かたちあるものは、いつか無くなってしまう
きちんと存在していて、どこかで当たり前に思っていることって無くなってしまう恐怖や不安を感じにくいもの。それって深く考えるほどもなく「いつか、無くなってしまうかもしれない」という事態を一度も思い浮かべたことがなかったからなのかもしれない。
このご時世、必ずなんて約束は守ることが難しくなってしまったとおもう。ギリギリ平和だった2年前よりも、現在の方が危ういとも感じる。当たり前と感じていたことなんて、なにも当たり前ではなかった。
2018年からお世話になっていたキャバクラがこの度、閉店することになりました。
年明け数日だけ開けてほぼ閉めていたけど、思入れのあるお店と聞いていたからこそ不安に感じたことなんて一度もなかった。また時期を見て開くんだろなあってふんわりとした想いしかなかった。
だからこそ、本日オーナーから連絡もらってわたしびっくり。正直「まさか」だったし、信じたくなかった。さまざまなことがあり、緊急事態宣言なんてものが出される前は「絶対、今年中には辞めてやる〜!!」って言っていたのも懐かしい。懐かしいと言えるくらいには縁の遠いものとなってしまい、すこしさみしくなってしまった。
直接オーナーになにかやらかしたとかではないけれど、がんばれるようにサポートしてくれたり。特にバースデーのときなんかは、ほんとにたくさん助けてもらって。嫌なことがあってボーイにしか相談していなかったのにボーイがオーナーに暴露った後も、わたしが働きやすいように考えて出勤させてくれたり。
入店したての頃うまく売り上げを伸ばすことができなかったときも閉店後、わたしが泣きながらオーナーに愚痴ってるときも文句言わずに適切なアドバイスくれて精神的も助けてもらったり。夜職の大変さを実感したのもこのお店だったし。
がんばったらがんばっただけ褒めてくれて、きちんとだめなところは怒ってくれたり。オーナーの知り合いが来てくれたらわたしを呼んでくれたり、本当にいろいろあったけど働きやすい環境だったのかもしれない。
21歳のこの冬の寒い時期にわたしの夜職人生がスタートしたけれど、素敵なお店やいい店長やオーナーと知り合うことができずに結構つらいことが多かった。だからこそ、いろいろあったもののこうやって閉店してしまうのはさみしい。
毎日会っていたからこそ「オーナー不足〜!!!」なんて言っていたのに、もう会うことがなくなってしまうんだなとおもうととてつもなくさみしい。
「このキャバクラが夜職最後」と決めて入店した2018年。後半はほとんど出勤することが少なく、ほぼ1年ぶりとなってしまう閉店イベントが本当に最後。わたしの夜職人生も今年で終わりです。
ライターのお仕事もあるので無理せず、でも最後だからオーナーに恩返しができるように閉店イベントはなるべく出勤しようとおもう。
(いつからか、わたしの居場所になっていたんだなあ…)
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