献血
血を見るのは嫌い。なのに。
今日も献血に行った。
最近は回数を稼ぐのに成分献血にしているから、地元じゃなく離れた献血ルームまで通っている。交通費も掛けて、ほとんど一日仕事。
血管が出ない。
二十代の頃は右でも左でも誰でも一発で針を刺せて、400mlあっという間に終わっていたのに。
あるとき旅先で献血した。
降り立った街の駅前献血ルームに、ふらふらと入った。知り合いも居ない街なのに。
針を刺されてボーッとして、30分か40分しても終わらない。流石に変だと看護師さんに声をかけた。
「あらあら、針が血管を突き抜けていたわ、ごめんね」
いやいやいや、「ごめんね」じゃねーから。でも小心者だから、愛想笑いして帰ってきた。
夜、熱が出た。
それから左腕の血管は、献血で使えなくなった。
その後も年単位で間隔が空いたりもしたが、献血を続けている。何でやってるんだろうなあ?、健康管理でも義務感でもなく、趣味か、惰性のように。年齢と共に怪しくなってきた右腕の血管で。
今日も針が刺しづらくて、長々と暖められたあとに血管を突き抜けた、らしい。「青たんみたいになるかも」と言われたけど、毎回青くなるから痛くならなければ御の字、かな。
年内あと三回位はやるつもり。
自己肯定感が低くなってきているからだろうか。
(※2022年9月6日 23時15分 「小説家になろう」に投稿)
【追記】この1年で全血献血1回、成分献血12回行ってるけど、採血できなくて2回中止になった。アルブミン値も割り込んできたし、間隔を開けるか。
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