期待通りにゲーム内に没入できる『DYSCHRONIA: Chronos Alternate』:XR映画ガイド第8回
体験する映画とゲームとの垣根がどんどんとなくなっていっているのは自明であるでしょう。ということで、ゲームについてもここでは取り上げていこうと思います。今回は2023年7月にエピソード3がリリースされ完結した『DYSCHRONIA: Chronos Alternate』を取り上げます。
『DYSCHRONIA: Chronos Alternate』は物語性を重視したVRタイトル『東京クロノス』や『ALTDEUS: Beyond Chronos』を手がけたMyDrearestと、国産のコンシューマゲームをグローバルに展開するイザナギゲームズによる制作です。声優には石川由依、千葉翔也、 鬼頭明里、上村祐翔などの豪華キャストが起用されています。
ゲームは、未来の犯罪発生率0.001%の海上都市を舞台にプレイヤーは監察官ハル・サイオンとなり、起こるはずのなかった殺人事件の解決を目指します。持ち主の記憶にダイブする特殊能力を駆使しながら、謎に満ちた都市を探索し、壮大な映画の世界に入り込んだような体験ができるVR捜査ゲームです。
見所:期待通りにゲーム内に没入できる
ゲームをプレイしていると、その世界に入り込みたくなった人は少なからずいると思います。『DYSCHRONIA: Chronos Alternate』はそんな思いを叶え、期待通りにゲーム内にプレイヤーが入り込むことができます。今回の舞台となった海上都市自体はそれほど大きくはないのですが、綺麗なグラフィックで描かれた都市を歩き回ったり、見回すことも自由にできます。視界については身体の動きとシンクロするので、今までのゲームよりずっとスムーズです。敵の動きを伺いながら見つからないように移動するシーンなどでは、物陰からちょっと覗いてみるという行動ができたのが、とてもリアルな体験でした。また、よくSFで空中をタッチして操作するデバイスですが、この世界でも捜査の経過を見るために度々使用しました。それは、未来になる前にそれらを体験できているようで、面白かったです。ただ、それをずっと操作していると手が疲れてくるなと新たな気づきがありました。未来は音声入力とかがメインになるのかもしれません。
一部の操作性など、コントローラの進歩を今後待つしかない部分もありましたが、十分に未来を感じさせてくれるゲームであったと思います。また、グラフィックや音などクオリティは高く、今後のVRゲームの期待値を高めてくれるゲームでした。Nintendo Switchでもリリースされ、Switchのゲームをやって、この世界観に没入したくてVR版もやってみるという人たちも増えるとVR人口も増えて嬉しいことになりますね。
作品データ
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