10-Kの見方&読み方~AT&Tを例に~
EDGARにファイリングされている10-Kを見てみようにも、日本語のサイトで読み方を紹介しているサイトを見つけられなかったので、自分なりに10-Kを読み込みつつ、読み方を紹介します。商社や金融機関からのアクセスが多く、業務に活かしていただいていると思います。ぜひ、購入の上、最後まで読んで、参考にしていただければと思います。
10-Kを読む材料として、米国株の高配当銘柄として知られているAT&T(TICKER: T)の2018年12月期の10-Kを例に使います。
10-Kの構成
10-Kは日本の有報と同様に構成が決まっており、どの企業もあらかじめ定められた構成にしたがっています。ただ、どのような構成かわからないと読み解きようがないので、一つずつ紐解いていきます。
10-Kは、Part IからPart IVの4部構成となっています。なお、AT&Tという大企業にも関わらず、全部で22ページ程度です。(そのからくりは後程説明します。)
Part I: 企業概要、事業の状況、設備の状況
Part Iには、有報でいうところの、"第1 企業の概要"、”第2 事業の状況”、”第3 設備の状況”が中心に記載されています。
Item 1 “Business”(事業概要): 主な製品、サービス、子会社、属する業界・産業が記載されています。そのほかに、直近のイベント、企業が直面する競争環境、規制、労働問題、事業費、季節要因、研究開発等が記載されています。この項目を通じて、企業がどのように事業を行っているか把握することができます。22ページしかないAT&Tの10-Kでは12ページにわたって、これらの情報が記載されていますので、企業の概観を捉えるには、まず、Item1の重要性がわかるかと思います。
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