忍殺TRPG小説【スワン・ダイブ】
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・・・・……ここは、どこだ。
周囲は暗闇。その中を蛍光緑色の01が無数に飛び交っている。どんなに目を凝らしても、前後左右上下、あらゆる方向が一様にそうだ。
最後の光景は、路地裏。グレイヘロン=サンの死を看取り、ソウカイヤのニンジャたちに見逃され……そして、ヤクザ・ニンジャに行く手を阻まれて。彼は確か、ソニックブームと名乗った。
(死んだのかな、私)
衝撃波に全身を打ちのめされ、ゴミ箱に突っ込んだあたりまでは覚えているが、そこから先は。自分の中に溶け込んだニンジャソウルが疼き、目覚め、暴走した感覚の記憶がある。そいつが、ソニックブームをやっつけてくれたのだろうか。それとも。
「残念だけど、あンたは死んだのさ。カミイ・ロキ=サン」
頭上から声が降ってきた。同時に足元から、ボロ布を纏った巨大な老婆が頭をもたげた。「ドーモ、バーバヤガです」「ドーモ、カミイ・ロキ、です」アイサツを返す。互いにニンジャだとわかる。
死んだ。じゃあ、ここはアノヨか。負けて死んだなら……仕方ない。グレイヘロン=サンと再会できればいいが、なんと言えば。
「さあてね。彼は彼で、自分のカルマを全うして死んだからね。あンたとの因縁があればだけど……」
心を読まれている。いや、考えたことがそのまま、相手に伝わっている?
「そうさ。ここはアノヨ、オヒガン……コトダマ空間ともいうのさ。肉体は残っちゃいるが、このままだとあンたの自我は01分解して消えちまう。あるいは悪い奴らに利用され、災厄を撒き散らすだけのバケモノになる。その前に、急がないとね」
「急ぐ。どこへ?」カミイは声を発した。「生き返れるの」バーバヤガは首を振った。「生き返りじゃないけど、まあ、それに近いね。特別だよ」カミイの首根っこを掴み、バーバヤガはコトダマ空間を飛翔した。
「あンたはこれから、別人になる。生まれ変わりさ。カルマは精算し切ってないから、また同じような目に遭う。けど、奥ゆかしくし、注意深く行動すれば……きっと、今度は生き延びる。グレイヘロン……に似た男にも、いつかどこかで出会うかも知れないね。あンたの仇にも……インガオホーが……」
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眩しい太陽、バイオセミのけたたましい鳴き声。
その日、キョートの空は雲ひとつない快晴で、たいへんな暑さであった。
女子生徒はゴミ箱を抱えて歩き出た。ふと、空が暗くなった。影。
「危ない!」と叫ぶ間などありはしなかった。
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"アタイの力。シ・ニンジャの力。さあ使え。私の力。存分に使え。さあ使え。考える必要なんて無い。さあ。これでさようならだ。今から私はアタイだ。さあ。サヨナラ。"
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01
【スワン・ダイブ】終わり。【ラスト・ガール・スタンディング】へ続く?
これは、ブラッドレー・ボンド&フィリップ・N・モーゼズ著、本兌有&杉ライカ訳の大人気小説『ニンジャスレイヤー』の二次創作です。公式とは一切関係がありません。
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