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暗転した後半、練習あるのみ

2021年12月26日(日)第12節GAME=TWO

岐阜スゥープス66-91豊田合成スコーピオンズ

前日のGAME=ONEで勝利し連敗を「6」で止めたスゥープス。しかしGAME=TWOでは6点のリードで前半を折り返したものの、急激なパフォーマンスの低下で23点しか奪えず大敗を喫した。暗転してしまった理由とは---。

ジェイスはこの試合もダブルダブルの活躍

「昨日の試合も自分たちのやりたいバスケットボールが出来ていたかと言われたら、そうではない部分があって、昨日はたまたま日本人のシュートが入って勝てた。でも今日は入らなかった。それが今のうちの現状」と主将の荒川凌矢は敗因を絞り出した。前日のGAME=ONEは古賀森人が23得点、福井航介が21得点と爆発。92対78で快勝を収め、マンオブザマッチにはその二人が選ばれた。

このGAME=TWOも、前半は自分たちの思い描くようなバスケットではなかったが、オフェンスリバウンドで12対5と優位に立てたこともあり攻撃回数が多く、6点のリードを持って後半に入ることができた。

チームの得点源としての期待が高まる古賀は、「今日の前半は攻めるべきところ、決められるところは決めて、自分が点差を開いてやろうという気持ちでいたんですけど、後半は全体的に流れが相手に行って、チームとしての攻め所が分からなくなった」と反省した。前半は12点を奪った古賀だったが、後半はわずかに2点。より相手のマークが厳しくなり、ボールが回ってこなくなる中、それでも得意なドライブで打開しようと試みたが、相手のカバーやブロックに捕まってしまう。そこからの逆襲で失点を喫する場面もあった。

前半12点とチームを引っ張った古賀

チームとしての攻め所が分からなくなってしまえば、第3ピリオドが14点、第4ピリオドが9点と得点が伸び悩んでもしょうがない。特に最後の4点は、相手がディフェンスをしてこなかった状況であり、実質は5点だったと言っても差し支えはないだろう。田中聡HCは「パスミスからのターンオーバーが非常に多く、それは即相手の得点になってしまうので、まずいオフェンスだった」と、攻撃面に問題があったと分析をする。後半のターンオーバーは8本。相手のプレッシャーを回避できずに、ミスから速攻を決められてはディフェンスもやりようがなかった。ミスをしては焦って再びミスを繰り返す。シュートセレクションが悪く、後半はリバウンドでも圧倒された。そんな状況で一気に点差が開き、最後まで無抵抗にやられるだけとなった。

思わぬ大差がついたが、個人的には選手たちが気持ちを切らしていたとは思っていない。ただこういった第4ピリオドをもう二度と見たくはないというのが本音だし、選手もそう思っていることだろう。主将の荒川は「何がダメで、自分たちの良いところは何なのか、もう一度しっかりと捉えた上で練習からやっていかないと。改善できるのは練習だけ。もっと濃い練習をしていきたい」と前を向いた。

岐阜スゥープスの選手たちは、別々の企業で働きながら限られた時間で練習をしB3リーグを戦っていかねばならない厳しい環境下にある。その上最近は負傷者も多く充実した練習が出来ていなかったという事実もあった。「限られた練習時間の中でも、いかに自分のベストを出すか」(荒川)。効率よく練習を重ねて、攻守における共通意識を高めることが、いま最も必要なことのようだ。

ジェレルはチームトップの15得点

田中聡HC

---逆転された要因は攻撃面か守備面か?

「守備もそうだが、僕が一番思うのはオフェンスにおけるシュートセレクション。速攻で大きな外国籍選手がいるのに突っ込んでいく場面もあったし、そういう状況判断がまずくて、リバウンドを取られて速攻を食らうシーンもあった。オフェンスの状況判断のまずさで、自滅をしたと思う」

---来年に向けて

「強豪と対戦しても、今日の第4ピリオドのような負け方はしていなかった。今日の敗戦を教訓にして、もう一度チーム作りをしていきたい」

荒川凌矢主将

---今年最後の試合だったが?

「シーズンの半分近くが終わって、なかなか苦しい状況が続いているが、僕たちは下を向いていないし、しっかり前を向いて次の試合に向けて練習をしていきたい。今シーズン、クラブはB2ライセンスを申請する変換点。チームとしても成熟していかないと周りの人たちも納得しないと思う。僕が先頭に立ってチームにいい影響を与えたい」

---厳しい試合でも学んで切り替えてやっていくしかない。

「でも、次の試合で頑張ろうと言ってばかりだと、すぐにシーズンが終わってしまう。結局できていないのが現状で、本当に頑張るチームはどういうチームなのか。一人ひとりが自覚を持って引き締めてやっていきたい」


古賀森人

---今日は相手のプレッシャーが厳しかった?

「前半はシュートを打てていたところもあって、そんなに厳しくはなかったんですけど、後半チームの雰囲気が悪くなってくると自分の持ち味も出なくなってきたので、それを突破できるような選手になりたいですね」

---22年の抱負は?

「開幕から全試合に出させてもらって、B3の環境やレベルはだいたい分かって慣れてきたので、今以上の力を出せるように練習して頑張っていきたいです」

今回のチア。標的は誰?


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