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夕遊の本棚

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ひと仕事終わって、おいしい珈琲や紅茶を片手に読みたい本。仕事で読む本。とにかく、たくさん読みたい、楽しみたい私の本棚をご紹介します。
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2021年3月の記事一覧

失われた記憶のねじれ。『村上春樹のなかの中国』藤井省三

村上春樹さんは国内外で人気ですが、私は高校時代に『中国行きのスローボート』で挫折して以降…

夕遊
3年前
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公文書、私文書、オーラルヒストリーからみる。『帝国軍人』戸高一成、大木毅

『独ソ戦』がベストセラーになった大木毅さん。ドイツ軍事史の専門家だと思っていたけど、若い…

夕遊
3年前
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自分のルーツを探す旅。『美麗島まで』与那原恵

石垣島には、娘が小さい頃2年連続で出かけました。夫が自転車レースにはまっていた頃のことで…

夕遊
3年前
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イギリス小説と映画から読む「階級」。『不機嫌なメアリー・ポピンズ』新井潤美

「○○から読む映画」、もしくは、「○○から読むイギリス」(アメリカ、日本...etc.)ってい…

夕遊
3年前
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歴史ミステリーは実話が最高に闇深い。『真夜中の北京』ポール・フレンチ

舞台は1937年の中国。日中戦争開始直前の北京の雰囲気がよくわかる本です。前に読んだ『上…

夕遊
3年前
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見守る力。『弟子・藤井聡太の学び方』杉本昌隆

将棋の藤井聡太二冠の師匠、杉本昌隆八段の新聞インタビュー記事がすばらしかったので、本を入…

夕遊
3年前
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失敗の原因はわかっていた。『教育改革の幻想』刈谷剛彦

「現在の教育を変えなければならない」という考えは、多くの人々に支持されてきた。1980年代半ばの臨時教育審議会以後、当時の文部省では20年以上教育改革を論じてきたし、現在もまだ改革不徹底であるとして、新しい教育を目指している。 でも、今までの教育はどこがどう間違っていたのか。そして、今後はどんな教育を目指していこうとしているのか。実はあまりはっきりしていない。 著者の刈谷先生は、20年くらい前にこの本を書いて、ゆとり教育に疑問を投げかけていた。 例えば、現代の子供

20世紀最大の稀覯本盗難事件。『古書泥棒という職業の男たち』トラヴィス・マクデー…

稀覯本とは、珍しかったり貴重だったりする本のこと。本書は、アメリカの1920年代から30…

夕遊
3年前
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おいしいってなんだろう?『人間は脳で食べている』伏木亨

とっても興味をそそられるタイトルの本。いくつものトピックがほどよい文章でまとまっていて、…

夕遊
3年前
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上海を旅した日本人のエピソード。『上海狂想曲』高崎隆治

かつて、日本人にとって一番近いヨーロッパだった上海。そこには、イギリスやフランスの租界が…

夕遊
3年前
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