどの状況なのかもよくわからない。この時点でロビンがすでに死んでドリームリーフに渡っているのであれば、一応、「夢境で死人(仮)が出た状況」と取ることもできる。
もしくは、調和セレモニーが直前に迫った「この状況」で、ということか?

■そもそも2.0~2.2の1回目のサンデー戦の前までの出来事は、秩序が作った夢(1回目の再現+α)で起きたことのはず。2回目のサンデー戦より前に起きている出来事はあまり信頼できない。

■2.x中、アベンチュリンとホタルの接触が一切なかったことが気になる。特に暉長石号には、アベンチュリンも招待されていてもおかしくはない気がするが、二人が接触すると設定やシナリオ上の都合が悪かったのだろうか?




ゴミキングの夢を見せた直後の花火のセリフ
焼鳥氏…ハア…

2.3もまだ夢の中だったり…しない…? しないかあ、そっかあ…。

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