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雑記_2012年の夏

08月20日

文章を書こう書こうと思って結局書けていない。最近はまたラテン語の学習を再開し始めた。そしてひたすらゲーム実況動画をみている。

2012-07-02[日記]哲学と通信、サプリのススメ、『アーロン収容所』、『武士道』、目的論と絶対知

7月某日 哲学的真理とコミュニケーション

マイミクの林男爵氏と音声通話する。氏については永井均ファンだと目していたが、「哲学が何なのかわからない」と嘆く。何らかの「普遍」を発見してもそれで他の人々や未来の自分を納得させられないのではないか、それでは普遍とは言えないのではないかと迷いがある様子だった。それが「普遍」であるかどうか、あるいは正しいかどうかといった哲学的真理の問題とそれが他の人々に言葉で通じるかどうか(これはコミュニケーションの問題である)は別問題であると指摘した。

7月某日 サプリメントを薦める

相互フォローのブル太郎氏(@burutalow2)と音声通話する。現在の意識、あるいは気分を変えたいとのことだったので、体験談も交えてビタミンCサプリの大量摂取をオススメした。「絶対かむなよ!」と言ったのに噛んでむせてしまったとのドジっこ。

7月某日 人間概念の検討

新書の読書会(「知の探検隊」)に出席。テキストは『アーロン収容所』。第二次大戦敗戦直後に英軍の捕虜となった著者の体験談。エピソード中心だが、西洋ヒューマニズムを問い直すという背景もあり、人間概念についての参加者の見解の相違がまたしても浮き彫りとなった。参加者は五名(コーゾー、週末パッカー、YB田、崎山、深草)。

7月某日 現代で「武士道」に相当するものとは?

「知の探検隊」の後、今出川通り沿いの「ほんやら洞」にて新渡戸稲造『武士道』の読書会(「古典を読む会」)。原著は英文だが、欧米人にどうにかして野蛮でないかたちで、なおかつ西洋に対応するものを見出しながら武士道を説明せんとする様子が伝わってくる。現代において「武士道」に相当し、海外に発信できる倫理はなんだろうか。「ワンピース」で示されるような友情だろうか、あるいはヤクザ映画で美化されるような任侠道ではないか、いや、それは食前の「(お命)頂きます」に代表されるような神道の精神ではないか、といったことを話し合った。次回のテキストは深草の思いつきが採用されてカウティリヤ『実利論』に決定してしまった。参加者は三名(崎山、週末パッカー、深草)。

7月某日 一者説と万物流転説との目的論による統一、および絶対知のイメージ

ヘーゲル精神現象学』読書会。「緒論」の一部を読んだ。「自己自身を完全に経験する」とはどういうことなのか、といった疑問について、ヘーゲル古代ギリシア哲学史を下敷きにしているのだろうと憶測した。古代ギリシアでは非常に強い一元論を唱え、日常的に観察される多や運動を否定するパルメニデスの説と、反対に生成変化を世界の本質とみるヘラクレイトスの説とが対立していた。しかし、アリストテレスが目的論においてこの両説を統一し、現実にはヘラクレイトスの言う生成変化が観察される一方、そこにパルメニデスの言う一者も目的として、可能性として、完成形態として存在するとした。今存在する個物が自己の可能性を現実化する過程の一部が「経験」としてヘーゲルが描いたものである、という解釈である。

また、「絶対知」については、個人が神に成るというわけではなく、個人がむしろヨリ普遍的なものの一員としての自覚を持ち、たとえば宇宙人のような外部にいる他者に複雑な人類社会の構造を体系立てて説明できるようになった段階ではないかと描写してみた。参加者は二名(IRONMAN、深草)。

7月28日土曜日、スタディユニオンさんの「古典を読む会」にてカウティリヤ『実利論』を取り上げた。

『実利論』は日本では非常にマイナーな帝王学の古典である。内容は王のスケジュール、王直属のスパイの活用(敵国のみならず大臣や役人、王子などの監視にも活用する)、大臣の信任方法、各長官の仕事、法律、軍事、魔術など多岐にわたって詳細かつ具体的に記される。特に罰金については割合ではなく金額で詳細に規定されている。たとえば、「損害の10パーセント」みたいな書き方ではなく「10万円」とはっきり書かれている感じである。
とりわけ注目を浴びたのは「言葉の暴力」という項目で、真実を言ってけなした場合、虚偽を言ってけなした場合、ほめ殺しでけなした場合の三つでは真実を言った場合が最も罰金が安く、ほめ殺しでけなした場合は最も罰金が高いとしている点だった。たとえば盲目の人に「あなたの眼は美しい」などと言った場合、真実を言ってけなした場合の三倍の罰金を課せられるという。

7月29日日曜日、大阪哲学道場09「動物の権利」。

トム・レーガンによる動物の権利擁護論を取り上げる。現在「人権」として人間の範囲に限定されている基本的権利をどの範囲まで認めるかについて意見が分かれた。
レーガンについては、功利主義に対するねちっこい攻撃が特徴的だ。動物の権利論は動物の多様性もしくは絶滅危惧種の保護に貢献しないという点も新鮮だった。

7月31日火曜日、通勤中に交通事故に遭う。

救急車で病院に行ったが、外傷は両肘の擦り傷だけ。
午後に突然T氏から一乗寺に来ていると連絡があり、途中hiropon氏とも合流して三人で話し込む。医療や福祉、経済、人生論、コンサルティングなどについて話した。

8月11日土曜日、中二君と名乗る人物と『純粋理性批判』読書会を行う。

8月12日日曜日、大阪哲学道場10「心の哲学」。

どうして自分の体は動くのか不思議だ、いや不思議ではない、そもそも不思議ってどういう基準だという話もなされたが、深草は無視して「天皇陛下は偉い」という話をする。

8月13日月曜日、障害者年金について社労士の人と打ち合わせする。

8月14日火曜日、「なのは」の映画をみようと誘われたのでみにいく。

ストレートなストーリーだ。

8月16日木曜日、名ばかり個人事業主だったが、廃業届を税務署に提出した。

青色申告も取りやめることにした。黒歴史のひとつにやっと整理をつけたかたちだ。

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