水溶き片栗粉

自転車に乗って天国に行こう。 👼_-_-🚲💨_-_-_

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香水を売ったはなし

 2021年の夏に買って、1年半ほど使っていた香水を、メルカリで売った。5000円くらいで買って、3分の1くらい使って、1700円で売った。初めて自分で買った香水だった。買って、家に帰って、つけたとき、の、あの高揚感を今でも憶えている。  あの日、夏休みに入ったばかりで、吉祥寺に髪を切りに行っていた。髪を切ったら、気分が上がって、パルコに入って、ナイスクラップで服を2着買った。スタバでフラペチーノを飲み、キラリナに行って、化粧品売り場を見ていた。服を見ている間、香水の香りを

    • おぽえ牡蠣①

      ②があるとは言ってないさね。 いとしい人に抱かれているとき 妹を怒鳴りつける 父の声がきこえた 自虐は自罰で でも、ワクチンみたいなもので ワクチン、嫌いだったな 待合室に逃げ込んで みつかりたくなかった このまま、帰りたくて 帰れなくて 泣きながら腕を見せて そこに、針が刺さった 痛みをなくすためには 往々にして、麻酔という痛みを伴う 痛くなくしてほしい 生きるときも、死ぬときも 痛くなく 痛くない麻酔は効きますか 内視鏡検査を受ける時 喉の奥にされた液体の麻酔は 全

      • ひまだから日記かく1/16

        生牡蠣を食べたら見事にあたりノロウイルスになった。3回くらい吐いたし入院するはめになったし2日間絶食したしで苦しかったが、生牡蠣を食べたことは1ミリも後悔していないどころか退院したら海鮮を浴びるほど食べたいと思っている始末。退院祝いでぶりしゃぶを食べる約束を取り付けた。ぶりしゃぶは火を通すわけだしなんの問題もないだろう。Twitterを見ていたらちょうど広島の牡蠣にあたっている人を見た。有識者によると1月以降の牡蠣(特に広島産)は生食かなり危ないらしい。なるほどこの季節に牡蠣

        • 遠野遥『教育』にみる学校というディストピア

           遠野遥『教育』は、「1日3回のオーガズムに達することで成績が上がる」とされている学園において、自身の煩悶を無意識に抑え込む青年の姿を描いた作品である。舞台となる学園は寮制であり、成績の優秀さに応じて部屋のランクや学校からの待遇が変化する。そのうえ、その成績を決定するのは一般的な国語や数学の試験ではない。裏返して置かれている4枚のカードの中から、表が特定の動物の写真であるものを選ぶ、という試験である。その学期ごとの正答率に応じて成績が決まる。  物語は主人公の女友達、真夏に

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        香水を売ったはなし

          名にし負はばいざ言問はむゴールデンウィーク

          「名にし負はば」という言葉のリズムと考え方がとても好きで、たまに使いたくなるのだが、日常生活でこれを使うのはけっこう難しい。そこで今年のゴールデンウィークの所感を綴ろうと思って書き出したこの記事に、むりやり在原業平の超有名な和歌を借りてタイトルをつけてみた。 名にし負はば いざ言問はむ 都鳥 我が思ふ人は ありやなしやと その名を負っているのならば、さあ問うてみよう都鳥よ、という呼びかけの上の句になぞらえて、ゴールデンウィークという名前が背負う「ゴールデン」ってなんなんだ

          名にし負はばいざ言問はむゴールデンウィーク

          4月読書記録

          大学に入学してからめっきり本を読まなくなっていたのだが、最近はたくさん本を読んでいる。記憶が新しいうちに、読んだ本とその感想をまとめておこうと思う。ここで言う書は小説を中心に、漫画、新書なども含む。 ① 宇佐見りん「かか」 河出文庫 「推し、燃ゆ」は芥川賞受賞時に読んでいたのだが、デビュー作「かか」は認知していながらも億劫がって読んでいなかった。 簡単に言うと、「生まれてきちゃってごめん」を地で行く話で、女性が子宮という子供を産むための器官をもつこと、それをやぶって、すな

          好きなタイプ?豆腐に四角く穴開けて醤油を注いで食べる人かな

          ↑#tanka か? ご飯を食べるのが苦手だ。ラーメンはスープが必ず飛び散るし、ソースがついたおかずはいつの間にか服にこぼれている。箸の持ち方も茶碗の持ち方も合っているはずなのだけれど、つねに他のことを気にしながらご飯を食べているので、箸先の異変に気づかないのだろう。なむ。 それゆえ、ちょっとした工夫でご飯を上手に食べている人を見るとぐっとくる。豆腐に穴をあけるのは、はじめてみた時感動した。私はパックの豆腐の上に醤油をたらして、表面張力でぷるぷる震えているのを見るのが大好

          好きなタイプ?豆腐に四角く穴開けて醤油を注いで食べる人かな

          I have a fever.

