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「描く未来から逆算したらフランチャイズでの出店だった」ウィル訪問看護ステーション福岡オーナーインタビュー。

「全ての人に家に帰る選択肢を」を理念に365日体制で小児・精神・神経難病・看取りなどへの訪問看護を提供するウィル訪問看護ステーション。
そのチームには直営だけでなく、フランチャイズで出店したチームも存在します。
福岡県福岡市南区にある、「ウィル訪問看護ステーション福岡」は看護師の落合 実さんが起業しフランチャイズオーナーとして開設した事業所。
これまで訪問看護事業所の開設や、管理者経験。その他にコンサルティングなども長く経験している落合さんがなぜ自らの屋号での訪問看護ステーション開設ではなく、ロイヤリティーを支払ってまでウィル訪問看護ステーションでの開設をしたのでしょうか。その経緯や想いをインタビューしたので是非ご覧ください。

※フランチャイズとは
一方が自己の商号商標などを使用する権利、自己の開発した商品サービスを含む)を提供する権利、営業上のノウハウなど(これらを総称してフランチャイズパッケージと呼ぶ)を提供し、これにより自己と同一のイメージ(ブランド)で営業を行わせ、他方が、これに対して対価(ロイヤルティー)を支払う約束によって成り立つ事業契約である。

ウィキペディアより

フランチャイズオーナー兼、管理者のご紹介

落合 実(Minoru Ochiai)
ウィル訪問看護ステーション福岡 管理者/看護師
株式会社 i & i 代表取締役/WyL株式会社 取締役
高校卒業後、勤労学生として福岡市内の有床診療所に勤務しながら看護学校へ通学。 准看護師を経て看護師の資格取得後に上京し大学病院、訪問看護ステーションと、勤務場所を変えながらも一貫して終末期患者の看護に従事。看護師勤務と平行してウェブデザイン学校や日本政策学校、緩和ケア認定看護師教育課程などを修了。2019年に福岡へUターン移住し、現在はウィル訪問看護ステーション福岡の管理者として訪問看護に従事。


Q1:東京から福岡へUターン移住して、ウィル訪問看護ステーション福岡を開設するに至った経緯をお教えください。

「元々上京した理由は、新卒での就職活動時に福岡で内定がもらえそうな病院の中で働きたい病院がなかったこと、またその病院で看護の臨床を定年まで続けるイメージが持てなかったこともあり、東京で医療や看護の最先端を学ぼう、そして知識や自信をつけて必要とされる看護師になって福岡に戻ろうと思って上京しました。
学生の頃から、終末期看護や在宅看護に関心があり、大学病院での勤務を経て訪問看護で働きました。訪問看護では臨床以外に事業所の立ち上げや管理、コンサルティングなどに従事することができ、幅広く訪問看護の事業全般に触れる機会に恵まれました。
独立前最後に所属した、ウィル訪問看護ステーション東京では開設時から参画しましたが、徐々にスタッフが増えて落ち着いてきたことや、看護師が地元で地域の方々を看護する「看護の地産地消」をウィルが支援していたこともあり、私も地元の福岡に戻って、これまでお世話になった方々に恩返しができる時期なのではないかと思いUターン移住しウィル訪問看護ステーション福岡を開設しました。」

Q2:訪問看護の経験があるなか、なぜ自ら屋号を掲げず「ウィル」のフランチャイズでの事業所開設を決めたのですか?

「一番の理由は、自分でマイペースに訪問看護をしても運営自体は出来るかもしれないですし、失敗しても資金などの痛みも小さいかもしれません。でもそれだと自分の目の届く規模の組織までにしかならないと思ったからです。
私が看護で働くうえで大切にしている価値観に『自分ができる看護ではなく、患者や地域に必要とされている看護を提供する』というものがあります。自分本位の軸ではなく患者や社会の軸で看護を提供したいということです。
福岡の全ての人に家に帰る選択肢を提供したい、今まで看護師になるまでを支えてくれた方々に看護が必要となった時に手を差し伸べたい。そのためには自分のペースで自己満足な組織を作るのではなく、地元や社会に必要とされる訪問看護を描き、その描く未来から逆算をして運営をしようと思った結果、ウィルのフランチャイズでの事業所開設を決めました。」

Q3:実際に開設してみてフランチャイズのメリット、デメリットはどのように感じていますか?

