忍殺TRPGリプレイ【セレブラル・ランデヴー】01
邦題：大脳的なランデブー（Cerebral Rendezvous）
ドーモ、三宅つのです。これはネヤ＝サンのシナリオ案「フォールス・ウインター#2：オペレイシヨン・ペーパークリップ」を元にしたリプレイ小説です。ネタバレにご注意ください。
PCたちが「鷲のニンジャ」として、巨大な陰謀に巻き込まれていくキャンペイグンの第二話となります。上掲の記事はそのストーリーに関する重大なネタバレを含むため、読む場合はご注意ください。つの次元ではこの三人がこのキャンペイグンに挑んでいます。
◆デッドリーパー（種別：ニンジャ）
カラテ ３＞４ 体力 ３＞４
ニューロン ３＞４ 精神力 ４＞５
ワザマエ ４＞５ 脚力 ２＞３/Ｈ
ジツ ３ 万札 ３２＞０
ＤＫＫ ０ 名声 ３
攻撃/射撃/機先/電脳 ５/ ７/ ４/ ４
回避/精密/側転/発動 ６/ ６/ ６/ ７
即応ダイス：３ 緊急回避ダイス：４
◇装備や所持品
▶「鷲の腕」LV１（テッコ）：カラテ判定と回避＋１
▶サイバネアイLV１：ワザマエ判定＋１、射撃時さらに＋１
◆チャカガン×２：二挺拳銃、射撃難易度H、連射２、マルチ・時間差可、側転難易度＋１
射撃スタイル：ダブルターゲット 最大２体までの敵を標的にできる
◆ストリートニンジャ装束一式：緊急回避＋４、脚力ダメージ軽減１
◆オーガニック・スシ：体力３回復（使い切り）
◇ジツやスキル
☆ヘンゲヨーカイ・ジツLV３
○生い立ち：キラーマシーン教育
◉知識：セキュリティ、カチグミエリア
◉忠誠心：鷲のニンジャ 精神力＋１
能力値合計：１６＞１９前回の冒険で万札32、名声2、余暇4日を獲得しました。カラテを鍛錬して[62]＝8＞3＝成功、ニューロンを鍛錬して[12]＝3＝失敗、ワザマエを鍛錬して[34]＝7＞5＝成功。ニューロンを鍛錬して[35]＝8+1＝9＞3＝成功。万札24を消費し残り8。万札5で「ストリートニンジャ装束一式」を、万札3で「オーガニック・スシ」を購入し、残り0。
◆アースハンド（種別：ニンジャ）
カラテ ４＞６ 体力 ４＞６
ニューロン ６ 精神力 ７
ワザマエ ５＞６ 脚力 ３/Ｎ
ジツ ０ 万札 ３２＞０
ＤＫＫ ０ 名声 ３
攻撃/射撃/機先/電脳 ７/ ６/ ７/ ８
回避/精密/側転/発動 ７/ ６/ ６/ ０
即応ダイス：５ 緊急回避ダイス：４
◇装備や所持品
▶「鷲の腕」LV１（テッコ）：カラテ判定と回避＋１
▶生体LAN端子LV１：ニューロン判定＋２、イニシアチブ＋１
◆ZBRアドレナリン注射器
◆ストリートニンジャ装束一式：緊急回避＋４、脚力ダメージ軽減１
◆オーガニック・スシ：体力３回復（使い切り）
◇ジツやスキル
◉kill-9
○生い立ち：ショドー十段
◉知識：伝統的アート、バイオ系メガコーポ
◉忠誠心：鷲のニンジャ 精神力＋１
能力値合計：１５＞１８前回の冒険で万札32、名声2、余暇4日を獲得しました。カラテを鍛錬して[11]＝2＜4＝失敗、[31]＝4+1＝5＞4＝成功、[64]＝10＞5＝成功。ワザマエを鍛錬して[56]＝11＞5＝成功。万札24を消費し残り8。万札5で「ストリートニンジャ装束一式」を、万札3でスシを購入し、残り0。
◆サイバーメイヘム（種別：ニンジャ）
カラテ ４＞６ 体力 ７＞９
ニューロン ５＞６ 精神力 ８＞９
ワザマエ ５＞６ 脚力 ３/Ｎ
ジツ ０ 万札 ３２＞０
ＤＫＫ ０ 名声 ３
攻撃/射撃/機先/電脳 ７/ ６/ ６/ ６
回避/精密/側転/発動 ７/ ６/ ６/ ０
即応ダイス：５ 緊急回避ダイス：４
◇装備や所持品
▶「鷲の腕」LV１（テッコ）：カラテ判定と回避＋１
