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梅雨明けの鹿児島に乗り込み勝利を

J3第7節 鹿児島対FC岐阜プレビュー

「今日のグラウンドコンディションを言い訳にしてはいけない。今日一番プレーできていたのは、以前うちにいた川西(翔太)くんだった。彼の技術が本当の技術だと思う」

G大阪U-23の森下仁志監督は、ベンチで自チームの若い選手たちにそう語ったと言う。どんな状況でも発揮できる技術。それがある選手は強い。背の高さやスピードは先天的なものがあり変えられないが、技術は毎日の練習で積み上げられる。

そんな高い技術の応酬が観られるのか。今節楽しみにしているポイントである。鹿児島と言えばJ2から降格したチーム同士。ともに1年でのJ2復帰を目指している。鹿児島は直近2試合で9得点と攻撃陣が好調だが対戦相手との兼ね合いもある。警戒することはもちろん必要だが、恐れおののく必要はない。

最大の懸念材料は内にある。中2日という厳しい日程と長距離遠征が絡み合っていることだ。ゼムノビッチ監督は「日程は変えられないし、変わることが出来るのは自分たちだけ。やるしかない」と前向きでいる。コンディションの回復が最も大切なトレーニングとなるだろう。

となると、勝利の確率を上げるのは選手個々が持っている技術となる。もちろんそれだけで勝てるわけではないが、基本技術が高い選手を揃えれば必然的に優位になる。さらに言えばどれだけの武器を持っているか。前節、それをゴールという形で示したのは、橋口拓哉の高さ、中島賢星の正確なキック、富樫佑太のゴールに向かう積極性だった。

もう一人、光った選手がいた。90分に出場した町田ブライト。アディショナルタイムだけの短い時間だったがゴールに最短で向かったドリブルは圧巻。シュートは惜しくもサイドネットだったが、大きな可能性を感じさせた。この連戦の中でそうした選手がさらに出て来ることを願う。

「現在のサブメンバーも必ずチャンスがあると一生懸命やっている。みんな同じ方向を向いていて、チームはうまくいっている」とゼムノビッチ監督。まだまだ見たい選手がたくさんいる。総合力でようやく訪れた本格的な夏を乗り切りたい。

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