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実質をやる(四十路バンドマンご上厚ドキュメント②)YASUAKI 『暇』2024年3月号

 1月21日厚木アミューで『大厚木で戦後日本のロック史60年を振り返る』という企画を行った。
音楽のイベントではオープンマイクという企画がある、文字通りライブハウス、ライブバーのマイクを解放し、誰でも参加出来る、ステージに立てるというイベントである。
 本企画は『オープンマイク』ならぬ『オープンミーティング』つまり日本のロックの歴史を参加者で振り返り、思い思いのロックを思う存分に語っていただくという参加型オープンミーティングである。

YASUAKI

 この日集まったのは4人、私YASUAKIと『暇』誌の杉本健太郎氏、写真家の斎藤モトイ氏、弾き語り歌手の本庄冬武氏である。
 4人ともサブカルチャーに深い人物だ。
 4人がそれぞれのロック60年史を語った、フォーク、GS、URC、シティポップ、80年代のジャパニーズパンクまでひたすら厚木アミューの市民交流スペースの会議室で語り合ったのだ。
 なぜその企画を厚木で行ったのか?
 そして行う必要があったのか?
 話を少し変えると阿佐ヶ谷ロフトAというスペースがある。
 音楽や映像、演劇やオタクなど様々なジャンルの知識経験を持った人物を招き、それを聞きにきたお客様とフェイストゥフェイスのコミュニケーションをし、語らう場所である。
 私も何回かイベントに遊びに行った。
 それをそのまま厚木でやろうと試みたのだ。
理由は1つ、1から厚木のサブカルチャーを作るためである。
 ここ最近は中央線に大不況が起こっていると思う、高円寺では再開発計画が進められ、中野では中野サンプラザがなくなった。好きだったサブカルチャーの店もいつの間にか日高やに変わっていた。そしてもっとも恐いのはそのシーンの空洞化である。
 中心部が欠落しつつあり中心部が空洞となっている、実質が失われ外の形だけが残っている気がするのだ。
 憧れを抱いてこの中央線の街に来る人もいるけれど大切な実質と心が失われつつある気がするのだ。
 この街が変わりつつあることに異変を感じてない人もいる気がする。
 『中央線カルチャー』という言葉をもう一度考えたい、そして実質を知り、またそのカルチャーを作り出す人がいてほしい、私の周りのミュージシャン仲間の中でも実質を知り作り出そうとしてる人もいるので救いはあるのだが……。
 阿佐ヶ谷ロフトA もイベントを行っているので希望は失っていない、実質を知りこのカルチャー文化を守っていかないといけない。
 話を戻す。『大厚木で戦後日本のロック60年史を振り返る』はたった4人しか参加しなかった、だけど4人はギラギラしていた気がする。
 確信した、この熱なら2回目も出来るだろう。
 そしてこれをやり続ければ新たなサブカルチャー文化が広がるだろう。
 そして厚木アミューという場所、厚木という場所も新たな可能性が広がるだろう、何もないところから1から作るほどワクワクする事はない、まさにD.I.Y.だ、『実質をやる』だ‼
 次は4月にある、出演者も増やすし、飛び入り参加は自由なので是非とも参加してほしい‼
 新たな可能性は自分で作るのだ。
 私は1から生まれるこの新たなサブカルチャー文化の形成に楽しみしかない。

【著者プロフィール】
神奈川県茅ヶ崎市生まれ、県内、都内を中心に弾き語り活動する傍らバンドでギターやベースも弾いている。7月21日アミュー厚木にて無料ワンマンライヴ開催予定。


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