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神奈川県横須賀市|クラウドソーシングの積極的活用で人口流出を防ぐ

2020年からリモートワークが当たり前になったことで、今までは対応できなかった仕事でもリモートワークであれば対応できるようになり、仕事の幅が広がっています。

例えば当社は、東京でベンチャー・中小企業向けにIT部門のアウトソーシングサービスを行っているのですが、これまでは都内のお客様の仕事を中心に行っていました。しかし、今では大阪、長野、千葉、静岡、熊本、といったように全国各地のお仕事をさせて頂くことができるようになりました。

このようにリモートワークで仕事の幅が広がっているのは、フリーランスや副業として働く方も同じではないかと思います。

記事のライティングを行う、Webサイトの制作を行う、システム開発を行う・・・などの仕事はリモートワークで対応できるからです。

また、こういったリモートワークで対応できる仕事は「クラウドソーシング」を使って受注するケースが増えています。特に昨年は感染リスクの少ない在宅での仕事に需要が集まっていたため、クラウドソーシングを行う人が増えました。

3〜4年ほど前から積極的にクラウドソーシングを活用しているのが、神奈川県横須賀市です。人口流出問題を改善するために、横須賀市がクラウドソーシングを普及するために活動している、という事例をご紹介します!

クラウドソーシングとは?

不特定多数の外部の方々に向けて仕事を発注し、個人単位で仕事を受注する仕組みをクラウドソーシングと言います。クラウドは「群衆(crowd)」を指し、ソーシングは「業務委託(sourcing)」を指しています。

フリーランスや副業として仕事を受注したい人と、安く・手軽に仕事を発注したい企業をマッチングする仕組みですね。

広義ではアウトソーシングの一形態と言ってもよいと思います。

なお具体的なサービスとしてはランサーズやクラウドワークスが有名です。

人口流出の要因の一つは働き方にある

横須賀市は、東京都内や横浜などへアクセスしやすい場所で人口約40万人が住む都市です。アクセスが便利な上に、山や海などの自然にも囲まれているという魅力的な場所なのですが、年間の転出者が全国でワースト1位になってしまうほど人口流出が起こっていました。

人口流出が起きる要因はいくつもあると思うのですが「働き方」「雇用」という要因は大きいのではないかと思います。

例えば、横須賀市に住んでいる方の中で、東京都内や横浜市へ通勤している方が多いと思います。アクセスが便利とはいえ、毎日往復で2〜3時間くらいかかるとなると、もう少し都内や横浜に近い場所へ移住しようと考えてもおかしくはありません。

横須賀市で多くの雇用を生むことができればベストだと思いますが、言うは易く行うは難しで、そう簡単に雇用を生むことはできません。

それこそリモートワークが当たり前になってしまえば人口流出も多少抑制できるのではないかと思いますが、3〜4年ほど前はまだリモートワークが当たり前ではありまえんので、働き方という点はネックになってしまいます。セミナーでクラウドソーシングを普及

セミナーを開催してクラウドソーシングを普及

そこで、クラウドソーシングである「ランサーズ」と横須賀市が提携して、クラウドソーシングを普及することになりました。

クラウドソーシングを活用することで働き方の自由度が増えますし、これまで専業主婦をやっていたけれど本当は仕事をしたかった、という母親達も活用することができます。

しかし、「どうやって始めればよいのか分からない…」「そもそもクラウドソーシングという選択肢を知らない」という課題もあります。

そこで横須賀市ではクラウドソーシングを初めて利用する住民に向けて、大規模なセミナーを開催しました。また、実践的なスキルアップ講座なども開催し、クラウドソーシングの普及を推進しました。

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※出典:人口流出問題の改善を目指す!横須賀市のクラウドソーシング普及事業

以前ご紹介した宮崎県日南市でもクラウドソーシングを活用していました。

約5万円の収入アップ

セミナーを開催した後は、参加者の約9割がフリーランスとして活躍することができました。

また、平均で約5万円収入をアップすることに成功しました。

個人の収入が毎月5万円上がるというのは、会社員の給料と比較して考えるとすごいことだと思います。

3〜4年前に比べて、今ではさらに多くの仕事がリモートワークで対応できるようになっているので、クラウドソーシングの需要はさらに高まっていくのではないかと思います。

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