「デメリットはあまり感じていません。あえて言うなら資金でしょうか。私は100万円前後と資本金の少ない状況だったので融資を受け起業をしました。開設をするだけならフランチャイズではなく手弁当でした方が安く出来たはずです。
立ち上げ当初からシステム、例えば電子カルテやチャットツールを導入していますが、こちらも最初は資金がないので怖く感じましたが、将来多くのスタッフと協働するためには必要になるものです。成長したり上手くいったら導入したいと考えたこともありますが、その方が余計に資金や手間がかかります。以上のようなことより、自分独りで開設する方が、当初描いた未来や計画が頓挫してしまう可能性が高くなりデメリットだと思っているためフランチャイズでの起業にはメリットのみを感じています。」

「メリットは教育や採用広報、コミュニティなどウィルの仕組みが開設時から提供されることにありますが、一番のメリットはウィルのプラットフォームに加わり、全国の事業所の管理者やスタッフと想いを共有しながら一緒に訪問看護に取り組めるという点です。
プラットフォームに属するということはイメージで言うと、私とスタッフが、管理者とスタッフ、雇用者と被雇用者などの対立構造が薄くなり、私もスタッフも同じくプラットフォームの一員、皆でウィルの支援を受けながら訪問看護をする1つのチームになれたことでしょうか。困ったらコミュニティに聴く、周りの事業所を参考にするなど、良い意味で私の管理を越えて事業所が運営されていきます。どんなにサポーティブな経営者や管理者でも、立ち上げ時は創業者=チームの文化そのものになってしまいがちです。しかしウィルのプラットフォームに加わることで創業者の枠を超えた、健全な事業所運営に繋がると実感しています。」

Q4:これから福岡の事業所をどのようにしていきたいですか?

「開設から2年間ずっとコロナ禍だったこと、創業時にありがちな色々なトラブルも起こりましたが福岡のスタッフはじめ、ウィルのコミュニティに関わる皆のおかげで今日まで乗り越えることができています。
立ち上げから2年で現在は看護師が常勤7名、リハビリ専門職が2名となっています。この春に数名退職しますが、それ以上に内定者もいますので順調に拡大をしているかと思います。
今後は管理を別のスタッフに移行しながら、もう少し規模を拡大し、365日体制を無理なく提供できる組織へと成長したいと思っています。また福岡市内全域をカバーしたいので見通しはまだですが、次の事業所の開設も少しづつ考慮して運営をしていく予定です。」

Q5:ウィルのフランチャイズも含め、訪問看護の開設を検討している方にメッセージをお願いします。

「新たに訪問看護事業所の開設を志す方は、きっと患者さんやご家族、地域の課題に看護師や専門職として貢献したいと少なからず思っていると思います。
新型コロナウイルスでは陽性者や濃厚接触者への対応、感染管理などの状況は目まぐるしスピードで変化しました。災害なども今後あるかもしれません。
そのような状況下でもずっと訪問看護は必要とされています。しかし管理者や小規模な事業所の頑張りだけでは、これらのニーズに無理なく、適切に訪問看護を提供し続けることが難しい時代になったのではないでしょうか。
ウィル訪問看護ステーションでは岩手から沖縄まで、離れていても一緒に繋がることで、経営も臨床の看護も安心や安全につながると実感しています。毎年見学に多くの独立希望や既に訪問看護の管理をしている方もお越しくださいます。ぜひウィルのフランチャイズや、電信カルテやオンラインコミュニティなどのサービスも検討して頂けると嬉しいです。」

最期に

いかがだったでしょうか?ウィル訪問看護ステーションでは、直営・フランチャイズ双方に今後拡大を予定しています。またウィルではない既存の訪問看護ステーションも繋がりや学習機会などを求めてプラットフォームに参画される事業所も増えています。
ご興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。

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