見出し画像

虎が踊り出る

年賀状の準備は、いまも続いている。文字を用意してから(「画像処理メモ・文字」)、画像を取り入れることに取り掛かった。

あれこれと虎の図を眺めるのは、じつに楽しい。古典となる名品は数多くデジタル公開されている。結局のところ、ColBaseに収録された「毛益/孤虎図」である。中国南宋の画家毛益の絵を佐久間岩琢が模写したものである。

毛益

今度もデジタル加工にPhotoshopを使った。作業は最小限に止めた。虎の絵をまず背景から切り出す。つぎに「虎」の字の画像に載せる。文字の間を虎が隠れるというイメージを表現して、文字画像に対して手を加えた。特定の筆画の部分を選択して新しいレイヤーを作り、虎の画像をそのような文字の複数のレイヤーの間に入れた。

スクリーンショット 2021-12-28 18.09.25

虎が文字と戯れることをビジュアルに表現することも考えた。アニメの方法だ。しかし、Adobe Animateはいまだ使いこなせない。虎の体や尻尾を分解し、それぞれを調整してタイムラインに載せるということは、理屈で分かっているが、むしろ無限な可能性を前に立往という心情だ。やむをえずわずかに素朴なGIF動画を試みた。

画像3

日本の雑誌などでは、いままさに年賀状の特集が目白押しだ。中国なら、新年になると凝りに凝ったスタンプが微信などのSNSに飛び交うことだろう。一方では、カナダの知人友人たちにこの話題を持ち出すと、どこか怪訝な感じで接してくれる。年を迎えるにしても、それぞれの人々が異なる文化を実践しているものだと、あらためて感じた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?