          久しぶりに熱が出た。37.4度くらいで、そんなに高くはないのだけれど、心臓の音がやたらとうるさく、喉に何かが引っかかっているような痛みがあり、頭もズキズキする。コロナかもしれない、と思うが、今年の1月に同じような症状が出た時は抗原検査をしても陰性だったので、今回も違うかも、という希望的観測。まあ取り敢えず、明日起きて様子をみて、どうするか決めなければならない。 私の大学は外国人の先生が多いため、授業の欠席の連絡などはメールで送らなければならないことがしばしばある。明日の2限

          タイ人は苗字がながいので、みなさんは、5回くらい練習しないと言えないかもしれませんね、と言われる。 市役所の人は毎回困っているらしい。 流暢ながら独特のイントネーションが残る日本語、かわいいな、などと思う。

          タイ人は苗字がながいので、みなさんは、5回くらい練習しないと言えないかもしれませんね、と言われる。 市役所の人は毎回困っているらしい。 流暢ながら独特のイントネーションが残る日本語、かわいいな、などと思う。

          歌うまい男性って特別美形じゃないのにモテる人多いよね

          ↑持論 本を読む。本の匂いが好きだ。新しい本は噛み締めるような気持ちで嗅ぐ。古本の匂いは嗅ぐのを躊躇ってから嗅ぐ。 いまは人から借りた安部公房の「壁」を読んでいる。何となくで読むといいよ、と言われたから、何となくで読む。第1部を読み終わり、なるほどこれは何となくで読むべき作品だ、と思う。カバーがかっこいい。ふと匂いを嗅ぐと、持ち主とおなじ匂いがする。本をたくさん持っている人だから、持ち主の匂いが本に着いたというよりは、本の匂いが持ち主に着いたのかもしれない。新潮文庫は紐の

          歌うまい男性って特別美形じゃないのにモテる人多いよね

          再会

          最近、文章を書くことが多い。原因はふたつあって、文章を読むことが多くなっていて、自分も何かしら書きたくなってるってことと、あと単純に、就活のエントリーシート。後者はいつも締切日にあせりながら書いているのだけど、前者はほんとうに書きたいことが多すぎて、しかも文字数制限なんかないので、長々と書き続けてしまう。このあいだ公開した「『叫び声』に寄せて」は2週間くらいかけて書いた3,000字くらいの文章を全部没にして、またいちから1週間かけて書き直した。香水のはなしも書いていたらもう書

          「部活」『叫び声』に寄せて

           文化部という階級に属する私たちはmatchをのめない、らしい。初めて台本を読んだ時、知らなかった、と思った。あの教室で、クラス替え前に先生へプレゼントを贈るとか、クラスマッチの後みんなでカラオケに行くとか、そういう企画をする権利が自分にないことは知っていたのだけれど、MATCHを飲むこともできないのか。1歩成長した自分の自意識が高校の時の記憶をつつき始め、昼休みに毎日購買で買って飲んでいたいちごミルクが小さなうめき声になって消えた。  教室の中では自意識をはたらかせていた

          「部活」『叫び声』に寄せて

          明日、なに着て生きてく?

           母に連れられて来た靴屋、何を買いにきているのかも分からなかった。イオンの近くにあった、青い看板の。たしか今はもうなくて、そりゃそうだよね。イオンの中にはABCマートがあるし、わざわざそこに行く理由なんてない。ああでもそのときはジャスコだったかな。イオンなんて慣れないよね、と、みんなジャスコジャスコって言っていたのに、いつの間にイオンと呼べるようになったのだろう。私はそのときから東京的な世間の潮流に逆らうことを酷く恥ずかしいことのように思っていて、名前が変わった時からすぐに、

          明日、なに着て生きてく?