日韓ダブルの女子大生が、勇気を出して発信してみた

日韓ダブルの女子大生が文を書きます。

これを書くのは、今まで感じてきた痛みや気持ちを自分の中だけに仕舞っておくのはなんだか違う気がしたから。

私の意見が正しいとか正しくないとかは分からない。

そう感じてしまったから。
そう思ってしまったからそのまま書く。

そして、どこかの誰かに少しでも１人ではないと思っていただけたら、とも思ったり。

それでは。

私の母は韓国人。
私は日本生まれ日本育ち。

母とペットの犬との田舎暮らし。

韓国には幼い頃からほぼ毎年、母の実家がある釜山に夏休みや春休みを使って行っている。

母は７人姉弟なので、私のいとこはめちゃくちゃに多い。

そのめちゃくちゃいる親戚たちは、私と母が韓国に行くとめちゃくちゃにあたたかく迎えてくれる。

それがたまらなく好きで、居心地が良くて。

日本にいる友達、後輩、先輩、バイト先のスタッフさん達はみんな私が日韓ダブルであることは知っている。

みんな優しいし、あたたかいし、楽しいし、

心から出逢えて良かったと思える方達。

しかし、攻撃的な言葉を投げかけてきたり、好奇の目を向けてくる人も少なくはなく。

2019年の夏、日韓関係が悪化し、マスメディアではほぼ毎日それについて報道されていた。

同時期、私はソウルの梨花女子大学校に留学していたのだけれど、出発前に日本の知り合いから言われることはほぼ同じだった。

「韓国人ってみんな日本人嫌いなんでしょ？」

「日本人が韓国行ったら殴ったり蹴られたりするんでしょ？」

帰国後もそう。

「韓国人危なかったでしょ？」

「何かされなかった？」

「韓国人怖かった？」

え？酷くない？

私が過敏なの？しんどいぞ。

私の心がどう抉られるかはスルーかい。

情報過多で取捨選択が重要なこの時代、

本当の情報なのか見抜くのが難しい時もあるし間違える時もあるけど。

不安にもなるけど。

日本人女性に暴力を振るう韓国人男性の動画とかあったけど。

「韓国人ってみんな日本人嫌いなんでしょ？」って。

「韓国人危なかったでしょ？」って。

私のお母さんとその親戚が韓国人なの知ってるよね？
私が日本と韓国どちらにもルーツがあること知ってるよね？

「何もなく、楽しく過ごしてきました。」と応えると

「本当〜〜〜？」なんて疑うような目で言って。

そんな自分の好奇心だけで土足で踏み込んで言ってこられても。

その後は何か重いものが心に覆い被さってきたような感覚のまま、その場を愛想笑いで済ませるしか知らなかった当時の私。

心の中は確実にもやもやした感情が広がっていたのだけれど、

ハッキリ声を上げるのがこわかった。

何かあると「やっぱり韓国人は」と言われるから。

(母が韓国人であるだけで日本生まれ日本育ちの日本人である私もそう言われる)

母や親戚、大切な人達が悪く言われるのが一番嫌だから。

"日本と韓国どちらにもルーツがある"

という、私の今までを形成してくれ、私のアイデンティティに繋がっている確かなことまでもがどこかへ飛んで行ってしまいそうな

言いようのない恐怖に出逢ってしまいそうな予感がしたから、そして無論それに出逢うのが嫌だから。

(まぁ私は自分のアイデンティティをそんなヤワなものではないと思っているけれど)

守りに入っていた。

悔しい気持ちもあったのに。

縮こまる必要性なんか無いことは心のどこかで分かっていた。知っていた。

そうしている自分が嫌になった。

今までの20年間感じてきた痛みやら違和感やらを自分の中だけに仕舞っておくのも、違う気がした。

だから少し勇気を出して、文章を書いてみた。

正直この文章も、アンチコメントや差別コメントが来ないかとビクビクしているけど。

もう黙っているのはやめよう。

この文章で世界が劇的に変わるかと言ったらきっとそんなことはない。

私が１人で少し晴れやかになって、もしかしたらどこかの誰かも同じ気持ちになってくれるのかな。

私はオチを作るのが大の苦手なのだけれど、読んでくださった方に何か残るものをこれから書いていけたらいいな。

日韓ダブルの女子大生が、勇気を出して発信してみた。パート１？

最後まで読んでくださってありがとうございました。