見出し画像

今更だけど、月組公演千秋楽にまつわる個人的な話

珠城りょうくんの美園さくらちゃんに対する塩対応については、とやかく言うまい。私は出戻り宝塚ファン歴4年そこそこ。彼女の人となりを知っているわけでもないし。
「無限夢想」のさくらちゃんは、言っちゃなんだが全然印象に残らなかった。武蔵VS小次郎、つまり珠城りょうVS美弥るりかに眼がいったためだろう。それが「I am from Austria」では実に存在感あるヒロインに成長していた。歌えるし、スタイルもいい。主題歌の英語の発音がネイティヴっぽいから、彼女は帰国子女か?と思ったけど、宝塚グラフで経歴を知って、「うわ!頭エエねんなぁ」と感心したのを覚えている。

月組公演千秋楽はライブ配信で観た。「桜蘭記」は本当にいい作品だった。特に四条畷の戦いを回想するシーン。下手花道からちなつさん、れいこさんが出てきて見得を切る。おおおーっ、むっちゃカッコいい!目が離せない。銀橋に南朝軍がずらりと並ぶ。真打、りょうくん登場、銀橋センターで大見得を切り、客席に向かって「お別れを。皆様」と言い放つ。
後方舞台でありちゃんは「戻れよ、正行」と呟く。特別なファンでなくても涙腺を刺激する場面だ。このシーンを観たいがために「桜蘭記」を観たようなもんだ。配信もいいけど、このシーンはやっぱり大劇場の空気感の中で観るのがあるべき姿だったのかもしれない。

宝塚の好きな台湾人の友達がいる。ベルばら台湾公演で宝塚を観て感激したらしい。「エリザベート」のライブビューイングを観てりょうくんの虜となり、「CASANOVA」を観てみりおくんの虜となったという。
日本語の勉強がてら、宝塚に関するサイトを覗いていたら、アンチの発言をみつけたのだろう。
「珠城さんはスタイルいいし、歌もうまいのに人気ないのかな」と聞かれたことがある。
私はりょうくんについては、特別好きというわけではないが、アンチでもない。
「りょうくんが人気ない?そんなことないよ。りょうくんのファンはおとなしいのだと思うよ」と答えたところ
「珠城さんの良さをわかってくれる人がいてよかった!これからも台湾から珠城さんを応援します!」だって。ほんと、りょうくんのファンクラブの人がいたら、彼女の言葉をりょうくんに伝えてほしい、と思ったものだ。
当然彼女は、「桜蘭記」をライブビューイング観劇するつもりだったのだが、このご時世、台湾の上映映画館は非常に少なく、チケットはあっという間に売り切れたという。

じゃあライブ配信があるよ、と言いたかったが、どうもライブ配信というのは日本国内のみ見られるものらしい。
このまま彼女は宝塚から離れてしまうのかなあ。それは残念だ。千秋楽の午前中に、地元のライブビューイング上映映画館に行って、公演プログラムとライブビューイング会場限定というりょうくんの写真集を買って、彼女に贈ることにした。
そして「トップスターの卒業は確かに寂しい。でも宝塚というのは、たとえトップスターが卒業しても、次のトップスターが生まれるところ。そうやって107年歩んできたのよ。だからこれからも宝塚を観てほしいな」と一筆添えておいた。

ライブ配信の観劇の後、発送準備。翌日郵便局に出向き、久しぶりに国際郵便で物を送ろうとしたら、やれ手書きの送付状はアカンだのややこしいこと。いや、送り状を電子データにしないといけないのは、米国とEU諸国宛の話で、アジアはいいんでしょ?と郵便局の窓口で尋ねたら、「アジアも徐々に電子化で…」となんだかんだいいながら、電子データに誘導していく窓口女性。はいはい。もう、「壬生義士伝」のあーさ演じる土方歳三じゃないけど「めんどくせぇ、めんどくせぇ」と呟きながら送り状を作成しましたよ。あーさは、ひとこちゃん演じる沖田総司が「土方さんは、めんどくせぇと言いながらもちゃんと面倒見るんだから(だったかな)」と言ってくれるんだけど…

追記: アホ!あーさが演じたのは斉藤一。土方歳三を演じたのは彩凪翔くん。ボケてるわ…。

約1週間後、公演プログラムを受け取った友達は、お礼の言葉と、
「チケット取れなくて、悔しかったけど、新生月組には月城かなとさん、鳳月杏さんもいる。楽しみになってきました」とメッセージを寄こしてくれた。そして
「珠城さんの扮装、超カッコイイ!!!」とも。
よかった、よかった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?