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【本紹介・私の好きな本】『Just Because!』

どうも、Genkiです。ご覧頂きありがとうございます!

以前自己紹介のなかで、私が本を読むことが好きだということを書かせて頂きました。
ということで早速ですが、本日の内容はタイトルにもある通り、私の好きな本のうちの1冊を紹介していこうと思います!

🍃🍃🍃

Genkiの本紹介、記念すべき1冊目は……『Just Because!』です!!

鴨志田一『Just Because!』KADOKAWA
メディアワークス文庫

1.この作品の真髄

 「あいつを好きな横顔が、たまらなく綺麗だったから――」
中学時代に福岡へ転校した瑛太は、高校生活残り3ヵ月という時期に、再び父の転勤のため地元・鎌倉へ戻ることになる。転入した高校には、かつて淡い恋心を抱いていた美緒と、美緒が心を寄せる陽斗の姿が。瑛太にとって中学時代の野球仲間である陽斗は、ある女子に「告白してくる」と言い出して……。
 受験、卒業、恋――高校生たちのきらめきと揺らぎを描き出す青春群像劇。アニメ『Just Because!』の原作小説。
鴨志田一『Just Because!』KADOKAWA
メディアワークス文庫 あらすじ


この作品の作者は鴨志田一さんで、2017年11月25日にKADOKAWAより出版された、メディアワークス文庫です。
あらすじにも記載されていた通り、この小説は、テレビアニメ『Just Because!』の原作小説となっており、高校3年生たちの青春群像劇(いわゆる青春系、恋愛系と呼ばれるもの)を描いた作品となっています。
私はアニメも視聴していましたが、アニメも小説もとても素晴らしい作品でした!

この作品は、卒業が迫っている高校生たちの心情や学校内の「空気感」、冬のひんやりとした冷たさとそこから浮かんでくる切なさといった目には見えないものをはっきりと感じさせてくれます。
学校を卒業して別々の道へと歩んでいくことになる高校生たちの現在と未来、過去へと揺れ動く気持ちは繊細で、子どもでもなく、大人でもない登場人物たちの心情を描いた本作に、読んだ人は思わず、多くのことに共感してしまうでしょう。
そんな本作からは、人々の想いの温かさと美しさ、そして時間のかけがえのなさを感じることができます。

アニメは映像作品ですから、場面や状況を視覚的に捉えて理解することができますよね。一方で小説は、文字だけで綴られた媒体ですから、場面や状況を理解するために、自分の頭の中で想像しながら物語を読み進めていくことになります。

場面や状況など、物事を想像するとき、皆さんはどのように想像するでしょうか。
多くの人が、自分がこれまでに見たことのある景色や経験を交えて想像すると思います。
この作品を読んでいると、物語の出来事だけでなく、そんな自分が過ごしてきた学校生活や学校外での経験を交えながら場面を想像してしまいます。
そこにはきっと、「あの頃はあんなことをしていたよな〜」とか、「こんな事もあったよな〜」といった物語とは関係のないことまで想像し、気づけばこの作品の物語と自分の経験を照らし合わせていることもあると思います。
勿論、この作品を読んでいる人、一人ひとりに人生があり、経験があります。違う学校生活を送り、違うものを感じてきたでしょう。全く同じものなんて有り得ません。
ですが、その個人差があるようにも感じられる部分が、この作品の中に漂っている独特の「空気感」を感じさせてくれるのです。
その「空気感」こそが、この作品の真髄であると私は思います。

🍃🍃🍃

2.この作品から感じられるもの

『二学期の終業式が終わった放課後。
 クラスメイトのみんなが帰った後の教室には、美緒に話しかけてくる友人もいない。廊下を通り過ぎる生徒の気配もしばらくはなかった。
 文字を書く音と、教室を暖めてくれる空調の音だけが静かに聞こえている。』
鴨志田一『Just Because!』KADOKAWA
メディアワークス文庫 文庫本2ページ目より引用


さて、実際にこの作品の「空気感」を感じて頂こうと思い、物語の文章を引用してみましたがどうでしょうか?
これは物語の冒頭の部分ですが、皆さんはここからどんな風景を想像しましたか?

この数行だけでも、放課後の教室の静けさ冬の外気の冷たさをはっきりと感じることができたのではないでしょうか。

この作品の登場人物たちは、高校卒業間際のなかにある、言葉では表しがたい寂しさもどかしさを抱えています。
多くの人々が経験する学校生活の終わりを時間軸に設定し、登場人物の心情だけでなく、環境や風景を描くことで、登場人物の周囲に取り巻いている空気感をも間接的に表現しています。
場面の雰囲気を表すことで登場人物の言動が際立ち、物語を読み進めていくまかで、自分が体験してきたことを知らず知らずのうちに登場人物に重ねていくことができます。
だからこそ私は、この作品を読んだときに、その「空気感」に魅了されたのだと思います。
そして、きっとこの作品を読んだ私以外の読者の方も、これから作品を読む方も、この作品の物語が織り成す「空気感」に魅了されるのではないかと思います。
この作品を読んだ人それぞれが、物語と自身の過去の体験を重ね、当時の記憶を蘇らせるのではないでしょうか。

🍃🍃🍃

3.最後に

今回もまた長々と書いてしまいましたね。
個人的に大好きな作品だったのでついつい長くなってしまいました。

空気感だとか、自分の体験だとか景色だとか、色々と書いてきましたが、

要するにこの作品、高校生までのような眩い青春を終えてしまった人が読むと、より一層、心に「グッッ」とくる作品といったところでしょうか?
私は高校生の頃に初めて読みましたが、卒業していなかった当時でも心にきましたからねw
丁度去年の冬頃にアニメの再放送が行われていて、それを見て「あぁ~、あの頃に戻りてえぇぇぇ、、、!」なんてことをつい考えてしまいましたw
(まあ今もそれなりに楽しめているので、実際に戻ってみたいかと言われるとそうでもないんですがw)
昔の思い出に浸る、そのことに一喜一憂する。これが大人の特権というやつでしょうか?

とまあなんとも締まらない感じになってしまいましたが、私の本紹介1冊目はこんな感じで、終わらせて頂こうかと思います。
この記事を読んで、少し興味が湧いた、実際に読んでみたいと感じてくださった方がいたら嬉しく思います。
ここまでお付き合いくださり、ありがとうございました。
また思い出した時に見にきてい頂けると嬉しいです。

ご覧いただきありがとうございました🍀

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