▶クロームハートLV１：体力と精神力＋１
◆ブードゥー/聖遺物：精神力＋１
◆ストリートニンジャ装束一式：緊急回避＋４、脚力ダメージ軽減１
◆オーガニック・スシ：体力３回復（使い切り）
◇ジツやスキル
◉頑強なる肉体：体力＋２
○生い立ち：オイランドロイド偏愛
◉知識：オイランドロイド、カチグミエリア
◉忠誠心：鷲のニンジャ 精神力＋１
能力値合計：１４＞１８前回の冒険で万札32、名声2、余暇4日を獲得しました。カラテを鍛錬し[45]＝9＞4＝成功、[64]＝10＞5＝成功。ニューロンを鍛錬し[51]＝6＞5＝成功。ワザマエを鍛錬し[34]＝7＞5＝成功。万札24を消費し残り8。万札5で「ストリートニンジャ装束一式」を、万札3でスシを購入し、残り0。
順調に成長し、装備も整えました。デッドリーパーだけまだ貧弱ですが、ジツもありますしなんとかなるでしょう。では、始めます。
◆◆◆
序
カチリ……カチリ……カチリ。
ブリザードに閉ざされた、ソード山脈のどこか。さらに鋼鉄と岩壁、氷の分厚い壁に閉ざされたこのブラック・サイトの一角で、二人は小さなサイバネ作業台を挟んで対峙していた。カチリ……カチリ……カチリ。
ワークベンチに投げ出された腕に精密工具を差し込み、表情の見えない男が淡々とメンテナンスを行う。彼の名はアシッドウルフ。サイバネ腕の持ち主は、デッドリーパーと呼ばれる少女。ともにニンジャである。アシッドウルフはサイバネ腕の内部機構を開き、謎めいたカートリッジを取り出す。
それを見て、彼は告げる。「……ジツを使ったな。ニューロンを酷使し過ぎだ。サイバネとの同期率が落ちる」「スミマセン」デッドリーパーは謝った。彼女が用いるヘンゲヨーカイ・ジツは短時間だけカラテを高めるが、長時間の戦闘には向かない。アシッドウルフは無言で頷き、懐に手を入れる。
取り出したのは、新しいシリンダー・カートリッジだ。中には謎めいた黒い液体が入っている。「その腕は、通常のサイバネとは異なる原理で、お前の腕として働く。ゆえにそれを深く繋げ、分かち難いものとする。それを補助するのが、これだ」彼はそう告げると、カートリッジを交換した。
「つけてみろ」「ハイ」デッドリーパーはオジギし、「鷲の腕」と呼ばれるサイバネ腕を自分の肉体に接続した。パシュン……何かが、おそらくあの液体が、自分の体内に注入されていく。少しの違和感と、心地よさを感じる。「鷲のニンジャとして、これからも存分に働いてもらう。いいな」「ハイ」
ダンゴウ
ソード山脈に隠されたブラック・サイトの一角。ここにはネオサイタマの広域地図を伴う戦略室がある。アシッドウルフが作戦行動のために確保した旧世紀の遺棄施設だ。デッドリーパー、アースハンド、サイバーメイヘムは「鷲のニンジャ」として、アシッドウルフによりここに集められた。
「メイライ社を知っているな」「「「ハイ」」」「前に我々が敵対した暗黒メガコーポだ。今回の任務は、そいつらに対する調査だ」「「「ハイ」」」アシッドウルフは地図を指し示しながら淡々と任務を告げる。「ネオサイタマのこのあたりに、メイライ社の所有する高級ペントハウスが存在する」
ペントハウス。ビルの最上階に建設された建築物。カネモチたちが優雅に下界を見下ろすための空中庭園じみた空間だ。「そこで、メイライ社の上級顧問兼主任技術者、アルトゥール・ルドルフ博士が休暇中だ。彼は友人や家族らを招いて、数日後にパーティーを開催する。そこを襲撃しろ」「ハイ」
「殺すんですか？」「違う。博士を生きたまま捕らえ、連行しろ。尋問してメイライの機密情報を引き出す。尋問内容については、ターゲットの確保後にIRCで指示する」「ハイ」「俺は直接現場には行かないが、監視はする。この任務は貴様らの訓練も兼ねている。調査や潜入の仕方は任せる」
