Frogs II episode 3

内のマンションの303号。
この、こじんまりとした、マンションの1室に、Frogsの4人のメンバーがいた。
「レン、絵は描けたのか??」
タクが、尋ねる。
「あぁ、まぁな、今回の選挙、無所属で、どの政党からの推薦も受けていない、ノリさんと、政権与党他から、推薦を受けてる、対立候補との一騎討ちだ。無所属のノリさんが、勝つには、どうしたら、いいと思う??」
俺が言う。
「ネット選挙、、、Twitterや、YouTube、Facebook、Instagramをフル活用して、無党派層、そして、若年層に、アプローチする。それしか、考えられないし、僕も、何人かの、インフレエンサーに、アプローチする気でいるけどね。」
カズが、答える。
「確かにな。それも、1つのやり方だし、重要な事だ。じゃあ、自分が、相手の立場に、立って。
インフルエンサーが、この人に、投票して、下さいって、言って、もしくは、ネットで、その人を、見かけたくらいで、その人に投票するか??」俺が重ねる。
「地方の選挙区から、立候補して、当選した、政治家の大切な役割って、何か、わかるか??」
「なんだろうな?」
タクが、首をひねる。
「1つあるのは、中央の予算を、地方に引っ張ってくる事だ。大きな、公共事業を1つでも、引っ張るだけで、地元は潤う。特区なんかを、地元に作るだけでも、大きな利益を生む。つまりだ、地元に、金を落とすから、しかも、自分と仲の良い、企業を使うから、既得権益グループができ、選挙で、たくさんの票を、集める事ができる。」
「要するに、既得権益グループは、利益が、目に見えるし、実際、利益になり、自分達は、潤う」
俺は、のんびりと言う。
「それは、わかったけど、それと、無党派層、特に、若者と、どう関係があるの??」
テツがたずねる。
「だから、若者にも、利益を目に見えるように、してやればいい、もっと、身近に、すればいい、生徒会の役員選挙するだろ??執行役の選挙とか、するだろ??あんな感じだ。例えば、制服を男子生徒、女子生徒を無視して、ユニセックスな制服を作る、もしくは、ユニセックスに統一する。教育委員会に、働きかければ、出来ない事はない。例えば、いじめ。条例で、いじめ禁止条例を作ればいい。いじめた奴は、実刑を喰らわせる。見て見ぬふりが出来ないように、通報も義務化して、違反すれば、罰金。条例は、地方自治体が、独自で作れる。議論は、出来るはずだ。そして、家庭に問題があるなら、フリースペースを作って、そこで、一時保護ができ、泊まれるようにして、食べ物や、衣服を提供して、やれはいい。
これも、予算を割いて、できる。高校生は、選挙権がないっていうなら、大学生には、公立大学の学費の無償化。各種資格試験の、学歴要件の排除。世帯所得の低い家庭への、給付金の創設。いくらでもある。そして、実際、目に見える形で、それを、実行する。そうする事で、若者や無党派層の政治離れは、少しは、ましになると思うし、実現する事によって、これまでには、出てこなかったさまざまな、アイディアを、進んで、出してくるようになる」
俺は言う。
「なるほど、ただ、ただ、ネットで宣伝するだけでなく、具体的な政策を、目に見える形で、やる事が大切って事か」
タクが言う。
「そうだな、別にネットを使う事は、否定しない。ネットで色々な人に、繋がったり、インフルエンサーに、お願いすることで、色々な人に、リーチは、かけれると思う。だけど、結局、中身の無い奴や、個性のない奴には、投票してくれないよ。それに、ノリさんは、何年も前から、学校のいじめ問題に、取り組んだり、高齢者の利用施設や、障害者の利用施設に、訪問したり、地元の農業の振興や、町おこしに、携わってきた。基本的に、すごく真面目な、いい人だ。バズれば、一気に、波に乗れると、思ってる」
俺は言う。
「そして、今回の選挙の、勝敗のポイントは、俺は、2つだと、思ってる。1つは、今、リョウに動いてもらってる。これは、まだ、秘中の秘にしおく、そして、もう1つは、、」
俺が言いかけると、テツが。
「電子投票」
そっけなく言う。
「そうだな、もし、今回の、統一地方選挙で、電子投票が、実現したら、大きく、動勢は変わるだろうな。1部、実施した自治体もあるし、不可能では、ないんだろ??」
俺が、テツにきく。
「技術的には、不可能ではないよ。予算と時間は、多少かかるかもしれないけどね。てっきり、僕は、それのシステムを、ハッキングしてくれとでも、言うのかと、思ったけどね。」
と、民主主義の根底を揺るがすような、発言をする。
「おい!Frogsは、蛙、転じて、帰る。やり過ぎない、稼ぎ過ぎない、深入りし過ぎない。皆んなで、帰る。だぞ。」
タクが、笑いながら言う。
「あとは、リョウ次第だな」
俺は、誰ともなしに呟く、、、


この作品なフィクションです。
実際の個人名や団体名とは、なんの関わりもありません。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?