大好きだった翻訳家さんの想い出。『風景と自由 天野健太郎句集』
2008年夏、大好きだった翻訳家さんが亡くなった。彼の名前は、天野健太郎さん。年齢は私より、少し下。彼の訳した本は、どれもこれも大好きだった。
最初に読んだのが龍応台著『台湾海峡一九四九』。台湾人の友人には、彼女が好きではない人が多いけれど、私は大好きだった。台湾で買った彼女の中国語のエッセイ集は、中国の友人に貸したっきり返してもらっていない。仕方ないので、また買おうと思ったけど、どういうわけか今だに同じものはみつからない。
次に読んだのが呉明益『歩道橋の魔術師』。これは