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ニコンの激安中古レンズを復活させる(その5)Ai Nikkor 200mm F4

おつかれさまです.今回は,オールドレンズと言ってよいか微妙なAi Nikkor世代の200mm望遠レンズだ.オークションで安く出回っている,Nikkor-Q Auto 200mm F4でも良かったのだが,私のカメラバッグには入らないので,小型軽量化されたこちらにした.お値段は送料込み約2千円で激安である.

こちらのサイトでも,悪くない評価を受けているようです.

現状把握

入手したレンズは外観がとてもきれいだ.フォーカシングリングのゴムもすり減った感じがなく,使用感は少ないのだが,前玉のカビが酷くてこのままでは使いものにならない.長いこと使われずに保管されていたのだろう.できるだけ分解して清掃することにする.分解方法は今回もこちらを参考にした.

こちらのサイトには,かなりの数のニッコールレンズの分解方法が載っています.

フロント側からのアプローチ

上記のサイトにある通りに,まずフードに空いている小さな穴を通して,セットスクリューを外す.次に最前面のリングを回すのだが,これがなかなか回らない.隙間からアセトンを流し込み,台所用のゴム手袋をして10分間くらい格闘し,何とか回すことができた.次のリングは,同じくアセトンで接着剤を溶かしてから,カニ目レンチを使って回す.レンチでレンズを傷つけないように慎重に力を入れると,回すことができた.ここまでくると最前列のレンズと分厚い凹レンズをレンズサッカーを使って外すことができた.

今回はずいぶんこちらのお世話になりました.

次は,前側の鏡筒を止めているセットスクリューを外して,鏡筒を回すと鏡筒ごと外れた.鏡筒の中には1枚レンズが入っているので,それを止めているリングをカニ目レンチを使って外す.これで前側のレンズ3枚が外れた.特に前から3枚目のレンズが酷くカビていたが,レンズクリーナーを使うとスッキリきれいになった.あとは,逆の手順で組み立てるだけである.

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今回は,順調に作業がすすんだ.

後玉については,LEDライトをあてても,特にカビや曇りがないので,分解せずに現状維持することにした.

まとめ

今回は,カニ目レンチが大活躍した.正直なところレンズのすぐ近くで尖った工具を使うのはハラハラするのだが,慌てずに事前にアセトンで接着剤を溶かしてしまえば,必要以上の力を入れなくても回すことができた.

前玉が酷くカビていて,どこまで復旧できるか心配だったが,カビは簡単にふき取ることができたし,それ以外に問題はなかったので結果的には良い買い物だった.鏡筒が金属製で重量感があるのだが,それほど重くなくコンパクトなので,持ち歩くのにちょうど良い望遠レンズである.これから外で撮影するのが楽しみである.

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Nikon D300, F5.6, SS1/125, ISO400

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Nikon D300, F8, SS1/200, ISO400

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スカイツリーの先端です.細部までよく見えてますねえ.
[Nikon D300, F16, SS1/180, ISO200]

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スカイツリーから約1.2㎞離れて夕方に撮影しました.
[Nikon D300, F8, SS1/750, ISO200]

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