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CFP®資格審査試験各分野学習のコツ

新年度もスタートして皆様如何お過ごしでしょうか?
新年度ということで、心機一転して色々始める方も多いと思います。
今回は日本FP協会のCFP®資格審査試験における学習上の注意点やポイントを紹介していこうと思います。これからCFP®を学習する方もいらっしゃると思うので、ご参考になれば幸いです。各論点の難易度は☆の数で決めています。(最高☆×5)あくまで私が受験したり学習して感じたことを書いています。その辺はご了承下さい。


始める前に・・・

始める前に、CFP®を目指す方へ
まず、受験資格となる「AFP」の資格を取得しましょう。
AFPはきんざいのFP2級取得者なら取得することが可能です。
AFP資格を取得して、初めてCFP®の受験資格を得られます。
なお、AFPは年会費がかかるのと、2年以内に所定の単位を取得しないと
失効しますのでその辺もご注意下さい。
因みに、2年間でAFP=15単位、CFP®=30単位必要になります。
(AFP取得の詳細は日本FP協会のサイトをご覧下さい)
また、これは受験者の意識によるのかもしれませんが、CFP®資格審査試験6科目全てに合格すると、FP1級学科を飛ばしてFP1級実技試験を受験できる特典があります。FP1級学科とCFP®試験6科目を比べると、CFP®は課目受験もできたりと、どちらかというとFP1級学科と比べて楽にFP1級取得できるという点ではメリットはあるかもしれません。ただ、中にはCFP®資格審査試験を甘く見て受験する方もいるのではないかと思います。
誤解しないで下さい。CFP®試験もそれなりにFP1級学科と同じくらいの難易度はあります。課目によってはFP1級学科(基礎・応用含む)よりも難しい論点もあります。なので、中途半端に取り組めば合格は難しいと思います。

金融資産運用

難易度:★★★★★
恐らく6科目の中で一番難易度が高いといわれている課目でしょう。
別名「ラスボス」とも呼ばれていて、最後に持ってくる方も多いと思います
例えば、FP1級学科で良く出題される「外貨預金の計算」や「シャープレシオ・標準偏差」、「投資信託の個別元本の計算」といった出題されると嫌な論点が全て普通に登場します。また財務指標も求めるのに必要な数値が最初から無くて、ある指標を分解してそれから求めるという形で難易度が上がっています。恐らくFP1級学科でこの分野をカモにしていた方は同じ気持ちで学習すると痛い目をみるので気を引き締めていきましょう。
なので、難易度はMAXの★×5にしました。

不動産運用設計

難易度:★★★☆☆
全体的に正誤問題と計算問題の比率をみると全50問中、正誤問題35問、計算問題15問と正誤問題の割合が高く感じます。その為か、合格ボーダーが常に30点超となっているので、常に7割は取れるようにしておかないと合格は厳しい分野になっています。
出題内容は、宅建試験で問われる論点が多いので、宅建試験の学習をやっている方は有利かと思います。計算問題も建蔽率や容積率の計算といった定番のものや不動産収益分析など手のかかる内容もあります。しかし、正誤問題の比率が多いので、計算問題は「理解して確実に解ける問題」に絞って解くようにして、時間の掛かる論点は諦めるのも作戦の一つかと思います。まずは、正誤問題を解いてそれから計算問題に取り掛かる方が時間効率もいいと思うので、実際に過去問を実践形式で解いて対策を練るのもいいかもしれません。過去問も正誤問題を中心に頻出事項を徹底的にやっておくことをお勧めします。

ライフ&リタイアメントプランニング

難易度:★★★★☆
恐らく金融資産運用分野の次に難易度の高い分野だと思います。
社会保障制度の計算やこの分野定番の各種年金の受給額の計算等
様々な計算問題が登場します。FP試験でよく見かける「6つの係数」も
凶悪化して出題されます。他にも各種ローンのプランニングやiDeCo等社会保険に関する問題も数多く出題されます。
この分野は以外と過去問から出題されることが多く、過去問をやっておけば大丈夫と思っていますが、それが大きな落とし穴になります。
実際の試験では過去問と同じような問題が出題してると思って解いたら
実は細かい部分の数値や用語が変わっているいわゆる引っ掛け問題が数多く仕込まれている。それに気づけるかどうかでこの分野の難易度も変わります。また、直近の合格点ボーダーも26~30点となっていたので、確実に6割を取る立ち回りも重要じゃないかと私は思います。
どの問題を解いて、どの問題を諦めるそういう立ち回りも必要だと感じます

