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旅で培ったネガティブ・ケイパビリティ

今年新しく学んだ言葉「ネガティブ・ケイパビリティ」。答えのでない不明確で曖昧な状態に耐える力。

例えば、文学作品で白黒はっきりしない終わり方をすることがある。結局何を言いたいの?と苦手な人もいるらしい(私の妹がそう)。私は曖昧なほうが考察をする余地があったり、曖昧なことによるいろんな可能性を感じて好きだったりする。

でも現実世界では、どっちなのか早くはっきりしてほしいって思うことも多い。友人や仕事相手からの返信が遅い時とか。だけど、どうしようもない時もある。試験の結果とか。どうしようもない時は、耐えるしかない。

あと6日で今年が終わるけど、私は自分が新年をどこで迎えるかまだ分かっていない。明日決まることになっている。来週自分がどこにいるか分からなくても大丈夫になったのは、旅の経験が大きいと思う。海外にいた時、なかなか受け入れてくれる家が決まらずにエアビに泊まっていたことがある。明日には受け入れてくれる人が見つかってこの場を去るかもしれないし、1週間経っても見つからないかもしれない。当時はそんな経験が初めてだったから、とても不安だった。でも、17歳でそんな状況を経験したから、今は来週自分がどこにいるか分からない状態でも全く何も思わなくなった。健康でいれば大丈夫。生きてさえいればどうにかなる。どうにかならないことはない。困っていたら誰かしらが手を差し伸べてくれる。そんなふうに思える。

旅は、計画通りにいかないことが多い。バスや電車が遅れすぎて来るのか来ないのか分からなかったりする。海外の人は(国にもよるけど大抵)日本人のように几帳面でない。友人が待ち合わせの時間に来なかったりする。もし、そういうときいちいち怒っていたら、自分が損するだけだと思う。

黒なのか白なのか、はっきりしてほしい時もあるけど、それがわかるまで楽しみながら待つ精神も大事。これは旅で培われる力の一つだ。

ヨーロッパ旅の一枚

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