半生をやる（四十路バンドマンご上厚ドキュメント①）YASUAKI 『暇』2024年1月号

『ご上厚』、最近私の周りでこの言葉が広がり始めています。
『ご上厚』とは？　『上京』という言葉を聞いた方はたくさんいると思います。
『上京』とは地方から若者が夢や希望を抱き、東京へとやってくる、そして東京に住み、夢や目標のために生きていくということを意味する言葉だと私は思うのです。
話は少し変わりますが神奈川県の厚木市は今は物凄くいろんな広がりを見せている街だと思うのです。
首都圏借りて住みたい街ランキングでは３年連続で１位、そして都内へ行くにも往復1000円に満たない額で行けますし、駅の周りそして外れの方にも商業施設が揃っている、そして音楽、またはあらゆるカルチャーも密かに膨れ上がってきている。
詳しく書きたいけど小田急線全体を触れなくてはいけないことになるので今日は大雑把に軽くにしましょう（笑）次回ゆっくり書きたいと思います。
そして話を戻すと『ご上厚』とは上京と同じで新たなカルチャーの新天地、厚木に魅力を感じそこに住みあらゆる事を発信していくという意味で考えています。
このコラムはそんな私が神奈川県茅ヶ崎市という40年住んだ街を出て『ご上厚』か別の場所かリアルに悩み、それと同時にあらゆるカルチャーを紐解いていくリアルドキュメントになってます。
話は長くなりましたが第一回目の今回は〜私の半生をやる‼〜です。

YASUAKI

まずはYASUAKIというのは何者？と思う方もいるでしょう。現在は社会性と並行して弾き語り活動、またはギターリストやベーシストとしても活動しているワーキングクラスなミュージシャンでございます。1983年、昭和58年3月22日に神奈川県茅ヶ崎市に生まれました。母方の実家が水泳教室を経営していた事もあり、幼い頃から水泳の英才教育を受け、今となっては信じられませんが勉強と水泳などに明け暮れた小学校時代でしたがお家事情のゴタゴタで水泳をやめざるえなくなり、そこからプロレスにハマりプロレスラーを夢見るも反対されて挫折、ちなみに今でもプロレスは大好きでよう観戦に行きますね（笑）中学校時代、一気に自分の人生は堕落していきます。
万引き、喫煙や遊びに明け暮れ、パー券のカンパ金集金などで警察にお世話になり、成績もオール１で最悪な成績を叩き出し、何度両親から無理心中を迫られたかわかりません、私のせいで喧嘩も絶えない家庭になっていたし、今思えば熱中していた水泳が大人の事情で出来なくなっていた事の反抗かもしれません。ただ暴走族や裏社会に染まらなかったのは調子にのり過ぎていたが故に、先輩からまさに絵に書いたドラマのようにボコボコにされ、負けたからだと思います（笑）
喧嘩弱くて良かった。
当然行く高校も限られ、受けた人全員が受かるという新設校に入学、その頃から馴染めず登校拒否になります。その行き場のない生きづらさを感じた時に転機が起きます。そう音楽との出会いです。ラジオから流れてきたハイロウズというロックバンドの曲に知らず知らずに身体が動き、涙を流していたのです。
『これだ‼』そこから水を得た魚のようにあらゆるロックを聴き漁ります。そしてそれだけでは飽き足らず知らないバンドを観に行く楽しさに目覚めライヴハウスに通います。ごみ捨て場で拾った弦が４本しかないアコースティックギターで曲を作り始めたのもこの頃。この頃に作った曲の何曲かは今でも歌ってます。
自分のことを主張し、両親に気持ちを話し始めたのもこの頃です。そして17歳の頃高校を中退、アルバイトに明け暮れ、家にもお金を入れ残った半分はレコードやライヴハウスに消えていきました。中央線カルチャーにハマり、高円寺や中野などにレコードを買いに行ったりライヴを観に行くようになり、19、20歳になるとだんだん自分でも音楽をやりたくなってきます。でも退廃的な生活は変わらずそこから葛藤が生まれてきます。
そこから悩んだ末に一念発起24歳で就職のために定時制高校に再入学し、資格取得のために勉強を再び始めました。この頃は水を得た魚のように楽しく勉強し、24歳ながら高校生活を楽しく過ごしていたのを覚えています。行動力やコミュニケーション能力を身につけたのもこの頃です。そして高校生活の間に後悔しないよう好きなことをやろうと24歳でようやくバンド活動をスタートさせ、高校を卒業し、就職しながらも気づいたら16年音楽をやっていました。本誌でコラムを執筆しているはやしだともバンド活動の中で知り合った仲間です。そしてこの『暇』誌の杉本健太郎氏ともはやしだを通して知り合いました。これも『音楽』を通してです。オール１の自分がこうやって変われて前向きになれたのは『音楽』のおかげです。そして今40になり、自分の次の道が始まります。これから新しい場所を求めて『上厚』をキーワードにリアルドキュメントをこのコラムを通してやっていきたいのでYASUAKIを宜しくお願い致します。

【著者プロフィール】
神奈川県茅ヶ崎市生まれ、県内、都内を中心に弾き語り活動する傍らバンドでギターやベースも弾いている。来年７月21日アミュー厚木にて無料ワンマンライヴ開催予定。