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往復書簡・暇人家族論⑥「厚木をやる、風呂をやる、納骨もやる」の意味(見學慶佑×杉本健太郎)『暇』2023年7月号

見學慶佑(25歳。就職3年目の夏を迎えた箱根のホテルマン)×杉本健太郎(45歳。厚木市・昌栄プラザ在住の書籍編集者)

見學君へ
2022年7月創刊準備号から数えて『暇』誌は本号で1周年を迎えたがなおさら暇だ。5月にはネオ書房神保町アットワンダー店で開催された久喜ようた個展との連動企画として『暇』誌初の号外発行(5月号外「久喜ようたとやはり厚木をやる旅」)に至るぐらい暇だ。ネオ書房神保町アットワンダー店といえば、東京というすき間のない街にすき間を作り出した神保町のすき間王こと切通理作さん・切通香奈子さんによって4月にオープンしたサブカル多目的スペースだが、5月20日から6月4日まで画家・久喜ようたの初の個展「109の煩悩」が開催された。久喜はPDFエッセイ『豚の慟哭 石垣島で起きたほんとうの話』の執筆の最中でもあり、私は発行人として初日から最終日まで連日足を運んだ。行けば誰かがいる。喫煙所の雑談から何かが生まれる。

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