「了解しました」三人に否応もない。あれからいくつかの小規模な任務をこなし、鍛錬を重ね、成長した。デッドリーパーはやや成長が遅れているが、彼女には他の二人にはないジツがある。切り札だ。「では、今から行動開始だ。吉報を待っているぞ」「「「ハイヨロコンデー！」」」
事前調査
各PCはニューロンかワザマエで調査判定、難易度N。成功すれば選択した能力値に応じた基本情報をひとつ獲得する。別のPCが同じ能力値に対応した判定に成功すると、詳細な情報が開示される。難易度Hで挑戦した場合、成功すれば基本情報と詳細情報を同時にゲットできる。ニューロンもワザマエも2つずつ情報があるが、PCが3人しかいないのでなんとかする。
アースハンド/EHは難易度Hでニューロン判定、[15356656]成功！続いてサイバーメイヘム/CMが難易度Hでワザマエ判定、「知識：オイランドロイド」で+1。[3556154]成功！デッドリーパー/DRは難易度Hでワザマエ判定、「知識：カチグミエリア」で+1。7D6[2551512]成功。EHがもう一度難易度Hでニューロン判定、[32646214]成功！だいたいわかった。
パーティーまでは数日。ネオサイタマに戻った三人は、ハッキングなどを駆使して件のペントハウスについて詳しく調査した。「セキュリティカメラのたぐいはないね。ありそうなものだけど」「メイライ社の兵士たちが定位置で警備してる。カメラの代わりってわけか」「あの黒ヘルメットたちか」
メイライ社のアシガル級トルーパーたちとは何度か戦闘している。彼らは黒いフルフェイスヘルメットを装着しており、なかなか手ごわい。肉体をサイバネ化している者も多いという。「樹海で遭遇した時ほど重装備じゃなさそうだけど、群れで来られると面倒だ。なるべくやりすごそう」「ああ」
「それと、オイランドロイドが数体いるわね。給仕や清掃はもちろん、監視や護衛の役目も担ってるはず」サイバーメイヘムが報告する。彼女はオイランドロイドを偏愛しており、実際詳しい。「調べたところ、戦闘用ってわけでもないわ。メイライの兵士らと連携は取るかもだけど。注意してね」
続いて、アースハンド。「ハッキングで調べたが……まず、防音ガラス戸には破壊を検知するレーザーセンサーがあるな。突き破れば警報が鳴って、セキュリティ全員がやってくる。さらに博士の私室も頑強なセキュリティドアで隔離されてしまうだろう。静かに潜入するのが最善というわけだ」
「なるほど」「それと……少々気になる情報がある。防衛用のロボニンジャが運び込まれた形跡がある」「モーターヤブとか？」「いや、『サターン』というコードネームがつけられている。性能については不明だが、高度なセキュリティ権限が与えられているようだ。充分に気をつけろ」「ええ」
事前調査はこれぐらいでよさそうだ。三人はアシッドウルフに調査結果を報告したのち、潜入を開始することにした。その手段は……。
潜入開始
『安い、安い、実際安い』ペントハウスでのパーティー当日。空虚な宣伝文句を側に、三人はマグロ・ツェッペリンの広告ネオンの上で重金属酸性雨を浴びている。この広告宣伝船は唯一、ターゲットが所有するペントハウスの付近を通過する。ゆえに、侵入経路として選択された。
眼下には対重金属酸性雨加工が施されたバルコニーテラスが見える。予想される着地誤差は、高層ビルの間を吹き抜ける風の影響を考慮しても軽微。容易に修正可能。「行くわよ」「ああ」「いち、にの」サイバーメイヘムが勝手にカウントダウンする。「「「……イヤーッ！」」」降下！
【続く】
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