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歌うまい男性って特別美形じゃないのにモテる人多いよね

↑持論

本を読む。本の匂いが好きだ。新しい本は噛み締めるような気持ちで嗅ぐ。古本の匂いは嗅ぐのを躊躇ってから嗅ぐ。

いまは人から借りた安部公房の「壁」を読んでいる。何となくで読むといいよ、と言われたから、何となくで読む。第1部を読み終わり、なるほどこれは何となくで読むべき作品だ、と思う。カバーがかっこいい。ふと匂いを嗅ぐと、持ち主とおなじ匂いがする。本をたくさん持っている人だから、持ち主の匂いが本に着いたというよりは、本の匂いが持ち主に着いたのかもしれない。新潮文庫は紐の栞がついていてありがたい。歌や挿絵がたくさん出てくる。

安部公房の作品よりもさきにその人の作品を読んでいるから、どこから影響を受けているか答え合わせをしているような、妙な気分になる。純文学を読もうと思って、あ行の作家から順に読んだんだ、と言っていた。小学生のとき、国語辞典をあ行から順に書き写して、4ページ分くらい書いて過酷すぎてやめたことを思い出した。見出し語にアジアが出てきて、亜細亜って書くんだ、とそのとき思ったのも、思い出した。武蔵境は亜細亜大学の最寄りで、新しい学部を創設したとの広告が貼ってある。香水の彼が通っている大学。好きだった頃は、私はこんなに勉強していい大学に行ったのに、亜細亜大の女の子の方が好きな人に近いのずるいって思ってた。私も一緒に授業受けたかったし、あの人かっこよくない?って話したかった。でも亜細亜大に行ってたら、安部公房を読んだりはしなかっただろう。私が選んだ道が、亜細亜よりも先の見出しの安部公房につながっていて、ただいま停車中なんだと思う。

自分の呼び名をたまにLINEで検索し、元彼とのLINE履歴を見て自爆する。全部消してしまいたいが、それもなんか違う気がして、消せない。自爆、趣味かもしれない、やめられない。自爆超えて、もはや自瀆。

自爆でいうと、SNSの監視、やめられない。夜中に恋人のフォローフォロワーから元カノを探ったり、匂わせツイートを見て撃沈する。もともと匂わせを感知したり、誰と誰が付き合ってるか察するのが結構得意だ。みんな恋人ができると明らかにストーリーのにおいが変わる。みんな隠したいのにどこかに気づかれたいという気持ちが潜んでいて、それがやさしく、ときに強烈に香る。よくアイドルと付き合ってるアナウンサーやら芸能人に対して匂わせするなとファンは怒るけど、幸せなんだもん、私生活をただあげようとしても、香りが溢れ出てしまうのは致し方ないと思う。

春休み中だから大学の人には恋人の存在を知られていないのだが、この間最寄り駅周辺を恋人と歩いていたら、1個上の先輩とばったり遭遇した。彼女だか女友達だかわからない女の子と一緒に歩いていて、すれ違うときに「久しぶりー😁🤚」と声をかけられた。「アッ、お疲れ様でーす💦💦」と陰キャ丸出しで返答する。彼らの姿が見えなくなってから、同じ学科の先輩だと説明する。見た目は地味だが謎の自信に満ち溢れていて、それは多分歌がうまいことに起因すると思うんだよね、と言ったら、ちょっと笑われた。嬉しい。ずっと笑っててくれ。

眠れないので最近の出来事を書きました。一限、なんだけどね。

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