リスクと保険

難易度:★★★☆☆~★★★★☆
保険分野です。その手の方だったら難なく解ける問題もありますが
結構複雑な内容の問題が含まれています。特に保険証券や約款の読み取り問題が時間がかかります。ただ注意深く読めば確実に点数は取れる問題だと思います。あとは法人の経理処理問題、保険に関する税金等様々です。
FP1級学科で苦しめられた方も多かったと思います。
学科の応用編では触れられていない分野なのでとっつきにくさも
難易度を上げている要因だと私は感じます。
特に、重箱の隅を突く様な問題も無いので、過去問で出題された問題をしっかりとけるようにすれば、合格点には届くと思います。
この分野は専門家&保険会社従事者かそうでないかで難易度も変わるので
難易度3~4としました。

タックスプランニング

難易度:★★★☆☆~★★★★★
税金分野です。私から言わせて貰えば、CFP®でどの分野をやろうか迷っている方はこの分野を学習する事をお勧めします。
タックス分野は以外と他の分野と被る箇所があるのでここからやっておけばあとで学習する時のアドバンテージになるからです。
例えば、不動産では住宅ローン控除や各種不動産譲渡の課税特例
ライフでは退職所得の計算、リスクと保険では保険料控除等
後述の相続では相続税各種の特例等あらゆる箇所で出題されるので
迷ったらタックス分野を受験することをお勧めします。
また、この分野では知られていない最大の敵が潜んでいます。
それは・・・時間配分です。どの分野でも言える事ですが、全部解こうとすれば制限時間の2時間では足りなくなります。特にタックス分野はほぼ計算問題が中心なので時間が掛かる問題も結構あります。なので時間配分も考えながら取り組んでいかないと、解ける問題を見逃してしまうというリスクもあるので注意が必要です。難易度的に得意な方と苦手な方で分かれるので、難易度は3~5としました。

相続・事業承継設計

難易度:★★★★☆
金融資産運用、ライフプランニングに次いで難しいのが
この相続だと思います。相続分野を苦手としている方も多いと思うので
得意な方と苦手な方では取り組みやすさも変わってくると思います。
FP協会にも過去問が掲載されていますので、過去問を読んでみて、苦手だと感じた方は受験前に相続に関する知識を身につけてみてはどうでしょうか?
例えば銀行業務検定の「相続アドバイザー」。結構内容も被るので、
CFP®相続を目指すなら2級のテキストを読むのも対策といえます。
あとは過去問で過去に出題されたケースをしっかり解けるようにすればいいと思います。
また、相続の各種制度は法改正で変わりやすいので、受験時にどう変わっているのかチェックも大切かと思います。例えば2024年に改正された贈与税関連とか、今回受験時に変わっているので注意が必要といえます。
そういった面で、しっかり対策を取って受験に挑まないと何度やっても合格に届かなくなるケースもあるので気をつけて下さい。
なので難易度は4としました。

最後に

長くなりましたが、以上が私がCFP®試験を受験&対策学習して感じたことです。
私は2024年4月現在、相続・タックス・ライフの3分野を合格しています。
そして、今年6月の試験で残りの3分野(金融資産・不動産・リスクと保険)に挑戦します。全てパスすれば晴れて6科目合格でCFP®資格は目の前となります。ただ、そんなに簡単な道ではないので、気を引き締めて取り組んでいこうと思います。私以外にも受験される方もいらっしゃると思います。
その方々やこれから受験を考えている方の参考になれば幸いです。

最後に、問題を解いていると、中には解いてから解説を読んでも解らないものも出てくると思います。そういう場合は、X(旧twitter)で質問してみてはどうでしょうか?質問に対して解答を返してくれる方もいるかもしれません
ただ、最低限のマナーはしっかり守って下さい。
「何も解かずに見て難しいからぶん投げるだけ」とか非常識な事は絶対にやってはいけませんからね。


という訳で長くなりましたが、以上で終わります。
次の記事もよろしくお願いします。


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