函館に行った時の記憶


それは実家から遁走(みたいなもの)をして、フラフラ北海道を彷徨ってた頃だった。

まだ家出の感覚だったので、ホテルに篭り切り。
ホテル暮らしは息が詰まる。
ふと、そういえば函館というところは綺麗なのではなかったっけ、と思い出して、その日に電車の席を取って、次の日に飛び出した。

新函館北斗に乗り揺られていると、海の上を通るタイミングがある。

美しい以外何物でもない

車両中の窓の景色がこれなのだ。
正直な話、観光慣れしていない&下調べ0の旅行だったので、函館自体よりもこのシーンを見られたことが最も輝かしい体験だった。

モネのような夕日に包まれてから、新函館北斗は森の中に入り込んでいく。
そこは鬱蒼としていて、少し怖かった。

3時間ほどかけて辿り着いた函館。当日はもう夜だったので、ホテルにすぐ入って、眠った。
天井が高くて、美術品が飾られていて気に入った。そんなに高いホテルでもなかったのに…

次の日になると、どこか行ってみようかという気持ちになった。
なのでトラピスチヌ修道院に向かってみた。

ここも本当に良かった。

神と修道するとはどういう事なのかと考え巡らせた。
一歩間違えれば過ごしやすい刑務所(実際そうなのでは…)だと思うのだけど、入る人がいるから続いているこの世界。
記憶が正しければ私語厳禁。すごい。
ちなみに予約したら2日ぐらい中で泊まって体験出来るそうです。一回やってみたい。

この頃はまともに飯を食べる習慣がなかったので、函館ご飯は一切記録にないので、まさか食べてなかったのでは…

びっくりされそうだけど、このあとはホテルと海を眺めて、もう帰った。
たったのそれだけの函館旅行。
旅行するにも知識と経験と下準備がいるのね。と深く感じたけど、あの夕日を見られただけで満足だった。

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